クラス分類のまとめ
クラス IIIa -- 1 --



*** 再び三たびいいわけのことば ***


長々と前振りをしてきましたが、ついに(私の中でのメインイベント)クラスIII の説明に入ります。
ここで前にも書いたことを、しつこいですがもう一度繰りかえさせて下さい。
私は医者ではなく、一介の検査技師にすぎません。
私には、何度も検査を繰り返したり、場合によっては治療をも必要とするクラスIII について、患者さんの今後に影響するような指示をあれこれ出す資格がありません。
だから、どんな細胞で クラスIII の診断がつき、今後どんな経過をたどるのか、、、私がこれからここで書くことはあくまでも細胞診での一般論、それも私が勝手に思い、書く、一般論にすぎないのです。
わからないこと疑問に思うことは、ぜひ、納得のいくまで主治医に聞いてください。
患者さん個人個人の情報を一番知っていて、今後どうしたらよいのか、しっかりと把握できるのはその人の主治医だけ、、、なのですから。

さて、そうは言っても、HP開設以来私のところへ一番多く寄せられる質問は、やはりクラス III についてです。
クラスIII と言われ、ひょっとしたら癌かも、、、という恐怖を抱いた方々にとっては、少しでも多く、少しでも詳しい情報が必要になるのは当然のことです。
3か月後に再検査の指示を受けたが、そんなに長いこと放っておいて大丈夫なの?
心配になって別の医療機関で検査を受けたら、クラスが変化してしまったのはなぜ?
前癌病変といわれたが、どういうこと?どうしてそうなったの?いつ癌に変わるの?
、、、などなどなど。
むろん個々の症例によって千差万別、一概にこう、と決められるものではもちろんありませんが、それでも私たち細胞検査士にとってはごく常識的な最小限の知識ですら、一般の方たちにはほとんど知られていない、ということが大変多いと感じています。
失礼な言い方になってしまいますが、あぁ、こんなことも知らないのか、、、という驚いてしまうこともしばしばであり、これは同時に、私たち医療にかかわる者が、いかにきちんとした説明を怠っているかの証明でもあるわけで、大変残念なことだと思っています。
ましてや、細胞検査士の存在など世間一般にはほとんど認知されていないのだ、ということを再認識することもしょっちゅうで、、、でも、せっかく一般向け解説を目的に作ったHPなのだから、多いに活用してもらって、ちゃんと細胞診のことも知ってもらえるようにしなくちゃな、、、と質問のメールを頂く度に励みにもしています。

一方で、一介の検査技師にすぎない私が、HPという誰にでも見ることのできる情報源として、何をどこまで書くことが許されるのか、あくまでも一般論としてのクラスIII をどう説明したらいいのか、、、越権行為として問題にならないように、、、でも、細胞診や癌検査についての知識を必要としている読者の疑問には答えられるように、、、。
長いことずぅぅぅっっっっと悩んできました。
まだ、悩んでいます、、、。
で、模索しながらも、少しずつは書いています。
ぜんぜん終わりそうにないけど。。。
せめてIIIaくらいは全部書きあげてから載せようと思っていたのですが、それでは読者の方々に更新を辞めてしまったのでは?? と思われてしまうくらいに間が開いてしまいそうなので(^ ^)ゞ 不本意ではありますが、出来た、と思う所から、少しずつアップすることにします。
あっちもこっちも書こうとして、どれもこれも中途半端な知識の寄せ集めになってしまい、わかりにくいかもしれません。
悩みがそのまま現われたページになってしまい、深く反省しています。
疑問、質問、間違い、勘違い、、誤字、脱字、などなど、皆様どうぞビシバシッッ!と、ご指摘ください!



