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このページは1999年に作成したページです。ものすごく変わった部分もそうでもない部分もあります。"HPV"と検索して見に来て下さった方は必ず最新ページもご覧下さい。



HPVについてお話ししておきたいこと


*** Mac復活!&更新できなかった言い訳 ***


長いこと、長いこと、お待たせしました。m(_ _)m
ショボイMacに色々突っ込みすぎてフリーズすることが増え、この際だから色々試したい機能もあるし、、、とOSのバージョンアップなんぞ始めたのが運のつき。。。
どツボにはまってしまいました。
私事でも色々(ほんとにいろいろ!!!!)あって、ゆっくり時間がとれなかったのも確かなのですが、以来、挌闘すること約半年!
お陰様ですっかり復帰し(実はその間、3回もHDの初期化からやってしまった(- - ;;)新たな機能も加えることができました。
心配してメールを下さった方々、特に復帰のために具体的なアドバイスを下さった方々、どうもありがとうございました。
今回のトラブルシューティングのおかげで、初心者の私も、それなりにパソコンのスキルを上げることができたと思います。ひとえに、皆様のおかげです。
心から感謝しています。

さて、更新をさぼっていたのには、もう一つ大きな理由があります。
いよいよクラス分類も疑陽性から陽性にかけてを書かなければならない段になり、となると、どうしても避けては通れない話題、、、というのがあるわけです。
どう考えても私が書いてしまうのには荷が重いというか、難しいというか、、、。
でもやっぱり、どんなにあがいても絶対に書かなきゃならないこと、、、。
そう、ウィルス、、、やっぱ、HPVのことです。うん。
あまりにも、あまりにも!私がこれを取り上げて書くには荷が重い。。。
そう感じてしまった私は、更新しないでいた半年間、ずっとずっと、これをこの私が!いかに書くか、、、どこまで、何を書いたらいいか、、、で、悩んできました。
この決心がつかなくて、で、ついつい忙しいのにかまけて、更新しないでいました。そのうち考えるの自体(心の隅にはいつもひっかかってはいたものの)やめてしまってました。すみません。m(_ _)m

でも、ついにOPENから1年たっちゃったし、アクセス数も10,000人を超えたし\(^o^)/(感謝!)、沢山の方から応援or激励メールをいただいたし、具体的な資料、写真を送っていただいた方も 半端な数じゃ無くなっちゃったし、、、もう、カンネンしました。
書こう!載せよう!と覚悟をきめました。

今回掲載する文章の責任はいっさい、私にあります。
間違い、勘違い、もあるかもしれませんが、その時はどうぞ御指摘ください。
また、今回は一番悩みまくっていた部分のみ、掲載することにしてしまいました。
ウィルスの形態や生活史、細胞診での所見の出方、検査と経過観察について、、、などの各論は、ぼちぼちと(かなり書いてはあるんです。ほんとに)順次、のせていきます。
今回載せた文に関しても、各論を乗せるときなど、あちこち今後も変更していく可能性、大です。
たまに(、、、でいいです。たまにで。ホント)チェックしてみてくださいね。

なにもHPVにこだわらなくても、他の項目で優先事項があったでしょうに!と思われた方、すみません。もうしばらくお待ちください。で、できたらこっちを書いてよ!など、メールを下さい。
次はそちらを書くようにしますので、、、たぶん。(^_^;;ゞ

最後になりましたが、、、
まだ今回はほとんど使用していないm(_ _)m し、また、これからも少しずつしかアップできないとは思うのですが、「お庭のこっこ」の更新の為に、本当にたくさんの方から、たくさんの資料&写真を提供していただいきました。心からのお礼を言いたいと思います。
本当にどうもありがとうございました!今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!

