胎内川 楢ノ木沢第一回岩魚寿司太郎選手権大会 岩魚寿司と美酒に酔いしれる 平成13年6月23日〜24日 ★★★ 硬派者:狩猟班長 炊事班長 深町隊員 潜水班長OB さる奴隷候補 客人まさき 1/25000 地形図:「二王子岳」「杁差岳」 「なんか聞こえねェか?」 今日の幕営地、二股にたどり着き、ひとところ楢ノ木沢の岩魚達とたわむれ、メシの仕度にとりかかるころ、上流から何者かの歌声らしきものが聞こえてきた。 「&▽〒♂〜♪⇔∪♀%〜♪〜♪£∨†√〜♪♪〜」 「おい!誰か歌いながらこっちに来るぞ!」 酒宴前の和やかな雰囲気であった俺達に一気に緊張が走る。沢音にかき消されながらも誰かの歌声らしきものが、しっかりと雪渓の暗闇から、こちらに近づいてくるのがわかるのだ。 俺達以外に一体誰が!?それもコブシの効いた歌声だ!「&▽〒♂〜♪⇔∪♀%〜♪〜♪£∨†√〜♪♪〜」 「&▽〒♂〜♪⇔∪♀%〜♪〜♪£∨†√〜♪♪〜」 「おおお!!!!あ!アレはぁっ!」 |
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「やっさんサァ 俺、釣りしたいんだよねぇ〜・・・。」
GW合宿後、東京山小屋での定例会議にて、横澤炊事班長はやや上目使いに甘えるような目つきで俺に言った。去年、黒部赤木沢で尾崎隊長が岩魚童貞を捧げてからというもの、横澤も“釣り”というものが、どうもココロの片隅にしこりとなって残っているらしい。それなら少しは俺の得意分野である。日ごろの合宿で美味いメシを食わせるヨコサワの頼みだ。狩猟班長のワタクシが聞かぬワケにはいきません。釣らせぬワケにはいきません。 「そうですか! 釣らせましょ!食べさせましょ!任せなさい!」 俺は小鼻をヒクつかせつつ、あきらかに上機嫌で了承し、ニヤリと笑みを浮かべた。丁度良い、 7月に入ろうと思っていた胎内川の楢ノ木沢に行きましょう。そこなら横澤でも釣れるハズ。岩魚を釣って、握り寿司、塩焼き、天婦羅、骨酒と岩魚尽くしで狂気乱舞の大宴会。恍惚の表情を浮かべ酔いしれる焚き火越しの横沢の顔が、俺には容易に想像できたのであった。が、しかし、まさかあの方が現れるとは予想だにしなかったのであった。いや、予想できるワケがないのである。まさか…。 |
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約1ヶ月後の深夜2時。
梅雨の合間、天候の安定するほんの僅かな時期を巧みに突き、胎内ヒュッテ前の道端で車座になり八海山に酔いしれる俺たちがいた。今回のメンバーはヤス(狩猟班長)、ヨコサワ(炊事班長)、フカマチ(隊員)、トラヲ(潜水班長OB)。新潟部隊からは、今春カヌ沈隊に入隊したばかりの新入り奴隷候補“さる”と客人のまさき殿の計六名であった。尾崎隊長は“瀬音の森”関係で、秩父岩魚の調査に入るらしく、残念ながら奥歯をギリギリ噛んでの不参加であった。 胎内ヒュッテ前は、暗闇の中、7台程度の車が既に夜明けを待ちわびるように駐車していた。到着後、例によってさっそく宴会をはじめたが、遅れをとるとせっかくの岩魚寿司太郎選手権も酢メシ太郎選手権に変貌する可能性が高い。曇り空の下、一睡もせぬまま千鳥足でAM4:30、酒も登攀具も狩猟道具も潜水道具もなにもかも重装備で、胎内ヒュッテを後にした。 飯豊連峰の渓である胎内川の支流・楢ノ木沢は二王子岳に源を発している。下流部から上流部にかけて多少のゴルジュ帯があるが、特に困難ではなく、大きな滝が無いことから、比較的遡行の容易な渓といわれ、胎内川の入門ルート的存在である。しかしそこは胎内。お気楽モードでは入れない。この時期、増水の可能性もある。雪渓も多く残されており、その処理が遡行スピードを決定付けるであろう。