シンガポール・ビンタン島(インドネシア)の旅

旅行日:2000年9月13日〜15日

 去年に引き続き同級生のsakamaroさんと海外に行ってきました。今年は9月13日から5日間の日程でシンガポールとビンタン島(インドネシア領)への旅です。直前にあった東海地区の豪雨や台風の接近で飛行機が心配されたのですが、問題なく行くことができました。

 私は横浜・sakamaroさんは地元の一戸に住んでいることから、時間的にほぼ中央である仙台発着ということにしました。13日は朝の5時30分に起き、東京駅から新幹線で仙台駅に行きsakamaroさんと合流。仙台空港から関空乗り換えでシンガポールに向かいました。シンガポールが喫煙についてうるさいのは有名な話ですよね。タバコの持ち込みは1本から課税されるというので2人とも関空でタバコを捨ててから搭乗したのでした。結果的には税関で調べられなかったので持ち込もうと思えば持ち込めたのですが、旅の始まりから税関ともめたくないですからね。さて、チャンギ空港についたのは現地時間の午後10時30分頃だったでしょうか。シンガポールの夜はこの日だけだったので、外で食事でもと思っていたのですが、飛行機が30分遅れたために夜遅かったこと、機内食をしっかり食べたので空腹感がなかったことなどから見送り。その日の宿となる
パンパシフィックホテルの向かいにあるセブンイレブンで、1箱500円弱もするタバコとタイガービールを買い込み、部屋で一杯やり就寝という事になりました。
 2日目はシンガポールの市内観光です。まずはエリザベス・ウォークとマーライオン公園。マーライオンとは、シンガポールのシンボルといわれる頭がライオン、体が魚の白い像です。噂どおりそのマーライオンはあまり大きなものではありませんでした。その上、口から水が吹き出ていない!ガイドさんから聞くところによると、川の水を使って口から水を出しているのだが、川があまりきれいではないためポンプが頻繁に故障しており、ここのマーライオンは近々取り壊されるとのことである。お〜、ラッキー!来年だったらきっと見ることができなかったでしょう。新しいマーライオンは場所をかえてできるそうである。それってセントーサ島にあるものとは別なのかな?そしてここはマーライオンがなくなってもマーライオン公園なのかな??などと思いつつ、次の観光地マウントフェーバーに向かう。セントーサ島の向かいに位置する丘で、ツアーの市内観光で必ず訪れるところのようですがたいしておもしろいところではないです。その後、チャイナタウン・リトルインディア・アラブストリートへ向かいました。シンガポールは歴史的遺産や独自の文化ってないんですよね。シンガポール自体、実質的に人が住み始めたのは、イギリスのスタンフォード・ラッフルズが上陸した1819年、つまり江戸時代の後期からといってもいいぐらいだそうですから。中国・インド・アラブなどの人たちが集まってきたということで、それぞれに独自の街並みができています。以前は宗教の違いからそれぞれ仲が悪く、けんかも結構あったようですが、現在は少なくなってきているみたいです。さて、「リトルインディアの顔」ともいえるのがスリ・ヴィラマカリアンマン寺院です。当初、インド系の人々の居住区は現在のボートキーの裏手に割り振られたものの、歴史の流れの中で場所が移動して現在のリトルインディアが形成されてきたそうです。寺院で熱心に礼拝をする人々、サリーを来た女性が行き交うなど、そこはシンガポールでも最もエキゾチックな場所のようです。そこからリバーボートクルーズのためにまた移動したのですが、その途中で発見したのがこのタクシーです。シンガポールのタクシーはこのような行灯の広告をつけたものが結構あり、写真のようなキャノンのカメラだったり、シャープのMDだったりいろいろありました。ここシンガポールでも日本の電気製品は有名か。とちょっといい気分になったりもしたのですが、よ〜く考えてみると、日本のメーカーの製品ってシンガポールで結構生産されているんですよね。という事は優れた生産技術は日本のものではなく、この国のものということか。ん〜と考えてしまいました。まぁ、それはさておき、リバーボートクルーズですが、使われているバムボートはリバータクシーを観光遊覧船にしてしまったもののようです。クラークキーから下流のボートキーを通り、マーライオンの前を通って戻ってくるという約30分のコースです。このボートに乗らないと真正面のマーライオンを間近に見ることができないのです。夜だったらボートキーのネオン、ライトアップされたマーライオン、海から見るシンガポールの夜景でもっともっときれいだとのこと。値段は1人10シンガポールドル。もうちょっと安くてもいいと思うんだけどな〜。昼食はこのボート乗り場のすぐ近くのレストランで飲茶でした。もちろんBEERを頼んだのはいうまでもありません。そして見てくださいこの料理を。この他にも山盛りのチャーハンとデザートの杏仁豆腐が出てきてとても食べきることができず残してしまいました。このレストランで大笑いしたことがありました。支配人と思われる人がきて、メニューの裏に何事かすらすらと書き始めたのです。見ると漢字で「浜田幸一」と書いてあるのです。「は?」と思いその人を見ると「ハマコウ」さんに似ているではありませんか。でもあんなにこわい顔ではなかったですけどね。それにしても食事の後の一服ができなかったのはつらいですね。