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摩周湖 → 美幌


  ■ 7月15日(水) つづき

  摩周湖の南側を一気に駆けおりると、
  妙に道路の集中した場所に出る。

  改めて地図を眺めてみると、
  弟子屈町の町役場付近を中心として実に3本の国道が、
  その他にも2本の道道がぶつかっている。

  北への道は摩周湖、斜里、
  北西は屈斜路湖、美幌、更に北見に通じ、
  西は阿寒湖、足寄を経て帯広、
  南は標茶経由で釧路、
  東へ向かえば別海、そこから更に東は根室、
  北へ折れれば標津、そして知床。

  ぜんぶ読める?(笑)

     # ましゅうこ、しゃり、くっしゃろこ、びほろ、きたみ、
       あかんこ、あしょろ、おびひろ、しべちゃ、くしろ、
       べっかい、ねむろ、しべつ、しれとこ。

  北海道へ来たのは今回で3度目だが、
  面白いことに、3回来て3回ともこの場所を通っている。
  しかも、延べ数では5回目。

  交通の要衝ってヤツで、
  こーゆー所は古戦場であることが多い。

  ここがそれにあたるかは知らないが。

     ミ★

  キャンプ場へ戻り、テントを片付ける。
  幸い、なにもなくならなかったようだ。

  中島を右手に眺めつつ、美幌方面へ向かう。
  方向としては、上にも書いたが、北西。
  この先には美幌と言う名の峠がある。

  美幌峠。
  標高は490mとある。

  なんだ、摩周湖の展望台より低いのか。
  ま、それはそれ。

     ミ☆

  摩周湖からは20kmくらいしか離れていないので、
  こちらにもその快晴はつながっている。

  風が強い。

  山から下りてくる風、
  上っている人間にとっては当然向かい風となり、ちと厳しい。

  屈斜路湖を眺めつつ、
  前々回来た時の下り道を思い出しつつ、
  前や後ろのペースを気にすることもなく、
  のんびりと、しかし歩かずに上っていく。

     ミ★

  と、いきなり、傍らを青っぽい風。
  続いて黒っぽい風、更に赤い塊が駆け抜けていった。

  バイク、……オートバイ、いや、やはりバイク。
  原付以下という意味ではなく、語感、言霊。

  音から察するに随分といじってあると思われる。
  もしかしたらレーサーだったのかもしれない。

  風 ―― 、それこそ風であった。

  え? ええっ?? おおおおおおおお!

  ってな感じ。

  因みに3台目は車輪が4つで、
  こちらも只者ではなさそうだったが、
  風と形容するには鈍すぎた。

  同じスピードではあるのだが。

     ミ☆

  行政区としては、
  この美幌峠を境に弟子屈町から美幌町へ入る。

  屈斜路湖に別れを告げ、美幌側の道を駆け降りる。
  平均時速は60km/hを下らない。

  自転車としてはかなり危険なスピードだが、
  舗装路は荒れ気味、ゴミや小石もよく見える。

  こけたら?

  途中、何度も自分に問いかけてみる。
  返した答えは、痛そう、とか、大変、とか。

  ま、今こうして生きてるし、ね。
  よい子の皆さんは真似なさらないよう。

     ミ★

  美幌の町へ着くと、日が沈みかけている。

  石北本線の美幌駅があるので、駅? とも思ったが、
  町外れにキャンプ場があるので、
  なにはともあれそちらへ向かう。

  みどりの村森林公園キャンプ場。

  狭めだが、優良の部類に入るだろう。
  先客はおらず、独り占め。

  帰りかけていた管理人さんを捕まえて手続きを済ませる。

  熊はと問うと、今年はまだだ、と。
  乾いた笑いがこだまする。

     ミ☆

  コインシャワー発見。

  呆れたことに、玄関と脱衣場付きである。
  扉で仕切られた空間が3つもあるのだ。

  泡だらけになってから100円玉を放り込む。

     ミ★

  陽はすっかり落ちてしまったが、
  時計の針はまだ19時台である。

     # デジタルだけどね( これ、何回目かね(笑) )

  食料補給、途中で見かけたコンビニへ。
  片道で2kmほどあった。

  ヤングキングが目に入った。
  「 キリン 」だけだが、たまに読んでいる。

  と、ちょうどキリンが出てきた、出てきやがった。
  変なおっさん、変なマンガ。

  因みに、どこかでポルシェとカタナがどーのと書いたのは、
  このマンガのネタである。

  好き嫌いはハッキリ分かれると思われるが、
  何か感じるものがあったら、そう、動いてみよう。
  バイクじゃなくたって、なんだって構わない。

     ミ☆

  キャンプ場の周辺をぶらぶら。
  公衆電話を発見。

  知床以来放っておいた留守電をチェック。
  と、会社でお世話になった先輩からの伝言。

  慌ててテントに戻り、
  手帳とテレホンカードを引っ張り出す。

  さすがに声は遠く、ノイズが気になる。
  と、結婚式やるから戻ってこいとのこと。

  あちゃ〜。

  平謝りに謝り、
  お祝い兼お土産のリクエストを受け付ける。

  幸いこの時に催されたのは入籍記念の内輪のパーティで、
  後日、結婚式と披露宴に出席した。

     ミ★

  それにしても、星がよく見える。
  矯正視力でも人工衛星が見える。

  で、風邪を引いた、と。

つづく     


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