不思議体験談 ペンギンの絵のかばん

ペンギンの絵のかばん

ものが残ってるのでお見せすることが出来ます(まじめに研究してる方なら)

ホントは実物を見れば一目瞭然なのですが。

中学生の時、修学旅行か社会学習遠足のために、ちょっと大きめのかばんを買ってもらいました。布地は紺で、赤い布のベルトが下の方から2本縫いつけてあり、持ち手になっています。その途中に半円形の金具が付いていて、取り外し可能な肩掛けベルトがあります。これも、持ち手と同じ、赤いベルトです。

高校の時もずっと使っていて、大学に入っても下宿先に服を持っていくのに使いました。

大学1年生の夏頃ですが、電車で自宅から下宿へ戻る為に牛久駅まで父と母が車を出してくれました。銀行脇の反対(歩道側)に一時停車をして見送りのため車外に出て、洋服のいっぱい入った重たいそのカバンを母が持ってくれていました。

わたしに渡そうかなと少し母が体を動かしたその時、肩から掛けたベルトが突然ブチッと切れ、カバンの片方が落ちてしまったのです。

いえ、そのように見えたのです。 ・・・が実は。

ベルトは切れておらず、金具からはずれただけでした。母はそれを直そうと、金具に顔を近づけて眺め回しているうち

「なにこれ!」

と言いました。

私たちが見てみると、どこかに隙間があるのだろうと勝手に想像していたその金具は完全に融着しており、どうも布をくぐした後からミシンを掛けたようなのです。

なのに、縫い目は切れておらず、全く物理的に不可能なことが起きたのだということはすぐにわかりました。

母は「きもちわるーい」と言い、父は「ハッハー。不思議なもんだなぁ」と言ったままそれ以上はこだわらず、電車の時間もあるので「手で持ってきな、とりあえずしょうがないじゃない」と私を送り出しました。私は、紙袋もあってすごく重いのにィ・・・と思いながら上り電車に乗りました。
家族みんなしてノンキなものです。

翌年入ってきた年上の新入男子に話す機会があって、サークルボックスに持っていくと約束したのでベルトを見せたところ、「ふぅーん」としばらくは見ていたものの、突然大声で「なにこれー!」と叫びました。(今考えると、奇しくも母と同じ声を上げています。まあ不思議。)続けて「これ、何でもないようだけど、、、ええぇー?」「なんでこんな物が存在できるんだぁあ!」と大きく反応してくれたので、なんとなく 「持ってきてあげて良かったなあ」と思ったのでした。

ベルトは当然今でも手元にあります。どこかのタンスの中にしまったので探さないといけませんが。

カバンの方はいまだに現役で、鹿島にも水戸にも、私の引っ越すところへいつも洋服入れとなって旅しています。

不思議な話のメニューに戻る

メインメニューに戻る

 

[ 戻る ] [ 上へ ] [ 進む ]