音戸山通信 by さのはるひと 

やさしい建築講座 としてご覧下さい

音戸山は僕の住んでいる京都市の西北にある小さな山の名前です。仁和寺の奥にあり、地名で言うと、鳴滝から広沢にかけての昔の別荘地で、この奥は高雄を経て、京北、美山へと通じるあたりになります。

この通信往来は、そもそもは僕が教えている京都建築専門学校の 学生やこれから建築を勉強したいという人のために、やさしい建築入門講座として始めたものです。でも今はむしろ、建築に関する自分自身の考えや見聞をまと めるための記録のようなものになって参りました。700年ほど昔、この近在の双が丘の麓で兼好法師があれこれ書き留めて徒然草を編んでいたのをちょっと思 い出しているのですが...さて、どうでしょうか。

E-mail: sano.haruhito@olive.plala.or.jp

index 2012/03/20 改めました 

1最新のものから


■軽い土塗り耐力壁をつくる 〜京都建築専門学校建築科 構造実験2011より

■平成の京町家を考える伝統の町家のかたち 2012 冬

■東北大震災に思う脱原発の住まいイメージ 2011

■木の家をつくる面白さ脱工業化の家づくりを 2010

山の学校をつくろう---右京区京北合併記念の森にて2009

■中国広西少数民族の木造建築を訪ねて---風雨橋・鼓楼・吊脚楼の里 2009夏

■椋川の民家を残すぞ! 2009

ノルウエーの木造教会を訪ねて 〜十二世紀のシュターブ教会 2008


■古民家再生をめぐって------八瀬山荘の仕事 2008

「町家をなおすとまちが元気になる」
           学生たちの町家改修〜町家研究室ブログから 2007.11


■北山杉の里の製材工場を杉丸太で組む
            〜京北森林組合製材工場新築工事苦労噺
 2007


夷川工場町家見納記

---工場町家は面白い。町家に住むということは町に住むということ。2006.12

世代を越えて愛される木の家づくりのために

        〜 e-defense 新旧町家の実大振動実験を見て 2006



山村の風景に思う---環境の里を目指し、伝統の風景を残そう---右京区京北の例2006

■「京北の木で家をつくろう」大黒柱伐採儀式 2005/09/25

近くの山の木で家をつくろうという運動に共鳴した建築家や大工たちととも に、この春から京都市に編入されたかつての京北町の森林組合や林業家たちに呼び掛けて、林業ネットワークを立上げました。その中で、今手掛けている住宅の 大黒柱をお施主さんとともに、山に入って伐採する儀式をしようと、皆で京北の山に行きました。

「京北の木で家をつくろう」京北の山見学会 2005/10/02

林業ネットワークの勉強会で、現地の山に行き、実際に山や木を見ようと、京北の周山を訪ねました。森林組合の製材工場や製品倉庫を見学した後、地元の林業家の案内で、片波川源流域にある伏条台杉の群生地を歩きました。数百年の杉の大きな株の迫力に感動!

英国風景に思う 2005/06/28

6月の上旬、かねてから行きたかったイギリスに行ってきました。ナショナル トラストの地を行ってみたかったのと、季節のいい夏の初め頃、花の咲き乱れる田舎道をのんびり車で走りたかったのとで、学校に無理を言って休みを取り、グ ラスゴーからコーンウオールの先っぽまでおよそ2300kmを走り回りました。いずれ旅行記を書いて行く予定ですが、業界新聞に寄稿した文章を先にアップ しました。英国の風景と風景視、風景へのまなざしについてエッセー風に書いたものです。

 