Special thanks!!
青木@コダさん、赤松@ばーばどりさん、阿倉@白ヒゲさん、伊藤@hydeさん、
稲垣@カウボーイさん、内田@ウッチーパパさん、小川@おたかさん、小林@釣り人さん
佐藤@カルメンさん、田中@弘前 先生、柳井@広島 先生、山本@ディカさん、鷲谷@くまさん
m(_ _)m(あいうえお順)




*** 子宮頚癌の原因はHPV ***


いままでにも本文中になんどか、HPV(Human papilloma virus :パピローマというのはイボのことです。直訳すると、ヒトイボウィルスということになります)という名前を書いてきましたので、じっくり読んで下さった方は、あぁ、それの話か、、、と思われることでしょう。
でも、「HIVならエイズでしょ?HPVなんて初めて聞いたよ。」という方も多いことと思います。
HPVは、子宮頚部の扁平上皮癌の原因ウィルスであることはほぼ間違いなく、ニワトリやウサギに、、、ではなくヒトに癌を起こすことがほぼ証明されたウィルスです。
そして、HPVは性行為によって感染します。

癌の原因として、人をジワジワと死にいたらしめることもあるウィルスなのですから、もっと有名になってもいいはず、、、なのですが。
性や性器にかかわることを、極端にタブー視する日本人の悪い?クセなのか、マスコミに取り上げられることも少なく、米国ではなんと、高校の教科書にまで子宮頚癌の原因はHPVであるということがはっきり記述されているというのに、、、日本での知名度のなさは本当にがっかりするほどです。
と同時に、センセーショナルな取り上げ方がまだまだ少なく、いらぬ騒ぎが起きずにすんでいることに、ほっとしている思いもあります。

一方で、「子宮癌はセックスで伝染(うつ)る」(田畑満美著・ぶんか社)という、そのものずばりの題名のついた本も今年の春には出版されていて、 婦人科の癌検診を仕事としている者としてもだまっていてはいけない、、、とぐだぐだと更新をさぼっていた私にも、やっとやる気が起きてきました。

とはいえ、HPVを取り上げるのにはやはり、どこまで何を書いたらいいものなのか悩みはつきません。
いろいろな方に相談をしてみたりもしましたが、最終的に私のHPに何を載せるか、判断するのは私自身ですし。
前の文章にも書きましたが、更新が大幅に遅た一番の理由は、この私がHPVについて、どこまで書くか?の決心がつかなかったから、、、と言ってもいいほどのことでした。
今、書いているこの文章を書く決心をつけるまでに半年間の準備期間を必要とした、、、とも言えます。

HPVという名のウィルスが、子宮頚癌の原因であることに間違いはありません。
そして、HPVが性行為によって感染することも間違いないことです。
だから、前述の本の題名の「子宮癌はセックスで伝染(うつ)る」というのは、もちろんウソではありません。
ただ、この「セックスで伝染る」というかなりセンセーショナルなことだけを表題として取り上げていることは、ちょっと問題かと思います。
HPVは過去に1度でもセックスの経験のある人であれば、、、または、自分には経験がなくともパートナーの方に過去にセックスの経験が(たとえ一度だけでも)あれば、誰もが感染する可能性のあるウィルスです。
この、誰もが持っている可能性がある、というもう一つの重要なことを同時に強調することなく、子宮頚癌がHPV感染によって引き起こされることだけを強調するのは、間違いなのです。

HPVには現在約70種類もの型が報告されており、タイプに多少ばらつきはあるものの、特定の地域にいちじるしく片寄ること無く世界中にほぼ行き渡ったウィルスである、ということは、すでに報告されています。
また、資料によって(検査の方法によってももちろんかなりの差がでます)かなりのばらつきがありますが、HPVの罹患率は10〜30%に及ぶといわれています。
この中で癌化の可能性のあるHPVはかなり限られています(各論で詳しく書きます)が、この高い罹患率が示す通り、重複感染(70種類あるうちのいくつかに、同時に感染していることを指します)も含めてHPV感染の機会はいつでも誰にでもあります
マスコミに取り上げられている多くのHPVに関連した記事には、この点がかけてしまっていると思います。
中途半端であいまいな知識は、誰に染された、誰が染した、、、という犯人探しのようなことを問題にしてしまい(実際のところ、ウィルスのDNA鑑定をやると誰が感染源かはわかるのですが、誰もが持っている可能性がある以上、これが問題にはならないでしょう)、パートナーに対していらぬ不信感をつのらせたり、自分の過去の経験をいたずらに後悔したりするだけで、なにもプラスになることはありません。