*** 境界病変の細胞像 ***


クラスIII といった場合、多くは、癌とははっきり言えないが全くの良性とも言い切れない細胞が出現している、、、ということを示します。
これは婦人科に限らず、細胞診でクラス分類を使う場合、全身、どこの臓器の由来細胞であっても同じです。
クラス分類に関してはいろいろ批判も多く、臓器によってはほとんど使われなくなっているものもあるのですが、婦人科に関しては、老人保険法でこの様式を使用するように定められていたこともあり、いまだに主流です。
分類方法のいろいろについては、この項目の最後に簡単に述べてありますので、そちらを参照してください。


さて、婦人科の場合は、IIIは、さらにIIIaIIIb に分けられています。
このあたりのことは、組織図もあわせて前にも書いた通りなのですが、細胞像の復習の意味をこめて、もう一度絵を並べて載せてみますね。
 下の絵をみてください。扁平上皮については、いままでに載せてある絵をそのままピックアップして並べたものです。

<<写真が別枠に開きます。ここをクリック!  軽度異形成組織図)、  中等度異形成組織図)、  高度異形成組織図)>>

ここで、今までずぅっと扁平上皮系の細胞異型についてのみ書いてきたのにもかかわらず、突然、腺異型の細胞像をのせたのは、クラス III が色々な要因をもとに診断されるものであることを、ちょっと書いておかないといけないな、と思ったからです。
順に詳しく書きますが、クラス III は、大変広い範囲の細胞像や条件が含まれる、ある意味曖昧な分類です。
見つかりさえすればビシッとクラス分けしてしまうことが可能な、はっきりした所見のある細胞が出現していて クラスIII とつけることができる場合は、もちろん問題ありません。
一目みて分かるような軽度異形成があった場合など、いつ誰が見ても迷うことのないような症例では、クラス分類をどれにするか決められない、ということはないのです。
日母分類でも、クラスIIIa は軽度異形成、クラス IIIb は高度異形成、と、明記してあって、これが実際にその通りの細胞しか出ないのであれば迷うことなんてなさそうなもんですが、、、。
正直に書きます。
はっきりした所見の無い、クラス分けのできない細胞ばかりで、でも陰性として定期検診に回してしまうのはちょっと心配かも、、、と悩んだ末に、もっときちんとした結果を出したい、経過を観察していきた い、と思った時に クラス III とつけるということが、結構あるのです。
このあたりが、機械に入れさえすれば数字がビシッと出てくる血液検査などと、人間がひとつひとつ目で見て検査をする形態学的検査との大きな違いかもしれません。
だから、一口にクラス III といっても実はその中味はさまざまで、どの程度フォローをしていけばいいものなのか、その場合、場合によって、かなり違っています。
ちゃんとしたフォローをしようと思ったら、検査をする側としてはとりあえずクラス III をつけて経過をみようとする、というのは必要不可欠な方法なのですが、この、白黒はっきりしないちゅうぶらりんの状態で次の検査を受け、その結果を待つという事は、検査を受ける方たち>にとっては大変心配な状態であるにちがいありません。

検査を受ける側からすれば、たとえば、同じ IIIa と言われた知り合いの◯◯さんは「半年後、再検しましょう」だったのに、私は「組織診をしてみましょう」だった、なんてことになったら、もう、不安でいっぱいになってしまうでしょう。
他にも、「あなたは今回も、前回と同じ クラス IIIa でした」と言われたのにもかかわらず、前回は組織診断をおこなう精密検査を指示されたのに、今回は半年後の細胞診再検査だけでかまわない、と言われたら、「そんなに間を開けてしまって、平気なのかな?」と心配に思うことだってあるかもしれません。
クラス III がついたから、こうだ、こうなる、こうしなければいけない、と、はっきり言えない事が結構多くて、それに伴い、検査を受けた人への指示も変化してしまう、、、。
このへんの、広い範囲をカバーできる(=とりあえずここに分類しておけば安心)ということは検査する側から言えば逃げ道にもなり、言い替えれば懐が広くて使いやすいのですが、クラス分類を使用する事自体を批判する、大きな原因の一つになっています。
ここでは、できるけ、、、できるだけ、具体的に例をあげながら、クラス III (まずはIIIaからです) と言われたあと次になにをするのか、書いてみます。
自分の状態がどんなふうで、これからいったいどうしたらよいのか、それがわからない、ということが一番不安なんじゃないかと思うので、、、。