いや、またしてもフカマチの処理が遡行スピードを決定づけるかもしれない・・・。 今回のルートは、 胎内ヒュッテ〜渡渉〜アゲマイノカッチとり付き〜667〜701〜楢ノ木沢〜二俣幕営 である。胎内ヒュッテからアゲマイノカッチへの取り付きまでの渡渉点は、参考情報によりまちまちで、登り口の情報も不明であったため等高線のゆるやかな胎内ヒュッテ東側の支尾根からとりつくことにする。水量はそれほど多くは感じられなかったが、やはり流れの力は強く、胎内の洗礼を浴びる。渡渉中、バランスを崩す者もいた。絶叫を上げ、意味不明な掛け声(※1)を叫びながらアルコール&ナチュラルハイで渡渉。その後、667から派生する支尾根に取り付いた。ヤブ漕ぎにてしばらく登ると、明瞭な踏跡に飛び出した。踏跡を、ひたすら667まで登りつづける。高度差、約350mだが、徹夜明けの一同、酒の抜けない体には結構キツイ。 例によって、心臓がニ室しかない深町の呼吸が荒くなり、遅れが目立つようになる。顔面蒼白で苦痛に歪む深町の顔。図工室にある紙粘土でつくった“友達の顔”のようだ。完全に駄目なヒト。いや,駄目な粘土。濁った汗をしたたらせ、瞳孔と毛穴は開ききっている。 最後の急登を潅木伝いに攀じ登り667に到着。楢とブナの木に囲まれ心地よく大休止。楢の木には沢山の鉈目が入れられていた。深町は気絶しているようだ。口からはエクトプラズムがあふれ出ている。 ここから701までは尾根伝い。アップダウンを繰り返し、いくつかの小ピークを越え、約1kを東へ向かう。途中、熊の糞がところどころにしてあり、ヨコサワ炊事班長が 「熊さ〜ん とおしてぇ〜 おねがぁ〜い〜♪」 と叫びつつ進み701に到着。二股から下流にある、最初のゴルジュ帯上流に下降路を定め、701から派生する支尾根を下降(僅かな踏み跡と赤布あり)し、ゴルジュ帯の上部に飛び出した。ここからは上流側へトラバース後、渓への下降だ。全身、酒臭い汗でどろどろ。全員、早く楢ノ木の冷たい流れに触れたい一心であるが、下降ポイントを定めるために、ヨコサワが偵察に行く。ヨコサワが渓に降りる。しかし 上流を見つめ、絶望的な顔をしている。雪渓か・・・。 渓伝いの前進は不可能だが、全身をリフレッシュする為に、一同渓に降り立つ。冷たい水が心地よい。しかし上流に立ちはだかる雪渓はいやらしく、くぐれる状況ではない。左岸側から乗れそうであるが、その先が不明。また登り口も深くなっており、この冷たい水ではヘソ上まで濡れるのはイヤだ。 二人の源流ルアーマン、さる奴隷候補と客人マサキが雪渓下めがけてルアーを投げる。次々と反応があり、二人とも満面の笑みで、すぐに二匹をかけるが、型の良い方を一匹確保。楢ノ木沢の魚影の濃さを実感し納竿した。 ここからは、雪渓を巻き巻き二俣へ急ぐ。それにしてもイヤらしいトラバースばかりだ。ドロの草付きばかりで、足元が信用できない。ペースは落ち、頼る腕はパンプしてくるばかりである。左岸川から、帰路に使おうと考えていた支沢が入るが雪渓の状態が思わしくない。帰路への通過は断念とする。帰りはまた、いままでのいやらしいトラバースが待っているのか。 10:30.やっとのことで、二俣に到着。 それにしても遅すぎる。盛夏であれば、4時間で二俣まで到着できるハズだが、6時間もかかってしまった。帰りは熊の心臓を登りに弱いフカマチに移植することに満場一致で可決した。 二俣にある幕場は、デポ品なのかゴミなのか解らない、ハエ叩き、鍋、ブルーシート、空き缶、など、さまざまものが放置されていた。しかし、周辺の状況では考えられないほど、平地となっており、高台で増水の心配もなく、快適な幕場を約束してくれた。 |
朝一の渡渉は酒を抜くのに多に役立った
667へ向かう
口からはエクトプラズムが
