広域行政圏の地方振興局の見直し案に対する意見
05年10月、久慈地区合同庁舎会場において広域行政圏と地方振興局見直し案として現在県内に12地方振興局が配置されているものを4広域圏に再編し、生活圏から振興圏とする指針が岩手県から示された。
私は、過般三陸沿岸リアス・ハイウェイ早期実現陸前高田大会に出席、久慈から国道45号を南下し、陸前高田市まで約4時間をかけ大会に参加しました。あらためて四国4県にも匹敵すると言われる県土の広さを実感した。
四国には、知事が4名おり、各県等しく均衡ある発展を遂げているのに対し、四国に匹敵する広さを有する岩手県は知事が1名であり相当な重荷の県政を託している見方もできる。県民の一人として先人たちの努力による廃藩置県で得た県土が重荷となる県政だけは避けたい。
時局として、地方分権、合併の進展に伴う行政改革を機に全国合唱に呼応するとも取れる広域行政圏、地方振興局見直しは淡白であり慎重に対処すべきである。
本県の特徴でもあった県立病院と共に振興局の位置付けには、県土の均衡ある発展と地域格差是正を抱合した目的があったはずで、まずはその成果、実態についての評価があって、県が目指す県政の成熟度及び振興値を100とするなら、それ以下の地域については更なる振興強化策を打ち出すなど県民が等しく恩恵を享受できる県政の発展を求めるべきである。
私の目線で据えると県央・県南エリアと県北・沿岸一帯(久慈から陸前高田までの)エリアとは地域格差は縮小どころか開く一途に映る。
振興局再編と四つの広域圏を描く県政の舵をきるにせよ、留意すべきは振興局という箱物をどこに移動、集約するかなどハード対策を先行したり、県央や国道4号沿線に経済優先の人口集積、商工業集積等の加速は、県民格差をより顕著にする危険性が高いことである。
他方、県都盛岡から距離のある気仙地域、沿岸地域、県北地域は立地的条件や交通アクセス等特殊性に配慮した広域圏、地方の振興等県土の均衡を図る政策が前提で、その姿勢は不変でなければならない。ゆえに、国政に見る北海道、沖縄の開発に国が意を体したように岩手方式による総合的見地からの岩手県の発展を望む。また、道州制の論議や北東北三県の連携策からも久慈地方には八戸をエリアとした多様な発想も期待したい。世界遺産にも値する沿岸美や山河等、日本一の県土を保有する本県として、県民が価値観を共有できる広域行政のあり方、地方の振興方策についてじっくり意見交換する時間と理解を深める幅広い論議が必要である。
行革の必要性は共通認識だが、これまで12局から4広域圏体制にすることによる県民サービスへの利便性、機能性等細部に亘る見直しの良さなど全体像が見えない。
国、地方とも財政難が背景に見え隠れする中、少なくとも岩手の地域特性を生かし個性豊かな郷土岩手県を目指し、県政水準が全国及び東北地方の中にあって一定のレベルに達する県民サービスを確保するための県民福祉、産業経済等が拮抗した県内全域バランスを図る将来ビジョン「県土の均衡ある県政百年の計」を基軸に据えた広域行政圏・地方振興局見直し議論を期待したい。
グローバル化や地方分権の流れ、合併の進展にとらわれるあまりに県土の均衡を図る政策を止めかねない拙速な結論に至ることを県民は望まないと思うからだ。