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理研で花見


  和光市ってどんなところ?

  と問われたら、とりあえずは、
  ホンダと理研のあるところ、と答えることが多い。

  前者はホンダの和光研究所で、公式サイトによれば、
  四輪のデザイン関係が集結しているとのこと。

  また、和光基礎技術センターとやらでは、
  自立歩行人間型ロボットの開発も行われているのだそうだ。

  対する後者は、独立行政法人理化学研究所のことで、
  通称は理研だが、ワカメスープのリケンとは関係がない、たぶん。

  いや、待てよ‥‥。

  試しに「リケン」で検索してみたのだが、
  何故かなかなか見つからない。
  方針変更、台所へ。

  理研ビタミン株式会社というのだそうだ。

  で、リトライしたらあっさりヒット。

  会社案内を眺めていたら、、、あらま。

  理化学研究所とは関係あるそうです。

     ミ☆

  それはさておいての2004年3月26日。

  和光市駅でぼーっとしていると、
  ほぼ正面の電光掲示板に「理化学研究所」の文字。

  花見公開は3月27日に10〜16時です。

  ほほう。

  チャンス♪

  ‥‥って、なんの?

     ミ★

  国立科学研究所、といえば、SCEBAIである。
  いかにもな名前だが、実在はしない、たぶん。

  笹本祐一の小説「ARIEL」に出てくる、
  いわばマッドサイエンティストの巣窟である。

  いや、ちょっとイメージ違うか。
  マッドサイエンティスツと愉快な仲間達、ってところか。

  初出は1986年10月、獅子王。
  第1巻の文庫化は翌年の3月で、先日、第20巻をもって完結。

  読み始めたのは確か高校生の頃からだから、
  10年以上のつきあいということになる。
  (といっても、年に1〜2冊、数時間のつきあいだが。)

  SCEBAIの雰囲気が好きだったのさ。

  ほんで。

  それを私が勝手に投影したのが理科系の研究施設であり、
  知名度と御近所?ということで、
  その筆頭は、言わずもがな、そう、理化学研究所なのである。

     ミ☆

  明けて27日。

  幸い休日出勤もなかったので、自転車で理研へ。
  快晴、気温は上がり、数日前までの冷気が嘘のような。

  時間は気にしなかったが、
  のんびり走って10分か15分か。

  明らかに職員でない人々が、
  いかにも花見で、ってな雰囲気で出入りしているのを確認し、
  いかにも、ってな雰囲気を装い、理研へ突入。

  すぐに守衛らしき人に声を掛けられる。

  職員の方ですか?
  いいえ。

  花見ですか?
  はい。

  じゃぁ、そこで受付をしてください。
  はい。

  あっさり突破。

  いや、当たり前だが。

     ミ★

  受付で名前と住所と電話番号を記入。

  自転車はあの辺りに適当に、との指示。
  広いって、素晴らしい。

  肝心の桜は二〜三分咲き程度。

  そのせいなのか、それともマイナーなのか、
  花見客はまばらで、平和でのどかな休日、てな感じで。

  期待していた怪しげななにかも見あたらず。

  とはいえ、解放されていた地域はごく一部なので、
  それ以外の施設では‥‥。

  まぁ、巨大ロボットとかは無いだろうけどさ。


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