腺に関しては、、、この絵を見て、一般の方たちには、どこがどう違うのやら、よくわからないかもしれません。
細胞診関係者からは、お叱りをうけそう、、、。(- -;;;;
腺癌は、体中いたるところにできる可能性のある癌です。それぞれの臓器別にいろいろと特徴はあるものの腺癌としての大まかな特徴は一致しているので、いずれまた機会をみて、きちんと書きたい、書かなければと思っているのですが、いやはや、これを絵に描き現わそうとすると、その難しいこと、難しいこと。
腺細胞は扁平上皮に比べて異型の度合いが小さく、特に、核のクロマチン所見が細かく、とっても繊細で、扁平上皮に比べておとなしいのが特徴で、そのあたりのことをうまく描きわけられないでいます。
腺細胞のクロマチンは、悪性化しても繊細な状態をそのまま保ち続けて量だけ増えることが多く、顕微鏡下でなら、核が立体的に膨らんでパンパンに見え、またクロマチンの分布の不均等さや、核縁の肥厚など細かい所見がわかるのですが、それを平面上に現わすことは、まったくもって至難の業です。
写真でなら、まだ立体的な感じを現わせるのでしょうし、いや、絵でもビットマップ方式なら出来るのでしょうが、、、私の絵のような透過性のないベタ塗りの絵では、核の変化の差など微妙なディテールを描き分けられません。
無理に描き分けようと特徴を拾って描いてみると、どれもこれも、みんな悪性細胞の特徴がちょっと弱いだけ、、、で、パッと見ただけでは悪性細胞にしか見えないものになってしまう、、、。
かといって、ここで腺だけビットマップ方式を使うのも、なんだかねぇ、、、。
ということで、この絵を信じないでください。(^ ^;;;
ここでは、扁平上皮と同じように腺に異型のある場合でもクラスは細かく分かれている、ということだけ、見て下されば結構です。


さてさて、話しがそれました。
左の絵にあるのは、クラスIIIa に分類される細胞像のうち、扁平上皮由来のもの、です。
一番上の軽度(〜中等度=日母分類にはないのですが、日常的に使っているので加えてあります)異形成が見つかった場合は、クラスは IIIaで決まりです。
化生細胞の核が肥大したものなのか異形成由来なのか、II に落とすべきものか拾うべきかで悩む場合もありますが、まあ、大抵は自分のクライテリアにあわせて、場合によっては他の細胞検査士に相談しながら線引きをします。クロスチェックといって、複数の細胞検査士が同じ標本を同じように検査して、その後、どれを拾うか、話し合ったりもします。
結果クラス IIIa とした場合は指導医へと標本を提出し、指示を仰ぐことになります。
ここで、拾うか拾わないかは、検査士各個人個人のクライテリア(=基準値)によって微妙に違ってきてしまいます。
できるだけ個人差が少なくてすむように、つねに自分の基準値を正しいものに近づけられるように、学会参加等が義務づけられています。
また、クラスIII 以上については、上にも書いたように指導医と呼ばれる細胞診の専門医の資格をもつ医師の指示を仰いぐことになっています。
細胞検査士と指導医の関係については、後でもういちどふれますし、いずれ詳しくその問題点などについても書きたいと思っています。