ある京焼の登窯の保存・活用をめぐって   2004/06/24

 昨年の春のこと、見捨てられそうな町家を何とか直して残そうと、学生たちと汗を流し、泥んこになっていると ころに、「清水焼の登窯があるのだが、見て欲しい」と相談があった。どれどれと、東山五条からちょっと西北に小路を降りたところの陶芸会社に行ってみて、 驚いた。素晴らしい登窯と空間がそこにあった。紛れも無い本物だけがもつ迫力が見る者を襲う。かつて京都に文化が力強く生きていた時代の証人に違いない。 町家と同様、いいものは残したい。だが、町家は住めても、登窯はもはや陶器を焼くことはできない。登窯を保存するということにどんな意味があるのだろう か?その意味を少しく考えてみた。

中国福健省土楼を訪ねて 2004/01

今回はちょっと鉾先を中国の伝統民居・福健省の土楼に移して、歴史や風土、生活習慣の違いを超えて存在する伝統の住まいの魅力について触れてみたい。以下は去る十月、名古屋市立大学の先生方に誘われて中国福建省の客家土楼とその集落を訪れた折の見聞に基づいている。

「町家改修に参加しませんか」----市民参加型の町家再生のこころみ 2003/06

 この空間をなんらかの仕方で補修し補強して、果たしてそのような特質の美しさを保存することができるだろう か。おそらく柱の沈下を修復するために、土壁は大部分を塗り替えねばならない。柱は根継ぎをするか、取り替えねばならない。土間の下に眠っている排水土管 を新しいものに取り替えるために、土間の石敷きを一旦はすべて剥がさねばならない。厨房機器もおそらくは今様のものになるだろう。つまり今見えているほと んどのものは新しい別のものに変わる。その変化によってなお、この民家的な空間の質を落とさず保存するというのは、ほとんど不可能であろう。この空間は今 のものとは別の面目を携えて現れると考えた方がいい。ただできるならば、ここで受けた感動を少しでも伝えるものであって欲しい。

 

照明をつくってみました 2003/12

 ここで紹介するのは、京都市内にあるS先生のマン ションのお部屋です。ずいぶん長いことかかって、内装工事をやってきました。まだ完璧にできあがっていないのですが、このプロジェクトについてはまた後 日、あらためて紹介することにいたしましょう。ここでは、最近ようやく点灯した二つの照明について紹介しておきます。

旅行記

カンボジア旅行記 

  2004 年3月下旬からカンボジアはアンコールワットに行って来ました。一昨年、バリからボロブドゥールに行ったときに、アンコールワットも行かねばならないと 思っていたものです。肌寒い京都の早春から一気に40℃のシュムリアップに。アンコールワット遺跡群とトンレサップ湖上集落を訪ねるいい旅でした。

1 シュムリアップ風景とアンコールワットの日の出
2 アンコール・トムとバイヨン寺院

3 アンコール・ワットとプノン・バケンの落日

4 バンテアイ・スレイ

5 トンレサップ湖上集落

6 バンテアイ・クディとタ・プロム寺院

 

プロヴァンス旅行記   

2003年3月下旬から4月上旬まで、家族とともにかねてからの願望だった プロヴァンスの旅行に行って参りました。現地におよそ6日間の短いものでしたが、レンタカーであちこち回って来ました。ニースや周辺の山岳都市、シトー派 修道院のル・トロネー、シルヴァカヌ、セナンクの三姉妹、セザンヌのエクサンプロヴァンス、リュベロン山岳地帯の都市、法皇庁のアヴィニョン、中世城塞都 市カルカソンヌ、世界遺産のポンデュガール、古代ローマ遺跡を遺すアルルなどなど、のべ1400kmのドライブで見て来たものを写真やスケッチを交えて紹 介します。

 

1 ヴァンス サンポール ニース 

2 ル・トロネー修道院 

3 エクサンプロヴァンス 

4 シルヴァカヌ修道院 

5 リュベロンの町

6 セナンク修道院

7  カルカソンヌ 

8 アヴィニョン

9 ポンデュガール

9 サン・トロフィーム教会とアルル



 

新しい時代の民家を求めて----民家型構法住宅と課題

 


