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夏の終わり


  ここ数年の私の夏休みは、花火大会、らしい。

  去年は朝霞市、志木市の花火大会。
  今年は朝霞市、さいたま市のそれ。

  今年、志木市の花火大会は財政難で中止とのこと。
  開催は5年に1回となり、次回は来年だそうだ。

     ミ☆

  2004年のさいたま市の花火大会は8月14日。

  これを書いているのがその翌日で、
  ちょうど40日続いた真夏日が途切れた日、
  久し振りに自然な冷気に接したのにも助長されたのだろう。

  移動の疲れか、昼頃に目が覚めて、
  ちょっと寒くて夏がけの薄い布団を引き寄せて、
  窓のあちらの薄曇りや、
  淡い色に落ち着いた部屋の中を眺めて。

  あ、夏、休み、が、終わっ、た。

  って、感じで。

     ミ★

  一般的な夏休みのピークは8月15日前後だろう。

  例の海の方のイベントはともかくとして、
  お盆で帰省、というのは、やはり、
  清く正しい日本人の、、、まぁ、いいか。

  そういう日は、絶好のメンテナンス日和でもある。

  誰も使っていない、使っていそうもない日、ということで、
  システムを止めて、点検やプログラムの更新をする。

  即ち、システム屋さんは、そういう日は休めない、と。

  まぁ、どの程度一般的なのかは知らないけれど。

  因みに、長期的なスケジュールの尻は、
  大概がこの、正月、GW、盆、年末あたりになっている。

  遅れたら休まず出てこい、ということ。

  最近では3連休が増えたので、
  こちらも狙われているとかなんとか。

     ミ☆

  それはそれとして、さいたまの花火大会。

  自宅からのアプローチは自転車が手頃。
  荒川沿いの小道をひたすらに川上へ。

  途中、某アザラシの目撃場所や、
  志木の花火大会の会場を通る。

  会場近くになってじわじわと人が増え始め、
  更に進むと三脚を見かける頻度が高くなった。

  レンズの向きで打ち上げ場所の見当がつくのが面白い。

  その手のカメラが一番多かったのは、
  川が少し広くなっているところで、
  水面に映るそれを狙ってのことなのだろう。

  因みに打ち上げ場所は川向こう。

  そのぶん見物客が少ないのかどうかは分からないが、
  打ち上げるのは川の近くだろうし、
  間にあるのは川と、河川敷を利用したゴルフ場なので、
  若干距離はあるものの、こちらから見るのが正解っぽい。

     ミ★

  土手の上の舗装路と、その周辺に散らばる見物客。

  極めて平和。

  さて。

  人口密度が低いので、パーティノイズは発生せず、
  隣近所の声がよく聞こえてくるのは、
  風情なのか迷惑なのか、まぁ、内容次第だろう。

  途中、3度ほど場所を移動した。

  最初のところでは、隣の4人組の女性2人が、
  トイレ探しで難儀したという愚痴を10分くらい聞かされて、辟易。

  声の向きからして、どうも花火そっちのけらしい。

  なんだかねぇ。

     ミ☆

  その反対側の親子連れ。

  親父さんの中途半端な、というより浅はかなウンチクが、
  うざったい、を通り越して、さみしく、やるせない。

  周りも相手してあげればいいのに。

  いたたまれなくなって、移動。

     ミ★

  右隣の若いカップル。

  男の方が一生懸命しゃべっているのだけれど、
  端から聞いていると、悲しいくらいに内容がない。

  でも、頑張っているのは分かる。

  女の方は、大して気にしていない様子。

  しばらく聞いていたが、いや、聴いたわけではなく、
  聞かざるを得ない状況だったのだが、
  なんとなく切なくなって、移動。

     ミ☆

  3カ所目は静かだった。

  途中までは。

  4人組、男2人、女2人、つまり2セットが襲来。
  道のほぼ真ん中に座り、しばらく、
  あからさまに頭の悪そうな会話が続く。

  と、左端の女がしきりにタバコをふかし始めた。

  少しして、そいつが他の3人に言うのである。

  ほら、タバコ吸って!
  どんどん吸って!

  3人、返事に間があった。

  周りの人間も「?」だったろう。

  蚊が沢山いるからさ!
  虫除けだよ!、虫除け!

  バカが、その3人もタバコを取り出した。

  風、めちゃめちゃ吹いてるっちゅーの。

  被害をもろに被ったのは風下の数人。
  私もそれに含まれた‥‥。

     ミ★

  最後の、ヤケクソのような連発に満足し、素早く撤収。

  約1時間、暗闇の中を自転車で走り、帰宅。
  ちょっと恐かった。


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