とりあえずこの場合、日母の指示では1か月以内に細胞診で再検を行う事となっていて、初診と同じ施設で、もう一度、同じ検査をすることになります。

真ん中に描いてある核の周辺が白く抜けた細胞は、
コイロサイト(Koilocyto)組織図はこちら) と呼ばれるもので、ヒューマン・パピローマ・ウィルス(=HPV)に感染した時に見られることがある細胞です。
ここでは、核に異型の無い状態の絵を描きましたが、 異形成を伴って、核の形が不整で核がもっと大きな場合 もあります。
普通、クラス II とクラスIII の区別をするのに、特に婦人科扁平上皮領域では核の所見は大変重要です。
N/C比、つまり核の大きさ/細胞質の広さや、クロマチンの量などをチェックして、 異形成と思われるようであればクラス III をつけますが、核に所見がなければ、細胞質が多少変な形をしていようと、染色がおかしかろうと、ほとんどの場合は、クラスII です。
ただしこのHPV感染細胞は例外で、核に所見が全くなくっても核の周囲が白く抜けたコイロサイトがあれば、クラスはIII になります。
その理由は、前にも書きましたが、HPVが子宮頚部扁平上皮癌の原因とされているウィルスだから、、、です。
HPVには60種類もの亜型があって、このようなコイロサイトを作るものもあれば作らないものもあり、そのうちのどれが癌化しどれがしないのかは、だいぶん分かってはきているようですが、まだまだ全部が分かったわけでは無論なくて、今まさに解明しつつある話しです。
HPVについては、他にもいろいろ書かなければならないことを含んでいるので、また後で詳しく書こうと思っています。<<いつもこればっかりだ。。。(- -;;;
とりあえずここでは、コイロサイトというのがこんなものだ、ということだけ見ておいてください。

炎症や老人性の変化などでも、かなりN/C比の高い、クロマチンの増量した細胞が出現してくることがあります。
炎症によって遊走細胞が多く出現し、その影響で細胞質が溶ろけてしまって核のみが残った場合など、上皮内癌と大変まぎらわしい細胞が認められるようになったりします。
また、老人の場合、若年者に比べると粘液の産出量が少なく、そのため細胞がかなり乾きやすくなってい、染色に支障をきたすことも多くみられます。
細胞診は、細胞をガラスに塗り付けてそれを染色し検鏡するのですが、塗沫のときに粘液が全くない場合など、乾いてしまって変性が加わり、細胞全体が膨化し、色も薄くしか染まらなくなったりします。
乾いているなりにクロマチンが増えているかどうか、わかる場合もありますが、わかりにくい場合はとりあえず、再検査を指示します。
また、この絵では細胞が個々にバラバラになっていますが、細胞質が融合してしまって、腺細胞の由来なのか扁平上皮の由来なのか、はっきりしない場合もよくあります。
これらの状態のままでは、本当にクロマチンが増量していないのかを鑑別することはできないので、ホルモン剤を投与して細胞を分化させる、ということをすることも多いと思います。
ホルモン剤を投与すると、正常な扁平上皮であればホルモンによってきちんと分化をはじめ、成熟した扁平上皮細胞になります。
ところが、異形成や癌細胞はまともに分化する能力を失っている細胞なので、ホルモンの投与によってもきちんと分化することのできない、核所見の強い異型のある細胞として残り、鑑別できるようになります。
ホルモン剤の投与に関しては、炎症や老人性の萎縮性変化でまぎらわしい細胞があっても、その細胞の所見がたいして強いものでなければ、ひょっとしたらクラスは II で投与の指示のみがある場合もあるかもしれません。
クラス III じゃなかったから放っておいてもいいや、と思うことなく、まぎらわしい細胞との鑑別の為のホルモン投与だと考えて、ちゃんと主治医の指示に従ってください。

続いて、腺系細胞の異型についてもちょっとだけ書いておきます。
右の絵の腺異形成というのは、扁平上皮でいう異形成と同じく、前癌病変かもしれないので、ちゃんとフォローアップをしましょう、という細胞像です、、、を、描いたつもりです。
先ほども書きましたが、この絵のようなベタ塗りで、腺細胞の微妙なクロマチンの変化を描き表わすのは至難のわざで、たぶんあちこちから非難が出そうなんですが。。。
核に大小がでて大きさが不揃いになったり、クロマチンの増量した細胞があったり、それになにより、核と核の間隔が狭まり本来の状態よりも増殖が盛んに行われていることが分かるのが特徴です。
これに更に核の多様性が加わって、核密度が高くなってくると上皮内腺癌となります。(上の絵をみてね。)
でも、正直な話し、一次検査のスクリーニングで腺異形成と上皮内腺癌とを区別するのは、かなり難しいことが多いと思います。
あやしい、、、と思った細胞にチェックして、狙い組織診や頚管内掻はなどで確認してもらいたい、そのためにクラス III をつける、ということをします。

