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連休2001 中編


  ■ 5月4日(金)

  世界有数の煩悩街。
  そう、秋葉原である。

  集合の場所と時間は新幹線の到着に合わせて決められた。
  DEMさん、都合により1日遅れでの東京入りである。

  この人についてはここでトヤカク述べることではなかろう。
  最近では存在自体が奇跡とかなんとか、
  とにかく好き勝手に言われ放題だが、まぁ、閑話休題。

  例によって水鶏さんと和光市で合流したのは良いが、
  例によって時計の数字を眺める回数がいやに多かった。
  詳細は略しておこう。

  集合場所は東京駅。
  定番、銀の鈴付近にそれなりの時間に。

  和光市から東京駅へ至るルートは単純ではない。
  ザ・池袋を経由するゆえに選択肢が多く、
  そもそも和光市からザ・池袋までで3路線もある。

  前に何度か書いたと思うが、
  東武東上線、地下鉄新線、地下鉄有楽町線、
  どれに載ってもザ・池袋へ至る。

  因みに上記は早い順に並べてあるが、
  いつもは定期の都合で有楽町線を使う。

  経験上、秋葉原までなら、
  最速は東武東上線、山手線外回りであり、
  東京へ行くにも同様かと思われる。

  丸の内線を使うとゆー手もあるが、
  降りてからの移動距離を考えると、
  やはり山手線の、JR同士とゆー親和性には勝てない。

  有楽町から山手線内回りというのも捨てがたい。
  時間は少しかかるが、始発である和光市から有楽町まで、
  移動時間の殆どを座ってすごせるとゆーメリットがある。

  ま、都心ローカルネタはこのくらいでやめておこう。
  この日は、諸事情により、
  最速の、東武東上線 & 山手線外回りの最速セット。

     ミ☆

  山手線外回り、関係のある駅を並べると、
  ザ・池袋、秋葉原、東京の順となる。

  集合は東京、目的地は秋葉原。

  ザ・池袋からなので、秋葉原、東京、秋葉原となる。

  頭の中に路線図を描き、所要時間の見当をつけ、
  DEMさんの乗った新幹線の到着時間と照らし合わせる。

  結論は、DEMさんが東京駅で少し迷子になれば先に着ける、てな感じ。

  忙しいし、面倒くさくなったので、
  秋葉で待つ旨をケータイのメールで伝える。
  幸いメールは遅延せず、返事もすぐに届いてくれた。

  電源を切るほどの乗車率ではないが、
  やはり音声通話は控えるべき状況だったのだ。

  微妙に余裕が出たので、窓の外を眺める。
  五月晴れ、遠目に望む緑が重い瞼にのしかかる。

     ミ★

  合流。

  参加者は敬称略で次の通り。
  優玲、きょう、水鶏、みさな、DEM、小しょう、AGE、ゆきのん、司馬猫。

  昨日のメンツ − ふくちょ + DEMさん + みさな、である。

  みさな、通称みさなん、未だに謎の多い山口出身、現在関東人。
  2000年の夏に伝説の「塩っぷ」を開発したツワモノである。

  ま、それはそれ。

  じゃぁ、いきましょぅか。

  などと言ったかどうか覚えてないが、
  いかにも優玲どんのセリフっぽいそれで、出発。
  フィクションかもしれないが大した問題ではない。

  で、どこへ?

  と誰かに尋ねた記憶はあるが、
  そこで誰がどんな答えを返してくれたかは、やはり忘れてしまった。

  しかし、その後に向かった店の数々のことごとくが、
  ワタクシ的いわゆるエナジードレインコースであった事実は、
  何をもってしても覆され得ない、痛い痛い過去なのであった。

     ミ☆

  ゲーマーズ、ゲーマーズ、アニメイト、ブラックゲーマーズ。
  コスパショップ、名前忘却そっち系の店。
  休憩は、癒し系を称する喫茶店、その名も Cure Made Cafe 。

  客層を無視して評価するなら、
  ウェイトレスがメイドの格好をしているだけで、
  むしろ好感の持てる陣容であった。

  ウェイトレスに素人臭さとゆーか天然さん風味とゆーか、
  妙にそーゆー要素を感じ取ったのだが、
  それがつまり「癒し系」なのだろうか?