増水気味の楢ノ木沢
701から支尾根を下降し、降り立つ |
先ほどの雪渓下で、魚影の濃さを実感した俺は、さっそく狩猟活動を始める。やはり増水しているのか、瀬には岩魚は着いておらず、トロ場意外では釣れてこない。釜にもいるのだろうが、水面の毛鉤に岩魚は無言のままだった。しかし浅いトロ場では、この低水温の中でも水面を割って、飽きない程度に岩魚は飛び出してくる。250m程度、釣りあがるが、今までで一番巨大な雪渓にはばまれる。3匹を確保して、取合えず一度戻ることにした。が、しかし!たった今、俺が釣りあがってきた浅瀬で、さるとマサキがルアーを投げている。腰には数匹の岩魚がしっかりとぶら下がっていた。なに!?釣りあがったあとでもまだ岩魚が出るというのか!?それとも彼らの腕なのか!?関東での釣りに慣れている俺には驚き以外の何物でもなかった。とにかく幕場に戻り、岩魚のワタを出す。一体何を食らっているのだろう。胃の中を調べると、羽虫専門に食べているやつ、水生昆虫専門に食べているやつと、大分、偏食が目立った。夕方はカワムシの毛鉤を沈めて使ってみよう。 いよいよヨコサワが悲願の釣りを始める。この男は、この時の為にここまで来たのである。大丈夫、この状況ではヨコサワでも釣れるだろう。 「釣れたら笛ふいちゃうからサ!ね♪ね♪」 寝不足の濁った目んタマをキラキラさせ、便サン姿ではあったが、少年のような足取りで上流に消えた行った。 「ピィィィィィ〜〜!!」 幕場では、俺とサルがにやりとして、ヨコサワが岩魚童貞とさよならした事を確信した。 しばらくすると満面の笑みを浮かべ、ヨコサワが戻ってくる。 「なんだかわかんねぇうちに岩魚がくっついて来たよ!あははは!」 本当に嬉しそうである。俺自身、始めて岩魚を釣上げた時を思い出す。この感動、この笑みが大切なのだ。渓で遊ぶ喜びを全身で感じているようだ。とても良い笑顔で岩魚を見つめている。その時、 「なんだかテキトーにやったら釣れちゃいました!」 今度はフカマチが型の良い岩魚をぶら下げて得意げに戻ってきた。 「イヤァ〜 釣りなんて、カンタンッスねぇ〜♪」 フカマチはいつものごとくのた巻く。サイズを測ると26cmであった。どうやら、竿が振れないので、仕掛を片手でポイと放り投げたら釣れたらしい。まさにテキトー。仕掛をポイントへ放り投げる仕草が“ガチョ〜ン”の仕草に似ていた為、ガチョ〜ン釣りと命名されても、当のフカマチは嬉しそうであった。 フカマチが26cmか。これはマズイ。まかりなりにも俺は狩猟班長。いっちょカッコ付けなくてはマズイ。今度は毛鉤を沈めて再度釣りあがる。一度、雪渓下の淵で尺上確実をかけたが、運悪くばらしてしまった。沈める毛鉤のアタリは読みづらい。それに小型が多く、釣上げた7割を逃がし、数匹をもって帰ってきた。 幕場下までもどると、ヨコサワが岩魚のワタを抜いていた。対岸の気になる淵をヨコサワと与太話しを飛ばしながら攻める。と、その時、目印が一気に沈みこんだ!サイズは泣き尺であったが、本日のトップ賞を頂き、なんとか狩猟班長の面目を保つことが出来た。それにしても、大型が出ない。アベレージが20cm〜25pであり、チョイと物足りない気もしたが、これだけ純粋に餌を追う岩魚が、いとおしく思えて仕方が無かった。 |
ガチョ〜ン釣りで仕留めたきとくな岩魚
塩焼き用の串を作るトラオ
塩焼きとテンプラ用
刺身用の岩魚
手際良く、さばく客人まさき |
夕暮れのひととき、ゆったりとした時間のなか、それぞれの仕事をこなす。焚き火を段取るもの。岩魚をさばくもの、飯を炊くもの、タープを張るもの。それぞれがこれから始まる酒宴、イワナ尽くしと上等な酒、期待に胸を膨らませ、口元がニヤついているものばかりであった。
