奥利根春合宿2001

okutone2001GW_17.jpg (12777 バイト)

雨ヶ立にて愛を確かめ合いハート型を作る硬派ホモコンビ

平成13年5月 3日〜6日

★★★★

硬派者:隊長 炊事班長 さる奴隷候補

1/25000 地形図:「藤原、奥利根湖、巻機山、茂倉岳


「情熱やね」
 NHKプロジェクトXの第一次南極越冬隊話で盛り上がった夜だった.隊員であった北村泰一氏の言葉を真似る.「ジョーネツと努力がね・・」これがこの山行のキーワードとなった.

5月2日
 ついにカヌ沈隊の山行にデビューするときが来た.そしてこの山行の後は3ヶ月間謹慎生活を送ることを決めていた.そういう訳で,すっぱりと山と縁を切れる充実した山行を期待し気合いも乗ってきたところ,数日前に強力な風邪をうつされてしまった.山行不参加となってしまったらこれからの勉強に集中できないだろう.後悔するばかりか風邪をうつした奴を抹殺してしまうかもしれない.殺意さえ感じる気合いを入れた3日間の闘病生活と神頼みにより見事復活.しかしながら病み上がりという僅かな不安を抱えながらの出発となった.
 完璧にパッキングした80リッターザックを背負い,新幹線に乗り込む.連休前夜とあって,かなりの混雑であった.そして何処を見回してもザックを担いでいる奴などいない.ましてやメット・ピッケル・ワカン・スコップがくくりつけられたザックなどいるわけも無し.いちゃいちゃカップルだらけの中,

「孤高の人」となったワタクシはビール片手に地形図を見ながら上毛高原駅に向かったのであった.
 21時48分,上毛高原駅着.しかし隊長+炊事班長は渋滞にはまったとのことでまだ当分到着しない.上毛高原駅は新幹線のみの駅であり,最終電車23時39分までしか駅構内にいることはできない.それまでには2人は迎えに来てくれるだろうと楽観し,新田次郎の「富士山頂」を読み始めた.
 来ない・・・・「月夜野ICを降りたら一報入れる」の連絡があってからだいぶ経つ.ああ,もう23時40分・・・「すみませんがぁ・・・」と駅員がやってくる.暖かいコーヒーを飲みつつくつろいでいた待合室を追われ外に出る.ああっ,電灯も消えてしまうのか・・・・.外はしとしとと雨が降り続く.幸い大きな庇があるので濡れずに済む.タクシーが近づいては「もう移動できなくなるよー乗らないのー」と言ってくる.うーむ,まだ連絡が来ない.ちくと寒い.「清泉(新潟の銘酒)呑んじまおっかなあ,でもそれはやばいかなあ,うーむ」と悩みつつ密かに持っていたバーボンと温かい紅茶を煽っていた.静寂と闇が辺りを包み込み暫くして,来た来た来た,隊長のデリカ号だ.
乗り込んですぐ

「俺もオザキもサングラスが無いんだよねえ.行動食も買わなきゃ.コンビニコンビニ(む,用意してないのか)」,そして隊長はしつこく

「サングラス何処行ったぁ」と後部座席から身を乗り出しライトであちこちを照らしている.ドタバタである.やっと見つかったのは,2月のタカマタギ酩酊山行の時に越後湯沢駅で購入したいやらしいオレンジ色のサングラスであった.結局コンビニにはサングラスが無く,炊事班長は翌日高柳さんに借りることにし,須田貝ダムにて酒を呑み午前3時前に就寝.

5月3日
奥利根湖は車がいっぱいであった.釣り+キャンプ+バーベキュー+きゃぴきゃぴといった輩が目に付く.そんななか高柳さんと初対面.人のイイ面白い人だという初印象.そしてそれは最終日にもっと大きな感動と感謝を持つこととなる.
まずは出発前に脱糞し身も心も軽くする.これから始まる

壮大な山行に思いを馳せ自然と笑みがこぼれる.どでかいザックを担ぎごっついプラブを履いた男三人に向けられる小綺麗でお洒落な皆々の視線を全身に感じて「俺達ってかなり硬派だよな」とさらにニヤつきながら高柳さんの船に向かった.薄ら寒い湖面上をしばらく疾走し,奈良沢の出合に到着.緊急時の打ち合わせをし,高柳さん大好物のグミを「ほら,食え食え」ともらう.さあ,ここからは自力で前に進むだけだ.余談だが,ここになんと洒落たテント+タープ+テーブル+イスなどがある.犬が2匹,女が1人.便所用テントまである・・・なんでも他のメンバーは船で釣りに行っているとのこと.

