畑(その2)

 3年目。借りた畑の4分の1くらいにクローバーを蒔きました。しかし、蒔くのが薄すぎたのでしょうか、まだらにしか生えてきませんでした。それでもクローバー植生にすると雑草も生えてこないと言うのを読んで、そのうち隙間もクローバーで埋まってなくなるだろうと思ってほうっておきました。だんだん暖かくなって雑草の伸びる速さが速くなってきても、結局クローバーはまだらのままでした。そうこうしているうちにクローバーの間の雑草が大きくなってしまい、どうにもならなくなりました。おかげで、夏は草取りに追われました。
 秋になって今度はライ麦を緑肥として蒔きました。一面のライ麦にして、春先に生える雑草を抑制して不耕起やるつもりでした。春になるとライ麦の根元から雑草がどんどん生えてきて、またもや失敗に終わり、大家さんにトラクターでうなってもらいました。
 こうして4年目は失敗から始まりました。3年目のクローバーの失敗もあり、4年目はあまり変なことはやらないで、堅実に「成功」するという目標にしました。それまでは毎年面積を増やし、作目を増やしていたのですが、成功率は50%ぐらいでした。半分は芽が出なかったり、肥料が足りなかったり、カラスに食われたりして口に入るところまでは行きませんでした。
 そんな目標を立てた4年目でしたが、今度は天気の壁にぶつかりました。7月の長雨とその後の天候不順のため、それまで失敗したことのなかったものまでダメになってしまいました。それまで私は借りた畑は大体均一で、畑のどの場所も同じような条件だろうと思っていました。7月に長雨が降ると、水が溜まる所と比較的早く乾く所と同じ畑の中でもかなり違いがあることが分かりました。しかも、たまたま、水が溜まる所にトマト・ナス・ピーマンなど、結構長い期間収穫できるもの(で、料理にも結構使う)を植えていました。結果は全滅でした。失敗するはずのないナスまで・・・。結局、4年目も成功率は半分以下で、例年よりうまくいったのは雨が多い方が良いさといもと天気が良くなってから蒔いた大根ぐらいでした。
 秋、友達が遊びに来た時、大根を何本かお土産に持たせました。後日、電話があって、今までこんな甘くておいしい大根を食べたのは初めてだと誉められました。単純なものです。この一言で5年目の今年、面積を倍増させようと決めました。
 今年は、5.5畝(約5.5a)で、親戚や友達に野菜を送るのが目標です。緑肥は4種類、敷きわらを敷いて雑草を抑え、なるべく不耕起に近づけます。

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