各論に入ってからも詳しく書くつもりでいますが、HPVが子宮頚癌の原因であることが発見されたきっかけとなったのは、修道女には極端に子宮頚癌患者が少ない、つまり処女は子宮頚癌にはならないらしい、、、ということが報告されてからでした。
言い換えてみると、処女以外のすべての女性にとって、癌になる可能性は0ではない、、、と言えるわけです。
したがって、癌化の可能性もセックスを経験した人であれば誰にでも有り得ます
セックスの経験についてをさらに言えば、限られたパートナーとの行為しか経験していなくても、その相手が不運にもHPV感染者であれば、感染することもあるでしょうし、逆もまた(つまり複数のパートナーがいたとしてもたまたまその中に感染者はいなかった、、、)当然有り得ます。


もう一つ大切な要素として、覚えておいていただきたいのは、癌化しやすいタイプの型のHPVに感染したからといって、ただちに癌になるわけではない、ということです。
前癌病変を経て癌に至るまでには何年も要しますし、その人その人の持つ免疫力の差などによって癌化するかしないか、癌化にどのくらいの時間がかかるか、、、は大き違う、と言われています。
あなたがHPVに感染していたとしても、それが必ずしも癌になるとは限らないし、あなたに癌を引き起こさなかったそのHPVが、あなたを経由して別の誰かに感染した場合には癌化することもあり得る。。。
誰のせいで癌になったのか、、、犯人探しをすることがいかに無意味か分かっていただけたでしょうか??
(ウィルスに感染するということはどういうことか、それが癌化を引き起こす、というのはどういうことか、、、このあたりのことは、この後の各論で詳しい説明をしていく予定です。)

さて、ではHPVがセックスによって感染するということを、全く問題にする必要はないのでしょうか?

違います。
なぜなら、複数の相手との無防備なセックスは感染の機会を増やすものであるから、です。

ウソいつわりない(^_^;;処女と童貞の男女が結婚して初めて結ばれ、一生を本当に(クドイ(^_^;;)お互いしか知ることなく暮らしていくのであれば、HPVの感染機会はありませんから、子宮頚癌になる心配はありません。
貞操観念、などという今では死語となったような言葉がまだ一般的だったころは、子宮頚癌の罹患率は低かったのです。

近年、子宮頚癌全体は減少傾向にあるにもかかわらず、若年者での履患率はかなりの勢いで上がっています。
私自身、この仕事を初めてから11年ほどになりますが、この間に、若い、、、私と同世代か年下の人の子宮頚癌を多くみかけるようになったなぁ、、、という実感があります。
各論で詳しく書く予定ですが、ウィルス感染から前癌病変を経て癌の発症に至るまでにはある程度の時間を要します。にもかかわらず、若い人の癌を見かけることが増えた、、、ということは、それだけ若いうちにウィルスに感染した、ということを示しています。
この理由は、性意識の変化にともなう初交年齢の若年化と、複数の相手との性行為によって感染の機会が増えたことに他ならないのです。

もちろん、自分の初交年令が低く、性的に活発だからといって、かならずしも感染しているとは限りませんし、先ほども書きましたが各個人の免疫力などの差によって癌になるか、ならないかには、大きく差がありますから、いたずらに恐れる必要もありません。もちろん、自分が子宮頚癌になったのは特定の誰か、、、のせいであると詮索することは無意味です。

さらに、私のHPにはくどいほど何度も出てきますが、子宮頚癌の余後は大変良く、早期発見の可能な癌です。
若年で癌が見つかっても、前癌病変や0期であれば子宮を残して、ちゃんと妊娠、出産することも可能です。
きちんと毎年検診を受けて、癌になってしまう前にきちんとした対応をすることが大切です。

それでも、、、それでもやはり、クラミジア(ものすごい勢いで感染者を増やしています)やトリコモナスといった、簡単に治る(不妊の原因になることはありますが)感染症だけでなく、人の命を奪う可能性のある癌までもが、
STD(sexually transmitted disease=性行為感染症)のひとつと言ってもいいものである

ことは、もっと広く皆さんに知って欲しいと思うし、はっきりと認識して欲しい、と思います。

今回の更新にあたって、私はかなりの量の、専門紙ではない一般の方の読むような本を色々と読んでみました。
なぜなら、さっきから何度も書いていますが、自分の書こうとしていること=「子宮頚部扁平上皮癌はHPVが原因である」というまだ一般にはほとんど知られていない内容を、たまたまこのHPを訪問してくださったというだけの方達に対して、医者でも研究者ですらもないこの私が言い切ってしまうことに、かなり強いためらいを感じていたからです。
先ほど紹介した本のように、ややセンセーショナルな取り上げ方をしたものではなく、 専門家の書いた著作のなかで、どれだけ明解に書いているのかを知りたい、、、そう思ったからでした。