「テントキーパーに女性かあ.ケッ(でもいいなぁ)」と心で思いつつ,小洒落た朝食を食わせてくれたりして,などという甘い希望はかなえられず歩を進める.
残雪の渓,奈良沢は気持ちのいいところであった.しばし進んだ所で朝食を食う.今日は幕場までの距離が短いのでのんびり進めるのだ.しかし,ついに渡渉しなければならぬ場所に来てしまった.見た目大した事はない.先週の角楢小屋行きでも渡渉したが濡れもしなかったのでそのまま突っ込んでいく.があああ,予想以上の水圧により浸水...やってはイカン事をやってしまった・・・2人は素直に裸足になって渡渉する.しかしゴール手前炊事班長スリップしチン没.シャツまで水に浸かる.この時期の水は冷たいではなく痛い.快適な渓の中で少々へこんだ3人であった.もう渡渉はしたくねーと残雪の斜面をトラバースする事にした.アイゼンを装着中,「どどーん」と上流方向から音がする.「おっ雪崩れたな」とその方向をみると対岸のすぐ近くで,どでかい雪塊がどっかんどっかん転げ落ちてくる.そこを凝視し指を指すが声にならない.2人も振り向き「うおっ」としばし唖然と見続ける.しばらく音が続いた後「ビビリ1だな」と誰とも無くつぶやく.「フカマチがいたらぜってえ帰ろう帰ろうっていうだろうな」などと話しつつ上方に気を配ることを再確認して先へ進む.2回目の渡渉でまたしても炊事班長がスリップ.臑を強打し怪我をする.なんとか渡りきり次に入ってみる.痛い,痛すぎる.なんて水の冷たさだ・・・足の感覚は一瞬で無くなりまさに生命の危機を感じる.立ち止まることすら許されない冷たさ.勢いのみで渡りきる.兎に角足のマッサージだ.ここでさらに気分がへこみ,炊事班長の肉体的精神的治療を兼ねて大休止とする.素麺の出番だ.暖かい麺を食い,気分が持ち直す.素麺様々・炊事班長様々だ.

13時,奈良沢と下ゴトウジ沢出合の下流200m地点に到達.

広々とした快適な川原の高台であり雪崩の危険も無いことから幕場決定.今回の第一目的「雪上の焚き火でブナをシュワシュワいわす」を行うこととする.まずはビールで乾杯.贅沢に一人350mlを1本ずつ呑んでしまう(翌日後悔).仕掛けを一つだけ持っていたので釣りをしてみることにした.運が良ければ岩魚の刺身をつまみにできる.木の枝で作った竿におにぎりの具のエビをつけて,いい加減な釣り師の誕生だ.が,5投目で根掛かりしあえなく敗退.あいかわらず釣りには気合いの入らないワタクシであった.倒木を多量に集め,早速呑みながら火をつけ始める.まずは新潟の銘酒「清泉・特別純米酒」である.こだわりで必ずペットボトルには酒のラベルを貼り付けておく.そうすると気分が全然違うのだ.秘密アイテムの「手作りワサビ漬け」「手作り蕗味噌」「引き出物の牛タンスモーク」を提出する.喜び食ってくれるので持ってきたものとしても嬉しい.酒がだいぶ減った頃にようやく夕闇に暮れゆく.ここで今夜のメニューステーキ丼の登場.さすが炊事班長.うめーうめーとイイながら飯をかき込む.満腹ほろ酔いで気持ちよい.程良い焚き火にあたりつつウイスキーに手が伸びる.しかしこの二人はホントに仲がいい.隊長は「あちいあちい,さみいさみい」とどっちなのかよく分からない言葉を発しながら炊事班長にひっついていたり,危うく外で寝入ってしまいそうになる.第一次南極越冬隊長西堀栄三郎氏や越冬隊員北村泰一氏の話,物まねで盛り上がったが,その他のネタについては記憶に残っていない・・・・22時?23時?就寝.この日の消費量は,ビール350ml×3本,日本酒一升,ウイスキー1リットルであった.