その時! 「なんか聞こえねェか?」 ヨコサワが上流を見つめ呟く。 確かに上流から、何者かの歌声らしきものが聞こえてきた。 「&▽〒♂〜♪⇔∪♀%〜♪〜♪£∨†√〜♪♪〜」 「おい!誰か歌いながらこっちに来るぞ!」 酒宴前の和やかな雰囲気であった俺達に一気に緊張が走る。沢音にかき消されながらも誰かの歌声らしきものが、しっかりと雪渓の暗闇から、こちらに近づいてくるのがわかるのだ。俺たち意外に一体誰が!?それもコブシの効いた歌声だ! 「&▽〒♂〜♪⇔∪♀%〜♪〜♪£∨†√〜♪♪〜」 「&▽〒♂〜♪⇔∪♀%〜♪〜♪£∨†√〜♪♪〜」 「おおお!!あ!アレはぁっ!サブちゃん!いや!寿司太郎じゃあねぇかっ!」 「いぃんわナァ〜(岩魚)♪寿司ィイイなァ〜あんら♪コノォ〜ォすっしぃいんたァろぉおぉ〜♪」 なんと上流から寿司桶に乗って現れた男は寿司太郎氏、その人だったのだ!それにしてもどこかで聞いた歌だと思ったら、永○園の“寿司太郎”の替え歌ではないか! 「あったかごはんで握るぅだけぇ〜ん♪チョイとォ〜!寿司ィたろぉぉ〜ん♪」 彼は、岩魚寿司太郎選手権大会の噂を聞きつけ、応援に駆けつけてくれたのだった。ありがたい!彼が握る岩魚寿司は絶品。久しぶりの再会であったが、挨拶も程ほどに酢を切りはじめる。さすが職人。無駄口はきかない。しかし、いいかげんな替え歌が、少々耳につくとともに、ミニモニのウチワも気になる。が、寿司太郎氏、淡々とかつ、リズミカルに握り始めた。すばらしい岩魚寿司が、みるまに寿司桶を埋め尽くしていった。 寿司太郎氏は、役目を終えると、満足気に、つとめてゆっくりと寿司桶に乗り、さよならも言わず、下流へ消えて行った。あの桶で、一体どこまで下るつもりなのか?しかし、またいつの日か、きっといつの日か会えるだろう…。ありがとう!岩魚寿司太郎!ありがとう!俺たちは何度も何度も彼が見えなくなるまで手を振り続けたのだった。 |
イヒヒと炊事班長 負けじと握る
何度見ても美しい岩魚寿司♪
美味すぎる!
焚き火を弄り、塩焼きを食らい、そして酒をなめる |
※24日 概要 翌朝は雨。下山ルートは、雪渓の状況が良ければ、左岸の支流を詰めるのだが、状況が悪く断念。しかしそこから雪渓を超え下流左岸のガレの支流を詰めると、簡単に701付近に飛び出した(目立たない鉈目あり)。701から667へ稜線を進み、そこからは踏み跡を胎内ヒュッテ方面へ下り。ほぼ、支尾根の先端に飛び出し、通常の渡渉点におりたつが、水量が多く、渡渉不可能。ここでOBとはいえ、元ライフセーバーの潜水班長トラが50mザイルを引張り泳ぎきり、ルート工作。そのザイルを伝い泳ぎ、無事下山。尾根から降りたった部分は、胎内ヒュッテからみて、丁度裏側。またとり付き口が見付けずらいが、とにかく尾根に乗れば、明瞭な踏み跡にぶつかる。
<記 狩猟班長> |
下山路に使った正規ルートとされる渡渉点は、泳がなくては不可能であった。
最後の渡渉地点を潜水班長トラオが泳ぎ、ザイルを伸ばす |
6月22日〜23日 「ブーン・・・」マナーモードの携帯電話がうなる.さるくんからだ.時は平成13年6月22日金曜日,午後8時半.さるくんは飲み会が終了次第電話をくれることになっていたが,もう終わったのか?こっちの飲み会はまだ終わらねえぞ. まさき:「もしもし?もう終わったのか?」 俺は大学のOB達との飲み会をそそくさと抜け出し,大学に戻り,残った仕事を片付けた.午後10時を過ぎた.さるに電話するが連絡が付かない.電波の届かないゴルジュからまだ抜け出せないか.早くしろ!家に帰っても多少の準備があるのだ!しかもオマエが忘れたフリースを取りにオマエの家まで戻らなければいけないのだぞ!それだけでも約30分のロスなのだ!カヌ沈本隊との合流は11時半の予定だというのに.間に合わねえ・・・.