小便小僧の恋物語〈Manneken PIs〉

フランク・ヴェルクライセン
Frank Vrecruyssen
as
Hurry


1995年/ベルギー映画/90分

監督/フランク・ヴァン・パッセル
脚本/クリストフ・ディリックス
撮影/ヤン・ヴァンカイ
美術/ヨハン・ヴァン・エッシェ
衣装/キリスティン・ヴァン・パッセル
出演/フランク・ヴェルクライセン アンチュウ・ドゥ・ブック アン・ペーテルセン ヴィム・オプブルック スタニー・クルッツ


“ボーイ・ミーツ・ガール”に弱い。ひたすらピュアな恋物語にも弱い。だから、バスのミラー越しにハリー(フランク・ヴェルクライセン)とバスの運転手をしているジャンヌ(アンチュウ・ドゥ・ブック)が出会ったときから、もうずっと泣き笑いのし通し。

ジャンヌが初めてハリーの部屋に食事に招待されて、アパートの管理人ドゥニーズ(アン・ペーテルセン)に、「ダメダメそんな服、もっと露出度の高いのないの?」なんて言われながら、たった3枚のワンピース(これがまたダサカワイイ!)をとっかえひっかえするシーンなんて、も〜ホントに微笑ましくって。ハリーが皿洗い仲間のベルト(ヴィム・オフブルッフ)とデジレ(スタニー・クレッツ)に「おまえ彼女とナニしたい?」と聞かれて、照れ笑いしながら「えーとね、公園に行って星を見たいな」なんてうち明けるシーン、30になってそんなセリフが似合うのはキミだけだ! と思わず抱きしめたくなっちゃう。

ちびでぶすで大根足を気にしてるジャンヌも結構年齢高くって、そんな二人のこんなピュアな恋愛が描けるなんて、ベルギーという美しい国のなせる技でしょうか。管理人ドゥニーズも、「オレたちゃふたりでB&D」が口癖のおかしな二人組も、脇がみんないい味だしてる。最後は唐突で哀しい終わり方なのに、ハリーが赤ん坊のような笑顔を見せる最後のカットで、(そう、たぶん、彼のトラウマが癒された瞬間)なんだか私の心まで癒されたようで、何とも言えない美しいラストシーンでした。

Apr. 22, 1999(1996年7月公開当時に書いたものに加筆)


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