あらゆる作品をこの世に出現させるのは思考の力です。
だから作品は形を持った思考です。
「天は二物を与えず」という言葉がありますが、まさしくその通りです。町工場の職人の中には、ミクロの巾を指先ひとつで調整できるなどという神業的仕事をこなす人がいます。しかし、その機械を作ったのは別の人です。鋳型に金属を流し込む人や出来上がった金型を旋盤で削る人、磨く人、それぞれのエキスパートがいてこそ製品が出来上がるのです。
物品のルーツをたずねて行けば、最後は人間の頭の中の思考に辿りつきます。何かを作ろうとする時、まず頭の中で考えて、次に図面に現してから製作現場へと流れて行くのです。現場の正確な技も大切ですが、原点は思考、アイディアから始まります。
人それぞれの得意分野がありますが、私の場合アイディアを捻り出すことです。なんとかそれを生かして役に立たせたいと思って、考作舎を始めました。
考作舎の思考・論文
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