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ねこみみH小説
「しっぽの長さも愛して」

学生寮の一室。ベッドの上でくつろぐ靖美のしっぽと自分のしっぽを見比べ、
ねこみみ娘のねむは自分のベッドの上でため息をついた。
「姉さまぁ、姉さまのしっぽってなんでそんなに長いのぉ〜〜?」
「短くたっていいわよ!長いと物にぶつかるし絡まるし大変よ」

聖ねこみみ学園に通う1年生のねむは自分のしっぽが短い事を悩んでいた。
ねこみみ娘にとってしっぽの長さの長い短いは思春期の少女にとっての
胸の大小のように悩みとなってしまうものなのである。
この日ねむは思いがけず学生寮の同室の先輩、靖美(やすみ)に自分がしっぽの長さで
悩んでいる事をうちあけた。頭脳明晰、運動神経抜群、綺麗で長いしっぽを持つ
靖美は女子校であるねこみみ学園のマドンナ。皆の憧れの的だった。
「で、でもぉ…男の人って、やっぱり長いしっぽが好きなんでしょ?」
「………誰か、好きな人がいるの?」
「………(真っ赤になって下を向く)」

そう…ねむは密かに靖美に想いを寄せていた。それは憧れとも恋ともいえる
ほのかな想いだった。靖美はこのねむの反応で全てを悟った。
『かわいい…』
靖美は自分のベッドから立ち上がり、ねむの隣に腰をおろした。
恥ずかしそうにうつむくねむを見つめて靖美が微笑む。
「心配することないわ。短くても……」(きゅっ、としっぽを軽く握る)
「あんっ……」
「ほら、こんなに敏感じゃない……」
「……で、でも……しっぽを許す(ネコ耳族語で体を許すの意)なんて……」
「あら?互いに好きなら自然よ。……何真っ赤になってるの」
「………だってぇ……」

「ほらあ…短いかもしれないけど、このフサフサ…素敵よ」
「………うん…あっ…」ピクンッねむの身体が反応する。
「どーしたの?」
「あ…い、いいえ!…なんでも…」
「ふふふ」
「んっ……ふっん…あ…はんっ……」
徐々に靖美のしっぽナデナデ攻撃に反応するねむであった

「やだ…姉さま、何か変な感じ……だよぉ…」
「ふふ、心配いらないわ。ねむの体が大人に近づいてるって事なのよ」
「ねむ、大人なの?ねむも姉さまみたいに、綺麗になれる?」
「ええ、もちろんよ。でも、もうちょっと……ね……」
そして再びしっぽをなでてみたり、長いしっぽできゅっと締めてみる。
「んっ……」
手をぎゅっと握りしめて、何かを我慢しているかのようなねむ。

「きれいよ…まるで毛の一本一本が絹みたい…」
「はうっ…んっ!……毛を逆撫でしちゃ…だめだよう…」
「…いやなの?」
「いや…じゃない…けど…感じすぎちゃ…うっんっ!」
「ふふふふ」
「んっ…んふっ…ん!んん!やっ…あっだっ…だめえええ!」
ピーーン!!と両足と、そしてしっぽを硬直させるねむ
「ふふふふ…カワイイ…」

「はぁ…はぁ……っ……」
「あらあら。ねむにはさすがにちょっと刺激が強すぎたかしら…?」
「ねっ……姉さまぁ………今の、何…?すごかった……」
「ふふっ……」
妖艶に笑って靖美はねむにキス。
「んんっ?……ん……はふ…ぅ…」
ぎこちなく靖美の舌を受け入れるねむ。

ちゅぷ、ちゅぷ。2つの舌がねむの口腔内でからみあう。
「お姉さまの舌…甘い…」
「ふふふ」靖美の舌がねむの舌をアメ玉のようにころがす
ちゅぷんっ…くちびるを離し、代わりに右手の人さし指をねむに舐めさせ
今度はねむのもっと敏感な所…みみに舌を差し入れる靖美。
「はうんっ…ふっ!」
頭が徐々に真っ白になってゆき、自分の身体に何が起こっているのか
理解できずにいるねむ。驚きと、戸惑いと、
そして悦びの表情をうかべるねむであった。

「………ねえ…さまぁ…………」
「初めてなのに、こんなに感じて…素敵よ、ねむ…」
靖美はねむの耳から舌を抜き取った。細い糸のような唾液が静かに消える。
「あっ………」
無意識のうちに、名残惜しそうな声を出してしまうねむ。
靖美は微笑するとねむのあごをその華奢な人さし指で少し持ち上げた。
「大丈夫、終わりじゃないわ…これからよ…」
そしてあごを支えていた人さし指を離すと、そのまま首筋へ持っていった。
「…っ…ぁ……」
ねむが声にならない声を上げる。真っ白な頭の中でかすかに、
靖美の爪が皮膚に当たる痛みを感じていた。

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