5月4日
6時20分起床.晴れ.幕場から上流を見ると米子頭山か?真っ白な稜線が見える.結構高い・・今日は900mアップである.足が攣る不安が横切る.沢筋の斜面を暫くトラバースする.下ゴトウジ沢1050m付近に広く快適な幕場があった.ここからは柄沢山がはっきり見える.遠い,高い,白い.しかし今日の予定ではさらに大烏帽子を越え布引尾根に入るのである.沢と別れを惜しむように水をくみ,柄沢山東尾根へ向かうべく急な斜面をのぼる.ここでかなりへばってしまう.急な斜面で両足が攣ってしまったらという恐怖もある.尾根上に出て,登りはじめの場所を間違えていたことに気づく.やや遠回り気味に尾根を歩かねばならなかったが,あまり問題は無い.いや,問題は熊だ.「通りますよー」とヨコサワさんが声をかけ続ける.尾根の適当なところで,大休止.昼飯は贅沢に蕎麦とすることにした.茹でた蕎麦を雪上にぶちまけ雪で冷やすというなかなか洒落た事をした.メルトダウン蕎麦とエビスビール1本回しのみで元気を取り戻す.しかし日差しがかなり強い.すでに顔は赤くなっている.

柄沢山手前ピーク1616m付近まで来た.さっきから何名か稜線上を歩いている姿が見える.場所を変わってくれぇと思うができるわけもなく,時間だけが過ぎていく.既に14時を過ぎ,大烏帽子まで行くことは不可能だ.柄沢山へ向かうか,一度尾根を下り対岸へわたって直接檜倉山へ向かうか検討する.目前の急な登りと檜倉山へ向かうやや緩やかな尾根.結局素直に柄沢山へ登ることとし,最後の登りに気合いを入れる.しかしここで蕎麦つゆ事件発覚.2番手を歩いていた隊長が「ヨコサワー,蕎麦つゆ臭え」.荷を解いてみると,山ほどあった蕎麦つゆがすべてこぼれていたのである.すべてのものが蕎麦つゆの香りに染まっていた.気を取り直し,ガスがかかり視界のきかぬ中登り続ける.自分の高度計ではあと10mで山頂だ.しかし隊長の高度計ではまだ50m以上も残っている.ここは自分の方が正しいと願うばかりだ.もう数十mも登ることなど,ヘロヘロ過ぎて気合いがはいらん.もういいでしょ,もうゴールでしょ,たのむよ...と高度計をチェックすると1905m.すでに柄沢山の標高1900mを越えている.なんてこった.隊長の方が正しいのか・・・まだ登るのかよ・・・と思っていたらすぐそこで隊長がザックをおろしている.やった,ついに稜線上に立った.ここが上越国境なんだ.感慨深いがガスで何も見えず寒いだけであった.すでに15時35分.檜倉山・大烏帽子山方面に向かって歩き,適当なところでテントを張ろうと決め,やや進む.山頂直下に広く平らな箇所があり,多少のブッシュも出ていた.その先は急斜面になっていて様子が全く見えない.これ以上進むことは良くないと判断し,そこに快適な空間を作ることとなった.スコップで整地をしつつ,雪のブロックで風上側にブロックを作る.このトーチカのおかげで快適なテントであった.登山者が来たらトーチカから攻撃しようぜなどとくだらん話をしつつ水作りにいそしむ.この日の夕飯は豚生姜焼き丼,炊事班長様々だ.またしても美味い飯をたらふく食い満足.稜線では電話が使え,カヌ沈短期休暇組に電話する.ウイスキー1リッターと秘密アイテム小女子・チーズ等をつまみに,疲れも吹っ飛びまたまた酩酊していく.21時就寝予定を超えて飲み続ける.外はガスが消え,月明かりの中稜線がぼんやりと浮かぶ.最高の幕場であった.

5月5日
5時30分起床.快晴.遠くまで山並みが見え隊長と炊事班長は山名同定を楽しんでいる.ホントに良い幕場である.目的地の大烏帽子経由布引尾根・雨ヶ立を遠くに見る.かなりの距離がある.まずは大烏帽子までだ.雪は程々にあり比較的歩きやすそうな稜線である.昨日は予定よりも進めなかったので今日は気合いを入れて歩く.下りでは元気なワタクシであるが登りはめっきり弱くなる.しゃりバテというよりも水バテのような感じであった.沢が恋しい,多量な水が恋しい,水飲みてえ水水・・・とつぶやきつつ歩く.今日は長い時間歩く.背中の水は2.5リッターほど.ガブガブは飲めない.へばりつつある.先頭を歩いていた炊事班長が,先行者の足跡に「歩幅が小さくて歩きづれえ,なんだこれ,女か」.そう,先行していた3名はどうやら女性であるようだ.