そうするうち、現在出版されている本では子宮頚部の扁平上皮癌はHPVが引き起こす、とはっきり言いきっているものと、原因の一つであってすべてではない、、、と言っているものとに、大きく2分されていることに気づきました。
大ざっぱに言って、ウィルス学者や分子生物学者の書いた本は子宮頚癌はHPVが原因だ、とはっきり言い切っていました。
ところが、産婦人科医やその関連学会の書いた本では、原因のひとつ、、、と言葉を濁しているものが多いようなのです。
資料にもよりますが、60〜90%の子宮頚癌はウィルスが原因であるらしい、、、などと。なんとも、歯切れが悪いものが目だちます。
学会での発表をもとに執筆して本にして、、、という手順では、どうしてもある程度の時間を要してしまいますから、一般の人向けの本に反映されるのには長い時間が必要となってしまうのでしょう。
たぶん、これが一番の理由だとは思います。
生身の患者さんを目の前にし、その治療にあたらなければならない産婦人科医にとっては、性行為=相手がいて初めて成り立つ行為、によって感染したウィルスが、あなたの癌の原因ですよ、、、とはなかなか言えない、、、ということも少しは関係しているのかもしれません。
でも、検査方法の格段の飛躍によって子宮頚癌の60〜95%!にHPVが検出されるようになり、またHPVのゲノム(=遺伝子)解析が進み、癌化の過程のかなりの部分が解きあかされてきた(各論に書く予定でいます)今では、もう、HPVが子宮頚癌の原因の「ひとつ」ではなく、「原因そのもの」であることに間違いはない、と言ってしまえる思います。

人を好きになって、セックス無しということは、今どき、ありえないでしょう。
感染するかどうか分からない癌を恐れて、愛する人とのセックスをあきらめる、なんてバカなまねをする必要も、もちろんさらさらありません。
ましてや、子供を作ろうと思ったら、当たり前ですがセックスは必須です。
ですから、子宮頚癌になる可能性を全くのにすることはできません。
が、リスクをさげることはできます。ぜひ、
自分の体はできる限り、自分自身で守って下さい。

具体的には、、、
若いうちから、多数の相手と感染の可能性のあるセックスをするのはやめてください。
最初からちゃんとコンドームを使用し、最後まではずさないでください、パートナーにも、それを求めてください。
それを拒否するような相手とのセックスは、固く断わってください。
リスクを背負うのは、子供が欲しいと思ったときなどリスクを超えるものがセックスにあるときにしてください。

そして、これを読んでくださっている男性の方々にも、もちろん、お願いです。
あなたの現在の、または将来のパートナーを子宮頚癌から守るために、避妊目的(射精の時だけ装着する)ではなく、感染予防目的(つまり、挿入の前から完全に行為が終わるまで、ずっと装着し続ける)でのコンドームの使用を行ってください。
複数の相手との無防備なセックスはやめて下さい。
男性性器での癌の発生は全く皆無ではありませんが、ごくごく稀です。
これは、私のHPの前の方のページにも書きましたが、女性性器が構造的に外部からの刺激に弱い部分をもっているのに対し、男性性器は、表面を完全に固くて丈夫な扁平上皮に覆われている為、外部からの刺激の影響を受けにくく、従って癌化しにくいからです。
HPVの症状が出ていなくても、男性性器に感染している可能性は大いにあります。
自分だけは大丈夫だ、とは思わないで下さい。


私のように医者でもない研究者でもない人間が、子宮頚癌の原因はHPVだ、そしてHPVはSTDだと、こんな風に言い切ってしまうことに対して、批判があるかもしれません。
けれど、インターネットを自在にあやつれる年齢というのは、まだまだ若い世代が中心だと思うし、 若い世代に多く読んでもらえる媒体だからこそ、はっきりと書いて、注意を呼びかけることに意義があるのではないかな、、、と、半年かけてやっと私なりの決心をつけて、今回この文章を書きました。

若くして子宮頚癌を患って、辛い思いをする女性が一人でも少なくなることを祈って。

また、すでに子宮頚癌を患ってしまった方が、いたずらに自分を責めることなく、前向きに暮らしていけることを祈りつつ。。。






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