下の細胞は、腺癌とまぎらわしいくらいに異型の強くなることもある、再生上皮の細胞像です。
再生上皮(修復細胞、ともいいます)は、文字通り、何かの原因で組織が破壊されたときに、それをあわてて塞ぐために出現する細胞ですから、もともと増殖能は盛んで、クロマチンが増量ぎみであったり核小体が目だったりすることが多いのです。
それに炎症が加わったりすると、核と核の間が狭い(=密度の高い)、本当に腺癌とまぎらわしい細胞出現することがあります。
また、修復されるような病変がどこかにある、つまりどこかの組織が欠けてしまっている、ということの証明でもあるわけで、たとえ再生上皮自体に異常は見られなくても、慎重な検鏡が必要になります。

ここで一つ、細胞検査士と指導医の関係、という、大事な注意点というか約束事があることを書いておかなければいけません。
私たち細胞検査士スクリーニングした検体にクラスIII 以上の所見があった場合は、それを指導医とよばれる細胞診の検査資格を持っている医師に提出し、その指示を仰がなければなりません
なぜなら私たちは検査技師であって、医者の行う医療行為を行うことはできないからです。
医療行為を行うのは、医者の仕事、であり、検査をすること自体、医師の監督下において行うことになっています。
クラス I 、II の陰性例については私たち細胞検査士が見たままの結果で報告しますが、クラス III 以上については指導医にどんな細胞が出現しているかのリポートを提出し、今後どんな検査や治療を行ったらいいのか、医師の指示を仰ぐきまりです。
検査士と指導医の関係については、責任問題をも含んだ大変難しい問題であり、今ここで詳しいことを書くことは控えます。というか、今の私の力量ではこれ以上のことは書けません。
近い将来、他の細胞検査士や、細胞学会の見解なども交え、詳しく書くつもりですので、ここでは、クラス III 以上というのは、医師の決定によるものであって、細胞検査士が決めたことではない、ということだけ覚えておいて欲しいと思います。




*** IIIa と言われた後なにをするの? ***


では実際のところ、クラス IIIa の結果が出たあとは、どんな検査をいつ受けたらいいと言われるのでしょうか。そしてそれには、どんな意味があるのでしょうか??
同じクラスIIIa の結果であっても、理由になる細胞には色々な種類があり、当然それによってその後の指示もすこしずつ違ってくるということは、ここまで読んだ方には、分かって頂けた、、、カナ?。