四国の杉にこだわって----六車工務店のこころみ 2002.01

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/muguruma.html 

椅子の制作 2001 2002/03/31

 

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/isu.html


2住宅の設計について 

稲荷山の家2001 

第51話 01/06/21

「稲荷山の家」における試み 完成篇

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/inariyama-7.html 

第45話 01/01/16

稲荷山の住宅(6)べんがら塗り

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/inariyama-6.html 

第44話 01/01/08

稲荷山の住宅(5)瓦屋根と土壁塗り

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/inariyama-5.html 

第43話 01/01/05

稲荷山の住宅(4)着工から棟上げまで

久しぶりの稲荷山シリーズです。着工から上棟までの苦労を紹介します。

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/inariyama-4.html 

音戸山通信第28話 00/09/07

稲荷山の住宅(3)

早くしなくてはと思いつつ、二転三転しながら、ようやく見えてきた稲荷山の住宅の最終案の紹介です。葭屋町の町家で得た伝統工法を今に活かすべしで、土壁をおおいに用い、土廂のテラスを主眼にしたちょっぴり町家風、ほとんど農家風のたたずまいを提案しています。

http://web2.plala.or.jp/ondoyama/inariyama-3.html 

音戸山通信第21話 00/05/28

稲荷山の住宅(2)

急遽、不十分ながら、まとめてみました。ページをつくりながら、設計の内容も刻々と変化しつつあります。ラフなスケッチのままですが、ご覧下さい。お施主さんからの要望等も載せたいのですが、あまりに生々しいのもいけないかと思い、簡単にしております。

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/inariyama-2.html

音戸山通信第20話 00/05/03

稲荷山の住宅(1)

現在進行中の設計からスケッチを送ります。拙い設計ですが、どうぞご覧下さい。

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/inariyama-1.html


大美野の家1998

音戸山通信第18話 00/04/12

大美野の家

堺に設計して出来上がりました友人の住宅を紹介します。歴史的ピアノの修復とコレクションのための工房とサロンコンサートのできる住宅(クリストフォリ堺)です。

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/HouseSAKAI.html


音戸山の家1996

音戸山通信第15話 (改訂版) 2001.01.20(2000.03.18)

 

音戸山の家(4) 実施案 素顔

「樹の家」、「森の家」まで到達したわが家の案も、町中では、いろんな制約があって、実現はかなり難しい。田舎でないと無理。実施案と現状の写真です。

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/ondoyama-4.html

音戸山通信第14話 (改訂版) 2001.01.20(2000.03.18)

 

音戸山の家(3) 「住めない家」

いよいよ一番したかった住宅はこれだったんだ、という、この音戸山というプロジェクトの究極?の案まで紹介。

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/ondoyama-3.html

音戸山通信第13話 (改訂版) 2001.01.18(2000.03.18)

 

音戸山の家(2)わが家の原型をもとめて

前回の最後にいたったプランは予算的にも、法規的にも無理。したがって、ここからのスタディはもっぱら、小さく圧縮していく努力ということに。

http://www2.plala.or.jp/people/ondoyama/ondoyama-2.html

音戸山通信第12話 (改訂版) 2001.01.13(2000.03.15)

 

音戸山の家(1)眺めがよく、変形地で、売れ残りの古家を捜せ

音戸山の家というのは、今、僕の住んでいる家、つまり、自邸である。これから4回に分けて、この家の設計に際して考えたことを紹介します。

http://www2.plala.or.jp/ondoyama/ondoyama-1.html

 


町家改修 2000〜2001

音戸山通信第19話 00/04/17

よしやまち町家校舎改修工事現場より 

京都建築専門学校でおこなっている町家の改修工事の紹介

音戸山通信第22話 00/05/29

よしやまち町家改修工事より土壁塗りに挑戦

音戸山通信第23話 00/06/24

町家校舎の学び 

よしやまち町家改修から、ちょっと方角を変えて紹介します。ちょっと堅い内容です。

音戸山通信第24話 00/07/06 

京都建築専門学校創立50周年記念「よしやまち町家校舎」竣工

やっと竣工にまで漕ぎ着けたあたりで、まだ完成とは言えませんが、ほぼ完成というところの写真で披露いたします。拙い説明付きです。平面図は前に送りましたものを参照ください。

