隊長のお言葉

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「偽(贋)」は「似せ」から転じた言葉。
そう、フカマチの始末書に対する「お言葉」は、フカマチ自身の書いた全くの贋物である。
渾身の猿知恵を振り絞った猿芝居と言ってよい。哀しほどの浅はかさ。
書き終えた時、奴がニヤッと猿笑みを浮かべていたことを想像するのは容易だ。
「いいぞ。なかなかの出来映えだ。はひひ。特に”話を奴隷候補フカマチに戻そう”あたりが本物っぽいね。くふふ。さてと、あとは適当に始末書を書けば良し、と」
奴のことだ、間違いなく「お言葉」を先に書いたはず。

そこそこ期待していたのだ。
先走り奴隷候補フカマチ。

この出だしを読めばわかる。
西武新宿線の急行の中で何通りも考えた”出だし”のはず。
にんまりと笑みを浮かべ、ぶつぶつと独り言を発する。
「荒涼とした大地。・・・・恍惚と空に浮かび光るサガルマータ・・・・溶岩ドームと化した肛門・・・・アクセス不足に喘ぐ我がカヌ沈隊ホームページ・・・」
車内はわりに混んでいるが、奴が座っている座席の両隣は空席。そんなことには全く気付かずに、久米川あたりまで乗り過ごし、上りの電車を待たずに、1時間ほど歩き、近所のラーメン屋でラーメンを啜って、夜11時半帰宅。とまあ、こんな感じだったろう。

奴には贖罪をさせなければならないな、ウム。

と、締めたいところだが、この「お言葉」を書くにあたり、奴は酩酊日記を何度も熟
読したに違いない。その隊長偏愛ぶりに免じて許そうではないか。