武尊牧場〜沖武尊(中退)

 

 

平成13年12月 29日〜 31日

★★

硬派者:オザキ隊長、コサワ炊事班長、奴隷さる

1/25000 地形図:「鎌田」


 ラッセルはキライだ。一生懸命やったのに、オザキは

「ヨコサワが1番やってない」という。
前日から雪はたくさん降っていたので…と思っていた。案の定、牧場上部のクロカンコースを外れると、予想以上に手強いラッセルが待っていた。特に難しいところはない。ただひたすらラッセルを繰り返す。一つ物申そう、

オザキは急登になると何故かトラバースする。「もう少し右にふった方がいいのだ」といっていたが、地形からも方向からも直登で全く問題はない。カガシマと眉をひそめた。

夏道2時間のハイキングコースを4時間もかかってしまった。避難小屋は、樹林帯の中に隠れるようにある。ルートのない雪の上では少し外れれば、見つけるのは至難の技だ。入口は既に埋まっていたので掘り起こす。中は寒いが明日も大荒れの天気となる予定なのでここで停滞。さっそく呑み始める。おつまみも適当にある。酒もたくさん持ってきた。今日のメインは地鶏の粕汁。最近これがひそかに人気だ。酒粕は飲んでいるだけで温まるし、酒なので当然酒もすすむ。

オザキ、カガシマ、ヨコサワは自分でいうのもなんだが

博学である。

カガシマは岩石でドクターの称号をもつ。ガリガリは獣医のドクターだがバカだとみんな思っている。フカマチは未だ未知数である…。当然私たちの話題は政治、経済、国際問題、環境、科学、医学、哲学、国語、算数…と幅広い。良く考えられた遊びに「バカ王」というものがある。

イチマス狩猟班長は絶対にやらない。

なぜなら薄学がばれてしまうからだ。しかし一級建築士という難しい資格をもっているそうだ。そうやって考えるとホントはオザキやヨコサワがバカなのだと思う。

まあいい、そうだ「バカ王」の話だった。その遊びは、4人いれば1人が出題者で問題をだすというカタチ。紙かなんかを用意して答えを書く。その中の出題者を含む3人が分かって、1人が間違えればそいつが「バカ」というとても民主的な決定方法。出題者だけが知っていてもだめなのである。(たまに出題者がバカだったりするので面白い)そのポイントが1番高かったやつが「バカ王」の称号がもらえるというプライドをズタズタに傷つけられる遊びである。

そんなことで、バカ王を肴に酒を呑み夜がふけていく。

次の日は少しやる気をみせてピストンでもと出発するが1時間くらい進んで引き返す。避難小屋に戻るとまた宴会が始まった。停滞なのでいいのである。しかし、単独で武尊田代からテレマークで上がってきた人がいたので、硬派だなあと感心したが、マネはしないだろうと心の中で思った。

最終日、前日しこたま降った雪は私たちを困らせた。(英文にせよと高校入試になりそうな文章)身支度をすませ小屋をでる。30Mも進まないうちにトップが振りかえる。みな心の中で「帰れるのか?」と思うほどの雪のプレゼントだ。トレースはもちろん消えていた。方角だけ定めガンガン・・・下りて行きたいところだが亀よりも遅い。結局登りよりも時間がかかってしまった。流石、上州武尊だ。雪がたっぷりとありなかなか楽しめたラッセル合宿であった。次回来るときは絶対スキーだな。少しオーバーヒート気味に武尊牧場スキー場に降りてきて思った。しかし、大晦日にカップルでスノボに来ている若者には頭が来る。けっ、いちゃいちゃしてねえで、家で大掃除でもしてろっての。


<記 ヨコサワ炊事班長>


コースタイム
1日目武尊牧場(4時間)〜避難小屋
2日目避難小屋(1時間)〜1870セビオス岳付近(中退)
3日目避難小屋(5時間)〜武尊牧場


硬派夜営集団カヌ沈隊

戻る