  違うか。

  とまれ、煩悩行脚は続く。

  同ビル2階のコスパショップでなにやら購入したAGEさん。
  書き忘れたが通称はデコぽん、デコ先生、でこりあーぬ先生等々。
  表記は微妙に異なるかもしれず。

  聞くと、にこっと笑って、
  もしくはニヤリと片頬を歪めて、ウィッグ、と。

  ああ、ヅラじゃないんだ、ウィッグなんだ〜。

  などと、変なところで感動。
  新鮮で良かったです、はい。

  因みに某デジ子色でした。

     ミ★

  どうやら補給を済ませて勢いがついたらしい。
  より怪しげな店へ向かう先頭グループ。

  私は最後尾で天然さん達(誰のことやら)を見守っていたので、
  行き先にはノータッチ。全てお任せである。

  と、あからさまにアレな店。
  敢えてローカルな隠語を使うなら岩ちゃん系か。

  いや、入らなかったので詳しいことは分からないし、
  内容を知らずしてそれを非難するのは卑怯とゆーものだ。
  食わず嫌いで後悔する可能性もあるし、
  即食あたりで己の軽挙を呪うことになるそれもある。

  とまれ、前半戦で既に精神力の殆どを使い果たした、
  吸い取られてしまった私としては、無難に外で待つことにした。

  仲間はきょうさん と みさなん。

  きょうさんはどうやらベクトルの違う人らしく、
  みさなんは今回の趣旨を知らずに顔を出してしまったらしい。
  いや、私もそれほど把握はしていなかったけれどね。

  喧騒にまぎれてぼーっとしてると、
  うひゃぁ〜、などと言いながら優玲どんが逃げてくる。
  その後も散発的に退散してくる面々。

  最後まで残ってたのは誰だったっけ。
  ま、いいか。

     ミ☆

  陽も陰りはじめ、一行はトライタワーへ。
  新旧のゲームが並ぶゲーセンである。

  各自好き勝手なフロアへ流れて行ったので、
  とりあえずDEMさんの後にくっついて行く。

  しばらく様子を眺める。
  珍しくタバコの煙は少ない。

  が、代わりに、なのだろうか。
  数分後、酸味の強い臭いに耐え切れなくなり、退却、
  急ぎ足で階段を下り、外に出る。

  主成分は汗かと思われる。
  柔道着とか剣道の防具とか、そっち系。

     ミ★

  入り口付近に見馴れた顔がいくつか。

  と、水鶏さんが道端にしゃがんで 手をぶんぶん振っている。
  またなにやら珍妙にアクションを……などと思って近寄ると、
  心なしか空気が重い。隣で座っているAGEさんの表情もかたい。

  良く観ると、手に握られているのは携帯電話。
  駄目だ〜、水が〜。
  などとゆー呟きが聞こえて来、事態を一気に悟る。

  水没、である。

  うひゃ〜。

  強いて表情を殺し、あさっての方向を眺める。
  諸々を考えれば、気休めは無駄と知れている。
  必要なのは建設的な提案、そして迅速な行動である。

  時計を見る。
  17時半すぎ。

  5月4日、国民の休日。旗日である。
  J−PHONEショップは営業しているか?
  業種が業種だ、やっているだろう。

  しかし営業時間は?
  不明、だが18時までなら、ギリギリである。
  17時半てことはないだろうが、とにかく微妙である。

  なにはともあれ修理の人に診てもらいましょうや。

  てな訳で、一行と分かれて別行動を展開。
  全員は揃っていなかったが、時間が気になったので即出発。
  万世橋近くのJ−PHONEショップへ向かう。

  幸い、開いていた。

     ミ☆

  現在使っている機種に交換したのもこのショップ、
  そいつの初期不良を突き返したのもこのショップである。

  勝手は分かっているので、
  さっさと2階の機種変更・修理受付へ向かう。

  窓口のおねーさんの診断は早かった。
  バッテリーを外すと、ひょいと顔を上げて。

  ああ、これはもう駄目ですね〜。

  死亡認定。
  お墨付きが出てしまった。

  とはいえ水鶏さんの契約はJ−PHONE西日本。
  ここはJ−PHONE東日本のショップなので、
  ケータイをバラしての診断はできないとのこと。

  店員さんの判定はマニュアルと経験によるものだろうから、
  つまり、復活の見込みが完全に断たれた、という訳ではない。

  が、まぁ、なんだ、駄目だろーね、やっぱ。

  その場で機種変更と行きたいところだが、
  東西の契約で云々があるので、
  とにかく西へ問い合わせてね、とのこと。

  ぐったりとして外に出る。

     ミ★

  それにしても、危険である。

  道々話したのだが、名刺等で調べれば分かる番号もあれば、
  もう1度本人に聞かないと分からないよーなのもあるらしい。
  私自身も同様なので、身につまされる事件である。

  しばらくはケータイ無しの生活になるだろう。
  改めて想像するまでもなく、これは非常に不便といえる。

  大切なものほど、それを失った時の衝撃は大きい。

  分かりきったことだが、
  例えば機能の増え続ける携帯電話や大容量のHDD、
  そして人間、まぁ、そーゆーことだ。

  なにはともあれ、本隊に連絡。
  電気街を外れた某ファーストフード店にいるという。

  じゃぁ、そっち行くわ〜。

  いつもより気持ちしっかりとケータイを握りしめ、
  水鶏さんの肩をたたき、合流地点へと向かったのだった。


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