やむを得ず大学を後にし,我が家に向かう.と,そこへさるくんから電話が来た. ま:「どこだ!?」 胎内ヒュッテ駐車場で呑んでいた我らは,ついに朝を迎えた.深夜に胎内ヒュッテに到着したのだが,すでに数台の車が止まっていた.どうやら入山者が寝ていたようだ.気を遣いながらも寝酒を呑み始めたが,きっとそれなりには騒々しかったはずである.申し訳ありませんでした. 意味もなく元気いっぱい,胎内ヒュッテから川原に下ったものの,どこから尾根にとりつくかよくわからない.頼母木川出合いのやや上流から取り付いてアゲマイノカッチを目指す.いきなり痩せ尾根の急登.はひー,不眠のカラダにはきつい.「ウェーイ!!」トラオさんのかけ声に励まされる.前を行くフカマチさんが足を滑らせ,姿勢を崩す.片手に寿司桶では体勢を戻せまいと思い,私は寿司桶を受け取った.「お先にどうぞ」とフカマチさん.このとき,この「どうぞ」には,「桶もどうぞ」の意味が含まれていたことに気がついた.まあいいや,これで私も多少は役に立てようというものだ.しかし先頭の狩猟班長は登るのが早い.いや,俺が遅いのだ.下の方から最後尾の炊事班長の声がする.フカマチさんが遅れているようだ.フカマチさんと炊事班長が追いつくのを待つ.狩猟班長,現れたフカマチさんを見るや, 「かかか,フカマチ,また紙粘土細工になってる!」 かみねんどざいく・・・無理もない,寝てないもんなあ・・・でも面白い表現だ. 結局,幕営地点につくまでに6時間かかった. 「ウェーイ!!」「ウェーイ!!」トラオさん式かけ声でお互いを労う. 「ビリビリビャー!!」鼓膜をつんざかんと笛が鳴る.おめでとうございます,目的達成ですな.戻って皆に報告し,にゅうめんをいただく.暖かくてうまい.炊事班長に刺激されてか,フカマチさんも炊事班長の道具を借りて出撃していった.しばらくしてフカマチさんの声がする.「スイマセーン!スイマセーン!釣れちゃいましたぁ!」見るとなかなかのサイズがしっかと手に握られている.ラインはごちゃごちゃ絡んでいたが.「釣りって簡単だなあ〜♪」「簡単ではない!!」狩猟班長は諫めるが,有頂天のフカマチさん聞く耳持たず.一方,炊事班長は苦虫を噛み潰した表情である.確執が深まったか!?・・・結局,夕食には困らない程度の岩魚を獲た.今回の大物賞は狩猟班長.幕営地の真ん前の落ち込みから引きずり出した一匹である.さすが. 焚火を囲んで宴が始まる.葉っぱに乗せた岩魚の握りがうまい.とてつもなくうまい.しかし残念なのはフカマチさんのサブちゃんメイクを明瞭な状態で見られなかったことである.岩魚をさばいている間にすし飯を作っていてくれたのであろうが,作るやいなや,メイクを落としてしまったのだろうか・・・それはさておき,岩魚の塩焼き,各種天麩羅,豚汁,etc.豪華献立と清泉特別純米,八海山純米吟醸,そして素敵なカヌ沈隊の面々.これ以上何を望もうか.ここまでの道のりは確かにきつかった.しかし,この快楽があってこそやはり人は苦しい思いをしてまで山に沢に入るのではないだろうか. <記 客人まさき> |
朝一の渡渉は酒を抜くのに多に役立った
667へ向かう
701から支尾根を下降し、降り立つ
ガチョ〜ン釣りで仕留めたきとくな岩魚
塩焼きとテンプラ用
刺身用の岩魚
美味すぎる!
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(※1)ウェ〜イ!
<コースタイム>
6/23胎内ヒュッテ4:40−6:30アゲマイノカッチ7:00−7:30(701)−8:00尾根突端部−8:30沢9:30−10:30二俣
6/24 幕場8:40−10:30(701)−11:30アゲマイノカッチ12:00−12:30渡渉−13:00胎内ヒュッテ