黒部源流赤木沢遡行〜薬師沢左俣下降平成12年9月 15日〜 17日 ★★★★ 硬派者:隊長、炊事班長 1/25000 地形図:「」 |
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えっ生ビール?それじゃあ飲むぞ。 ふらふらふら。太郎平小屋は生ビールが売っていた。 折立から太郎平小屋まで登山道をハイペースで登っていく。3時間弱で太郎平小屋へつく。快晴の暑い天気だ。登山道からは剣岳や立山がよく見える。オザキのペースで歩いていたヨコサワはいつものようにオーバーヒート。真っ赤な顔をして太郎平小屋に倒れこむ。旨そうにオザキが薬師岳を眺めながらビールを呷る。頭痛いからちょっとビールは飲みたくないなあ・・・ 太郎平小屋から薬師沢小屋を目指す。 登山道を下っていく。途中4人組のパーティーに出会う。赤木沢へ向うパーティーで、マットをもって薬師沢小屋から黒部を遡行すると、キャンプはダメだよと小屋の人に追いかけられるとの話で小屋手前から3回の懸垂下降で沢へ降りた。懸垂下降をしている間にそのパーティーに抜かれた。今回は小屋の人に追いかけられなかったと笑っていた。けっ!やられたぜ!でもいいもんね、懸垂下降の練習になったと。始めてみる黒部源流部、源流とはいえ流石である、水量は豊富だ。今日は赤木沢の出合手前30分位のところに野営することにした。4人パーティーも後からやってきて、近くにテントを張った。なんとも気持ちのいい幕場である。焚き木を集めたり、タープを張ったりといつものように時間が流れる。幕場の前が釣り堀だった。到着時、魚影はあまり見えなかったのに、夕方になり突然濃くなった。オザキはイワナ童貞を黒部源流に捧げた。ゆったりと気持ちの良い時間が過ぎてゆく。4人パーティーは会社の仲間らしくリーダーは社長であった。なんていい会社なのだ。しかし、そのパーティーは、沢・焚き火・イワナとも始めてであるらしく、我々の焚き火と釣りに加わり、えらく感動していた。 16日、 ゆっくりと先行パーティーを見送り7時30分に幕場を出発する。赤木沢の出合に7時50分。出合までは巻きながらとよくガイドに出ているが、絶対濡れると思う。よっぽど時間かけて巻いているのかなあ?出合いは大きな淵で、写真でよく見ているとおりである。左岸をへつり赤木沢へ入る。小気味よい小滝が連続する。大きく開けた沢で岩は少し赤っぽい。途中で大高巻きをしている遡行者ではなく登山者を、まっすぐ水線どおしで抜かしていく。9時に全てのパーティーに追いつき大滝に到着する。左岸の巻き道を登り難なく滝上にでる。ここからは中俣乗越に向かい左へ左へといくのが普通のルートみたいだ。我々はこの後に薬師沢左俣を下降し、あわよくば薬師沢右俣を上り薬師岳を狙っていたので、ショートカットするため、赤木平の方へ向う、1つめの沢を右に上っていく。すぐに赤木平を見て取れ、薬師沢左沢源流部に10時10分に出る。赤木岳を背中に小川のような流れである。 インダス河の源流部のようである(行ったことはない。)。とても良い場所である。 まるで天国みたいである(行ったことはない。まだ行きたくない。)。太郎平から北ノ俣岳を通りここに幕を張る、左俣を下降し右俣を薬師岳につめたら、気持ちの良い山行ができることを約束する。さあ、左俣を下降開始である。小川のような流れから、大きな岩が出現してくる、10mくらいの滝がいくつかあるが、ロープは出さずに天狗のように下降できる。魚止めの滝を過ぎると右岸より支沢が流れ込む。しばらく進むとナメっぽい滝が続くこの辺で11時30分。気持ちが良いので昼にする。12時15分に出発し、薬師沢の三俣に13時に戻ってきた。夏休みである。な〜つがす〜ぎかぜあざみ♪である。水面に映る木々、キラキラとゆれる、何年も何年もここに、生命がゆきかう。右俣に入るがどうも雲行きが怪しい。この先は急峻な地形だ。いい幕場もなさそうだ。イワナも見えない。すぐに引き返す。選択、この三俣に幕場を探すか、太郎平小屋に戻って生ビールを飲もうか。せっかくの黒部の上部、幕を張りましょうオザキ隊長。 17日は雨、登山道を帰る。薬師沢から太郎平小屋、一気に折立まで下る。半分走ってたな。途中でヤマケイジョイに出てきそうな、かわいい3人組に出会う。登山道ではハイキングクラブになろう。オレはこの3日間、沢にざぶざぶ入りながらシャツもズボン同じだ。あまりにも汚すぎる。切に思ったすれちがいでした。 <記 ヨコサワ炊事班長> |
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コースタイム
1日目折立(3時間)〜太郎平小屋(2時間)〜薬師沢小屋〜幕場2日目幕場
(20分)〜赤木沢出合(1時間10分)〜大滝(1時間10分)〜薬師沢左俣源頭(2時間)〜三俣3日目三俣
(1時間30分)〜太郎平小屋(2時間)〜折立