学習の中で自立を目指すために必要なのが、学び方十則の実践です。
@「教えられるより、自ら学ぶ姿勢を身につけよう。」
先生から指示されたり、命令されないと何もしようとしないのでは、「学習の指示待ち族」になってしまいます。自分からやるということが正しい学習の始まりで、それはまた、自立して生きることの根幹をなすことです。
A「自分をごまかすな。わからないのにわかったふりをするな。」
学習上のごまかしは、いずれ、生き方のごまかしになります。
B「やり始めたことは、最後までやり遂げよう。」
達成感は次へのやる気につながり、努力を楽しめる人になります。
C「目標はやや高めに設定しよう。やさし過ぎても難しすぎても不適当だ。」
ほんのわずかでも自分を高めることができるくらいを目標にし、向上し続けていくことが自信につながります。
D「物事にけじめをつけよう。勉強と遊びを混同するな。」
勉強と遊びを混同してしまう人は、大人になってからも、仕事と遊びを混同してしまいかねません。今、ここで、何をすべきか、これを正しく考え行動できることは、社会人としてのマナーでもあります。
E「友達とはお互いを向上させる厳しい友情を。それこそ真の友情だ。」
よく「友達が一番大切」という言葉を耳にしますが、皆さんのことを一番真剣に考えてくれているのは、やはり家族の人たちです。表面的な関係がうまくいっているだけでは親友とは言えません。真の友情は、自立している人同士の間に生まれるものだからです。
F「結果より経過を、答えより学び方を大切にしよう。」
何かを身につける過程で、本当に多くのことを学ぶことができます。これは学習に限らず、全てのことに通じます。結果ばかりを求めるのではなく、そのために行う一つ一つのことに本気で打ち込むことが大事です。
G「安易に質問する前に自分で工夫してみよう。その上での質問が理解につながる。」
激しい運動をした体が水分をどんどん吸収するように、とことん考え抜いた脳は、ヒントをもらったり説明などを受けると驚くほど速く、理解・記憶します。
H「勉強の仕方や努力してわからないことは、先生にわかるまで質問しよう。」
ここまでは自分でできる、ここから先はまだ無理だ、という判断ができるようになることは、自主学習では大切なことです。
I「人の評価は気にするな。自分を評価するのは、自分だ。」
現 代のような、処理しきれない膨大な情報が本人の意志に関係なく次から次へと入ってくるような社会で、確固たる信念を持って生きることがいかに大変なこと
か。このことは、皆さんはむしろこれから実感していくことですが、そんな世の中だからこそ、自分の中の真実にしたがい生きることが大切です。そして、それ
が、「道」を踏みはずしていないことも。そのために、皆さんは今、自分を育てているのです。