「女子大のワンゲルだったりして」というワタクシの言葉は皆の心に採用され,追いかけろーっと気合いが入り直す.現金なものだ.そしてきっちり予定通り3時間で大烏帽子山頂に立つ.山スキーを担いだおじさん2人がいる.かっちょええねえ.しかしこの状態ではほとんど担いだままであろうな.大烏帽子からは緩やかな布引尾根が続く.ここまで来れば楽勝な気がし,俄然元気になってきた.斜面を尻セードで快適に下り,着々と先に進む.所々藪トラバースを強いられるが,比較的低い藪なので問題なく進める.13時30分,雨ヶ立着.予定よりも早い.当初この界隈でもう1泊する予定であったが,時間的に下まで降りることが可能であった.皆の頭にはすでに温泉とビールがぐるぐると巡りまわっている.
奥利根湖からぐるりとまわってきた山並みを一望し,ビールで乾杯をする.強い日差しの中,最高の味わいだ.ここから布引尾根末端部をみると,全く雪がない.そこで,昨日検討したとおり,板幽沢方面の緩斜面を下り宝川へ出ようと決定.布引尾根1350mから南方に伸びる尾根に進み,途中で緩斜面へと向かった.我々の想像では,初日の奈良沢の様に残雪の小さな森をのんびり歩き下れるものだと思っていたし,上から見たときにはそのようにしか見えなかった.しかし快適に歩ける場所は上の方だけで,段々と枝沢や藪によって左に追いやられる.荒れた針葉樹林に灌木が密に生えていて,かなり体力と気力を削がれる.時間だけは進むが高度は下がらず.水も切れてきた.ついに初沢上流で急斜面のトラバースとなり,ルートを変更することになった.

一カ所なんとか初沢を一またぎできる所を炊事班長が発見.初沢右岸なら歩きやすいようだったので渡る.この時,既に足の裏は皮膚と靴下が癒着してしまうような感じで,猛烈に痛く全く踏ん張りが効かない状態であった.そのため,その一歩すら踏ん張れずに沢へ落ちる.幸い浅いので多少浸水しただけであった.これさえ渡ればゴールは近くなるはずであった.右岸の針葉樹林帯は多少の手入れがしてあるようで歩きやすい.と,その時前方に真っ直ぐ空間があるではないか.仕事道を発見.ヨコサワ炊事班長ナイス・ルーファイ(ルートファインディング).その進むべき方向には地形図で見るとちょうど板幽沢と宝川出合にかかる橋の方向である.歓喜の声をあげ,どんどんと下る.そして目前には林道と立派な橋が見えた.ついに人工物との再会である.

この時点で16時を既にまわっている.ここまで来たらあとは林道をひたすら歩くだけだ.宝川温泉まで1時間ほど,最終的に車を回していただいた場所までさらに30分ほどであろう.板幽沢も宝川も雪代が凄く囂々と水が流れ下っている.もし焚き火ができ水がとれるイイ場所があったら幕を張ろうと決め,まずは最後のビールで乾杯し大休止だ.猛烈に足裏が痛いワタクシを気遣ってくれる2人である.「番長が歩けるなら下っていこう」と言われると,とことん歩いてやろうって気にもなる.林道にはあまり快適な場所がない.その途中,釣り師キャンパーがいた.車もありかわいげなテントもあり,しかも焚き火をしている.なぜだかそれを見て3人の決意は固まった.「ダメだ,降りよう」.その気持ちはここまで読んでくれた方なら分かってくれるだろう.車で送ってくれねーかなという希望はかなえられるはずもなく,林道の真ん中にでっけえ石でも置いておくか等と理不尽な八つ当たりを考えつつも歩を進める.そしてついに18時,宝川温泉に着いた.

 檜風呂がこれ見よがしに見える.が,素通りするのだ.ここで高柳さんに連絡を入れるとのことで,荷をおろす2人.しかし既に足裏がえらいことになっている感じがするワタクシは,止まると足裏の皮と靴下が癒着する(気がする).裏の皮がごっそりむけている感じなのである.どうせ痛いのなら少しでもゴールに近づいておきたいと,止まることなく先に行かせてもらう.黙々と歩く横を何台もの車が追い越していく.「乗りますか?」「有り難うございます,でももう少しですから頑張ります」と硬派に徹しようと問答を頭の中で反芻する.ああ,一人も声をかけてくれないのね....杞憂であった.ついに奥利根橋まで来たところで,猛烈な勢いで追いかけてきた隊長が追いつく.「車取ってくるからまっててもイイよ」.しかし最後まで歩き通したい.橋を渡り最後の500mの坂を上ったところに恋いこがれていた隊長号が鎮座してあった.ついに歩ききった.最高の充実感のなか靴下を見ると,裏が赤くなっている.恐る恐るはいでいく.気の抜けたようにそこには白い足の裏しかない.何のことは無い,インナーの色落ちであった.しかし肉割れ状態の足裏は敏感になり,痛くてたまらない.隊長が缶コーヒーを買ってきてくれて一言「おつかれ」.最高の言葉だ.着替え車に乗り込むが,集中力が切れたワタクシは後部座席でぴくりとも動かないのであった.2人はカツ丼や焼き肉食いてえと話している.なんてタフなんだ.ワタクシは麺類・汁物が欲しい.