でも、こうした出現細胞の所見の違いによる指示の差というのは、まぁ、わかりやすい差だと思うのです。
その他にも、意外に思われるかもしれませんが施設によって、または初めの検査で何を行ったかによって、その後の検査で何をし、どんなふうに指示されるかが様々に違ってくることがある、、、というのはほとんどの方はご存じない、というより意識していないのではないかと思います。
たとえば、集団検診で見つかった場合は、同じバスの中(!?)で再検査することはありえませんから、もよりの産婦人科に行くように指示されるのは間違いないでしょう。
初診時産婦人科で受診していたとしても、最初の検診でコルポスコピー(コルポスコープという器具を使って子宮ちつ部を大きく拡大し、コントラストを分かりやすくするための薬を塗ってから、血管の異常所見がないかなどを観察する検査)を行っていたか、ちつ鏡をみながらの細胞診だけ採取した検査だったのか、、、などによって、2回目の検査でなにをするのかが変わってきます。
病変を確定するための狙い組織診を行ったほうがいいのか、また、それをその場で行えるのか、精密検査のためには別の施設を紹介されるのか、、、などなど、色々な場合が考えられると思います。
同じIIIaといわれたのに、受診する施設によって、その後の指示が違うだなんて、変じゃないの!? と思われた方もいるかもしれません。
ですが、そもそも初診の段階でどんな検査をするか、検査を受ける側としても、いくつかある選択枝のうちから自分に必要な検査機関というのをある程度選ぶことによって選択しているのが普通じゃないでしょうか。
実は検査機関によって違うことをしていて、検査の内容にかなりの幅がある、ということは漠然とでしょうが、わかっているはずです。
具体的にいうと、普段なんの自覚症状もなく、しかも毎年定期検診を受けている人は、当然のことながら市や区で行う集団検診をまっさきに選択するでしょうし、それでもかまわないと思います。
一口に集団検診といってしまいましたが、実はこれにも、巡回バスを利用するなど本当の意味での集団検診と、自分の都合にあわせて好きなときに好きな受診施設を訪問してもよい、というもの、期間と受診施設は指定されているがその範囲内なら自由に選べるもの、など、地域ごとにいろいろなパターンがあると思います。
バスの中の検診でコルポまで使うことはまずないでしょうし、行政区によって違いがあるのかもしれませんが、集団検診でコルポ診まで行われているとは限らないです。
当然、なにか発見された場合は、施設検診でコルポ診も含め、じっくり検査することになります。
こうした、普段なんの自覚症状もない人の中からクラス III 以上の病変が見つかる割合はもちろん低くて、だいたい1%くらい、と言われています。
さらに、その中から本当に癌が発見される、いわゆる発見率は、集団検診を受けた人全体の0.2%以下となり、さらに少なくなります。

発見率の少なさが癌検診不要論につながり、老健法の改変へとつながってしまい、行政区のなかには無料で行える集団検診をとりやめてしまった所まであるようですが、これは大変残念なことです。
なんといっても無自覚な状態で集団検診を受け発見された癌の多くは、上皮内癌や微小浸潤癌など完治する癌の場合が多く、これは、発見された患者にとっては大変望ましいことであるからです。
なんども繰り返しになりますが、癌は早期発見して早期治療する方が患者の負担が小さくてすむのですから、、、。


かゆみがあった、不整出血があったなど、なんらかの自覚症状があって検査を受ける場合には、最初から産婦人科の門を叩くでしょう。
、、、それも、自覚症状の重大さや本人の心配の度合に応じて、近所の医院だったり、大学病院や癌専門病院だったり、、、さまざまなんじゃないかと思います。
診察する側も、コルポ診を含め、最初から色々と調べることが多いでしょう。
コルポ診だけでなく、内膜細胞診も初診の段階からする施設、というのもかなりあると思います。
コルポ診で異常があれば、その場で狙い組織診を同時に行う場合だってあります。
当然、集団検診を受けた人よりもクラス IIIa 以上と診断される割合は高く、5〜15%(10人に一人!)という数字もありました。が、実際のところは、施設によって陽性率(この場合クラス IIIa 以上をさします)にはかなりのバラツキがります。
これはあたりまえと言えばあたりまえで、お産をあつかうことの多い医院でお産のための検診のついでに細胞診も行うというのであれば陽性率は低くなるでしょうし、癌専門病院であれば逆にもっと高い数字がでることもあるのでしょう。
ということで、数字を並べてもあまり意味がありませんね。
自覚症状が出てからでなく、集団検診で見つけるのが理想だ、ということだけわかって頂けたらと思います。


下に描いたのは、私の思いついた範囲内でのクラス IIIa 後の経過です。





IIIa の判定がついて2度目の検査でなにをするかは、1度目にどんな検査をしていてどんな結果がでているのか、どこで2度目の検査を受けるかによっても変わってきます。
最初の検査結果がでるのには1週間くらいですんだのに、2度目は2週間もかかると言われた、、、なんて、集団検診のあとに精密検査を受けたのならざらにあることです。
また、フォローアップ検診でも、最初は1か月後って言われたのが、3か月後、半年後になり、せっかく一年後といわれたのに、再検査に逆もどり、、、なんてこともあるかとおもいます。
それぞれの検査にかかる日数、次の検査をいつ受けるか、など、細かい説明もしたいと思っているのですが。。。



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