前回の源次郎沢にて頂いた「登攀力は若いうちしか養えませんよ」という志水さんの訓示を胸に秘め、デブ隊員コンビは勘七ノ沢に向かった。
できるだけ滝を登りましょう、登攀力を培いましょうと鼻息も荒く、いつになく意気揚々と進軍。だが、間違えて小草平ノ沢に入ってしまい、なんか簡単だと言いながらF1を登るマヌケぶり。3段の滝を見て沢を間違えたと気づき、引き返して右を見ると勘七のF1があった。
「オレが登る」とトップをかってでたガリガリ。おぉ!今日のガリガリはなんかスゴイぞぉ!と思ったが・・・登れず。代わってフカマチがロープをひいて登り、楽勝。わはは
確保してガリガリ登るが、2・3度落ちた感触。5分くらいかけてやっと上がってきた。
その時、ガリガリが青ざめ絶叫した
「指輪がなーい!」。
実は、小草平ノ沢のF1を登るとき、ガリガリが指輪をはずしていないことに気づいたのだが、沢をまちがえたために、つい言いそびれてしまったのだった。
懸垂で降りて、下を探すが見つからず。
ドボンしたときに釜に落ちたにちがいない。
焦りまくるガリガリ。うろたえるガリガリ。新婚で指輪をなくすなんて、なんて不吉なんだーと肩を落とすガリガリ。
あきらめかけているガリガリを叱咤激励し、遡行を中止して街に降りて水中メガネを買っくることにした。
ゴボウで登り返そうと思っていたので厳重に確保してきたため、シュリンゲとヌンチャクを残置してきたが、指輪のほうが大切なので仕方がない。また来週きて回収しましょう。ということで車に戻る。
沢装備をといていると、ガリガリが「これでいけるかも」と取り出したのが、このあいだワークマンで買った
安全ベルトのパッケージ。
箱型のビニール素材で、確かにイケルかも。と、急いで勘七に戻る。
F1の釜を探すガリガリ。するとすぐに指輪が見つかり、満面の笑みで勝利の雄叫びをあげるガリガリ。
よかったねーよかったねー、でもF1登って、オレのシュリンゲとヌンチャクを回収してきてね。当然フリーで。
その後、絶叫しながら何度も落ち、10分以上かけてなんとか登ったガリガリ先生であった。
そんなわけで、来週の金曜日にもう一度行ってきます。
<記 フカマチ隊員>
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