音戸山通信第25話 00/07/25

葭屋町の工法について 

音戸山通信第29話 00/09/07

葭屋町町家校舎工事現場から 漆と柿渋塗り 報告

よしやまちの町家校舎で試みておきたかったことの一つに漆塗りがある。新材に替えた柱と框に4種類の異なる拭き漆を美山の川崎吉三さんにお願いした。その塗り工程を写真により紹介。併せて、学生たちにも手伝ってもらった柿渋塗も紹介します。

音戸山通信第33話 00/09/27

町家校舎の完成

よしやまちの町家校舎も、庭が出来、階段も完成、掘りこたつの天板もとにかく座り、看板も出来て、いよいよ完成です。10月より「町家研究室」もスタート。まだ紹介していないあれこれを一挙公開です。

第39話

よしやまちの土塗壁耐震実験 by 城市智幸

第41話 

町家の耐震補強のこころみ 

 

 


木匠塾 2000

音戸山通信第26話 00/07/31

美山木匠塾’2000 計画篇

木匠塾はアーキテクト・フォーラム(AF)による事業の一で、建築を学ぶ学 生たちに呼び掛け、林業地で合宿しながら木で何かをつくろうというもの。林業に触れ、木に触れ、人に触れ、身体で建築をやってみようという試みです。昨年 から京都府美山町で立ち上げました。2年目の今年の計画を紹介します。

音戸山通信第30話 00/09/13

美山木匠塾’2000 活動篇

京都府美山町を舞台に活動している木匠塾の夏の9日間の活動の記録です。今年は京大チームと一緒に間伐材によるウッドデッキに挑戦しました。天候に恵まれたこの夏の合宿は、学生たちを一段と逞しくしたようです。

音戸山通信第31話 00/09/14

美山木匠塾’2000 作品篇

ウッドデッキは見事に出来上がりました。その出来映えのすばらしさ、それは実際に苦労した者にとって格別のものだということが、学生諸君には実際に経験できたのではないでしょうか。

音戸山通信第32話 00/09/16

美山木匠塾’2000 追加篇

建築専門学校の2年生、山口君を主体にした作品の紹介。構想から制作までほとんど自分たちだけでやりとげた2年目の自信が窺えます。

第35話 00/11/10-12

秋の木匠塾・茅刈り


木匠塾2001

美山木匠塾’2001-1  01/06/10

第1回現地下見篇

美山木匠塾’2001-2  01/08/31

第2回 計画・準備篇

美山木匠塾’2001-3  01/08/31

第3回 ワーキング前篇

美山木匠塾’2001-4  01/08/31

第4回 ワーキング後篇

美山木匠塾’2001-5  01/10/19

第5回 ツリーハウス完成

美山木匠塾’2001-6 2001/12/1〜2

秋の木匠塾 '2001 茅刈り 

 


休憩所建立2000〜2001

第49話 01/06/10

休憩所建立苦労噺-1

 

休憩所建立苦労噺-2

卒業制作木工コース 


「小塩の家」増築2004

 右京区京北に学校の山の家を建設!


「北山杉の子供部屋リニューアル」2003

 よしやまちの町家校舎近所の家から依頼を受けて制作

「バラ園休憩所」2002

  美山自然文化村にバラ園が計画、休憩小屋をつくるぞ!

 


4その他

音戸山通信第56話

對龍山荘遊山記 2001.11.28

南禅寺の近く、名勝庭園で知られる「對龍山荘」(たいりゅうさんそう)が公開され、もう期間も終わる寸前になってあわてて学生たちを連れて見学に行ってきました。