Two庭の舎


木造2階建て   岐阜県 町家 

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■■古民家再生    

古い市街地にある築100年の旧家のリニューアルです。

地区保存の町並みに 時を経るなか傷んでいたり形が崩れていたりした部分を整え直し、伝統ある旧家の風情を残したうえで 現代的空間手法を取り入れ、住み心地のよい住宅に改修しました。

代々引き継がれてきた住宅は そこに暮らしてきた人々の想い出が重なり合い、落ち着きと安らぎが有ります。同時に旧家特有の重厚感が重苦しさを感じさせている部分と閉塞感もあり、それを取り除く手法として光と視野の広がりのある吹抜け空間を作り出すことにより、開放的な家としました。

手入れのい行き届いた南庭と北庭が総吹抜けのリビングダイニングにピクチャーウィンドウのように入り込んでくる様は、この旧家ならではの落ち着きがあり、に奥様のモダンなインテリアセンスで、とても美しく居心地のよい空間ができあがりました。

改修にあたって 箱階段や古い建具も大事に生かし、新建材を使うことなく 無垢の木材・土壁・シックイ・珪藻土・ベンガラ塗装など自然素材を駆使しました。

旧家の構造は貫と土壁で、棟の西半分は書院造り、東半分は京町家によく有る差し鴨居による造りとなっていて、そこに吹抜けをつくる弱点を渡り廊下と平面的な太格子梁を空間に作成することにより水平合成を高めつつ、土壁補強と足固め 補強を施した上で、耐震振動実験を補強前後2回行い耐震性能UPを検証しました。

伝統工法に伴い、軸組の仕口を代表に職人さんたちの手仕事ばかりの厚さ寒さも乗り越えての作業でした。