人事制度導入の意義

 

企業にとって「人事制度」はなぜ必要なのでしょうか。人事制度というより、むしろ、

「人材資源活用制度」と表現するのが適切だと思います。要は、「人」という資源を

いかに有効に活用するか、その仕組みを作ることと考えてよいでしょう。従業員と

いうのは、高価な機械や建物などの資産以上に企業にとっては非常に重要な「資産」

です。「人事制度」は、この「人」の持つ力をできるだけ引き出すための仕組みだと

定義することができます。「人」の持つ力を引き出すために、

(1)   経営者が望む社員像、管理者像を明確にし、社内に浸透させる。つまり

経営者が他社との競争に打ち勝つために社員や管理者に望んでいる成

果、行動などを社内に明示し、評価する仕組みです。

(2)   社員にとっては、期待されている評価や行動を知らされ、努力すべき方向

が明確になります。そして公平な評価とそれに基づく処遇がなされ、

努力のし甲斐、働き甲斐が感じられる仕組みです。

   

経営者にとっての意義             社員にとっての意義

 

望ましい社員像を示せます           公平な評価がされます

 

管理者の育成につながります          能力向上の機会が得られます

 

やめてほしい社員が辞めます          働き甲斐の向上につながります

 

社員の能力向上につながります         経営参加の実感ができます

 

経営改善につながります            モラルの低い社員が居づらくなります

 

人員整理のときの理由が明確化します      経営者、管理者の意識が変わり、

                       働きやすい職場となります

 

最近の情勢から考えます。

「労働者を解雇する場合」

「高年齢者雇用安定法で労使協定で労働者を雇い止めする場合」、

能力がないから雇い続けたくない労働者に対し、

「あなたは能力がない。会社が希望するレベルに達していない。」と説明しても

納得してもらえません。

 人事制度を導入し、本人に自分の能力を実感してもらっていれば

上記のような食い違いは起こりません。

今こそ、評価基準が明確な人事制度の導入をお勧めします

 

人事制度の導入について

 6ヶ月〜1年をかけて、労使双方が人事制度の導入手続きにかかわっていただきます。

そのため、標記基準が労使とも統一されますので納得性のある人事制度が生まれます。