 時間はもう19時になろうとしている.5月5日,どこの温泉に入れるだろうか分からない.そんな時に高柳さんから電話が入る.温泉について聞くと,連れていってやるからとりあえず家に来いという嬉しいお言葉.高柳さんのアジトに入ると満面笑みでキンキンに冷えたビールを渡して下さった.感謝でいっぱいだ.巨大なトラウトや熊の写真などに囲まれた良いアジトである.そこで今回の報告をし,温泉センター諏訪ノ湯に連れていってもらった.ここは兎に角良い雰囲気・泉質である.その後温泉街で美味いラーメン・チャーハンまでごちそうになってしまい,恐縮.さらに宿無しの我々にアジトを提供して下さり言葉では言い尽くせない程,何から何まで面倒をみてもらいました.熊撃ちや釣りの話から,鉱石の話まで.楽しい時間を過ごせた.

5月6日
ゆっくりと寝ることができた.また石の話で盛り上がり,秋にはキノコ採り,鉱石探しでも行こうなどと誘われ有頂天である.奥利根や金鉱石に関する地質資料を後に送ることを約束し,今回のお返しとさせていただこうと思っている.もう一度温泉に入りに行き,休憩室で飯を食いビールを呑みくつろぐ.外は気持ちよいほどに晴れ,利根川ではラフティングをやっている様子が見える.それをみていても皆の頭の中には「こんな所はどうやって渡渉すればいいんかな」であるのは当然のことである.上毛高原駅にて降ろしてもらう.混雑した新幹線を考えると憂鬱であったが,「女子大ワンゲルがいたりしてな」という炊事班長の希望のお言葉を胸に新潟へと帰った.そんなのはいるわけもなく(新潟に女子大は無い)混雑した新幹線のデッキに立ち続けた.満足げにニヤニヤしながらでかいザックをもつ異常に雪焼けしたワタクシを皆が振り返ってみていたのは言うまでも無いだろう.夕方,アパート近くの漁港で釣り糸をたらしつつ,「遊びになると元気だなあ」と自分であきれてしまうGW最終日であった.

<記 さる奴隷候補>

okutone2001GW_01.jpg (16172 バイト)

高柳さんの渡船にて奈良沢へ向かう

 

okutone2001GW_03.jpg (18237 バイト)

奈良沢出合にて記念撮影

 

okutone2001GW_04.jpg (18050 バイト)

1回目の渡渉

 

okutone2001GW_05.jpg (17682 バイト)

胸まで濡れた炊事班長

 

okutone2001GW_07.jpg (15884 バイト)

雪上の焚き火

 

okutone2001GW_09.jpg (17549 バイト)

奈良沢より柄沢山を望む

 

okutone2001GW_11.jpg (12500 バイト)

柄沢山東尾根上にてメルトダウン蕎麦

 

okutone2001GW_12.jpg (7638 バイト)

ガスの中,柄沢山への急登を登る

 

okutone2001GW_14.jpg (12144 バイト)

山名同定を楽しむ隊長と炊事班長

 

okutone2001GW_15.jpg (8481 バイト)

大烏帽子山からの下り

 

okutone2001GW_16.jpg (10085 バイト)

雨ヶ立より柄沢山・大烏帽子山を望む

 

okutone2001GW_17.jpg (12777 バイト)

雨ヶ立にて愛を確かめ合いハート型を作る硬派ホモコンビ


コースタイム

奥利根湖〜奈良沢〜柄沢山〜大烏帽子山〜雨ヶ立山〜宝川

(1日目)奈良沢出合(8:00)〜奈良沢・下ゴトウジ沢出合下流200m地点(幕場)(13:00)

(2日目)幕場(8:00)〜(柄沢山東尾根)〜柄沢山(15:35)〜山頂直下(1860m)幕場(16:00)

(3日目)幕場(8:08)〜檜倉山手前ピーク(9:07)〜大烏帽子(11:00)〜雨ヶ立(13:30)〜林道(16:20)〜宝川温泉(18:00)〜奥利根橋の近く(18:30)


硬派夜営集団カヌ沈隊

戻る