シンガポールではエアコンのきいた室内でタバコを吸うことは許されないのです。違反すると罰金500シンガポールドル。というわけでさっさと店を後にして屋外(もちろん灰皿のある場所)で吸いました。吸殻のポイ捨てなど、ごみを捨てると令状なしで逮捕されることも認められているとのことで、これまた一件平均660ドルの罰金ですからね。うっかりできません。さて、空腹も満たされたところで次にしたことはツアーには付きもののあれ。そう、したくなくてもしなきゃならない「ショッピング」です。今回は変なみやげもの店ではなくDFSだったのでまぁいいかなと思ったら、そこはデパートみたいなところで、ブランド品が勢ぞろい。その価格といったら高いこと、高いこと。日本で買うのと全然変わらないのです。私はここで何一つとして買いませんでしたね。自由旅行だったらこの時間をもっと有意義に使えるのにな〜と思いつつ、ただの時間つぶしをしただけでした。その後は一度やってみたかった足つぼマッサージに行きました。そのお店は以前、浅野ゆう子が来たというのを“売り”にしているところでした。確かお値段は45分で50シンガポールドル。どんなに痛いのかちょっとドキドキしたのですが、sakamaroさんは結構痛がっていたものの、私は全く痛さを感じず(もちろんこれはいいことなのですが)、なぜかちょっと物足りなさを感じたのでした。
 そしていよいよビンタン島に向かうのであります。ビンタン島はシンガポールの南東にあり、高速フェリーでたったの45分。といえども国境を越えるわけですから、ちゃんと出入国の手続きが必要となりパスポートにスタンプが押されます。別に私はスタンプラリー派というわけではないのですが、スタンプが増えていくのは結構うれしいものです。そうそうインドネシア領なのでシンガポールとは時差があり、1時間遅れ(日本より2時間遅れ)になります。45分移動して1時間の時差というのはちょっと不思議です。さて、ビンタン島行きのフェリーは
タナメラフェリーターミナルというところから出ています。「BINTAN RESORT FERRIES」と書かれたフェリーには300人位は乗ることができそうです。乗ってみて驚いたのはなぜか船内にキリンラガーのステッカーが貼ってあることです。実は2階建てのこの船の1階には売店があり、スナックや飲み物などを買うことが出来るのですが、なぜかここで缶のキリンラガービールが売っているのです。それを目にした2人は、やはりキリンラガーで乾杯をしたのでありました。船が到着しターミナル内の入国審査を通過すると、なぜか手荷物のX線検査がありました。普通は乗り物に乗る前にやるんですけどね。きっと税関のチェックだったのだと思うんですけど、sakamaroさんは検査官に呼び止められてしまいました。後から聞いたところによるとシンガポールのお土産で買った数個のペーパーナイフが不審物と思われたようなのです。説明したらわかってくれたようで無事開放されました。フェリーターミナルから私たちの泊まったニルワナリゾートホテルまでは専用のバスで15分くらいだったでしょうか。ガイドさんがホテルまで来てくれたので、おまかせでチェックインしました。部屋に入るとわれわれを歓迎してくれたものが2つありました。ひとつは窓から見える「いかにも南国」という夕暮れの景色。もうひとつは、ぶっ壊れたセーフティーボックス。これには参りましたね。部屋に入ったら既にセーフティーボックスがロックされた状態だったので前に宿泊した客が間違ってロックしたのだろうと思ったら、これは壊れているから後でエンジニアが来るとのこと。30分くらい待つとエンジニアがまるごとセーフティーボックスを付け替えていきました。
 翌日、目が覚めると外はいい天気です。朝食を済ませ早速徒歩2分のビーチに。あれっ、これしか人がいないの?そこには10〜20人しか人がいない(ビーチの手前にあるプールには結構人がいましたけど)のです。ビーチでよくありがちな物売りの姿のありません。そう、これがパンフレットに書いてある「何もしないことの幸せを心の底から楽しめる島」というやつなのです。私もホントに何もせず2日間寝ていました。ここはそういう楽しみ方をする島なのですから。夕方、干潮になると遠浅となり、透明度の高いその海では小さな魚たちが泳ぐのも見ることができます。パンフレットどおり「楽園という極楽」でした。さて、この楽園にも実は敵がいます。それは「蚊」です。昔はビンタンの蚊が原因でマラリア、デング熱が何度も起こったのだそうです。我々も対策をしていったのですが、現在はホテルの対策が徹底しているようで蚊に悩まされるようなことは全くありませんでした。旅行に行く前に情報として「ホテルの洗面のところに置かれていたジェルタイプの虫除けは、見た目がシャンプーかリンスみたいな感じで、しかもインドネシア語で標記してあり、蚊の絵が描いてなければ、というか描いてあっても、思わずシャンプーだと思って頭につけてしまう人がいるのではないかと、いらぬ心配をしてしまうような感じのものでした。」というのを目にしていたのですが、我々の部屋にもそれはありました。これが噂のものか!石鹸の隣においてあるので、これじゃきっと誰かは間違っただろうな、とひとりで「ムフッ」と笑ってしまいました。その虫除けはつけなかったものの、マラリアに感染することもなく無事に日本国へ帰ってまいりました。