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屈斜路湖 → 摩周湖


  ■ 7月15日(水)

  弟子屈は「 てしかが 」と読む。
  覚えるのに随分苦労した。

  弟子屈町の屈斜路湖、日本最大のカルデラ湖。
  クッシーというUMAも居る ( らしい )

  弟子屈には他にもテッシーというのがいて、
  主食はラーメンとカレーという噂があるが、これは嘘。
  それはともかく。

  湖のほぼ中心には中島という島がある。
  北海道で中島と言ったら、やはり、
  ここ、若しくは中島みゆき様であろう。
  それもともかく。

  すぐ隣にもまた有名な湖がある。摩周湖。
  マシューもマリラも関係ない。
  って、えーかげんにせーよ。

  さてさて。

  その透明度は世界一とのことだが、
  確か測定データはかなり古いものだったと記憶している。

  北海道の奥地とはいえ、
  酸性雨その他の影響は受けているだろうから、
  もしそうなら定期的に測定するのが筋ってものだ。

  もっとも、透明度の測定は目視によるものらしいので、
  ぶっちゃけた話、どーでも良いデータではある。
  もちろん水は美しいに越したことはない。

     ミ☆

  人呼んで霧の摩周湖。
  晴れれば、女性なら婚期が遅れるという。

  ヤローの場合は出世が遅れるとのことだが、
  こちらは前者よりも軽めで、比較的新しい創作かと思われる。

  前回来た時には極上の快晴であった。

  ちょうどその時は修学旅行の一団と一緒で、
  数人の女子高生が恨めしそうに、
  どこまでも青く澄んだ空を睨んでいたのが妙に印象に残っている。
  微笑ましくてよろしい。

  出世が遅れるとのことだが、
  サラリーマン → ぷー太郎というのは、
  はて、出世なのだろうか?

     ミ★

  アルコールが効いたのだろう、
  さっさと眠ってさっさと目が覚めたのだが、
  朝露で湿ったテント、もう少しぼーっとしていたい所。

  ちょろちょろしている小学生を横目に、
  もはや庭と言えるほどに勝手の分かったキャンプ場をぶらつく。

  と、ふと、思いついた。

  摩周湖へ行ってみよう、
  荷物持っていくのは面倒だから、
  全部置き去りにしてしまえ。

  サクッと着替えて荷作りして道路に出る。
  よい子の皆様は真似なさらないよう。

     ミ☆

  最低限の荷物を携えて、湖畔の、
  いかにも湖畔てな感じの道をたどる。

  頭上は手の長い落葉樹に被われ、
  湿った、冷気を帯びた風がまとわりつく。

  奇しくも前回来た時とほとんど同じ空気だが、
  荷物もなく、併走する友人もいない。

  物理的にも、精神的にも、軽い。

  が、こう比べてしまうと、
  あまり心地よい軽さではない。

  どっちつかず。

     ミ★

  釧網本線、川湯温泉駅。

  屈斜路湖、摩周湖、川湯温泉、硫黄岳など、
  見事なまでに集中した観光名所の中心に位置し、
  それゆえと言っていいだろう、立派な駅舎である。

  傍らの売店に自転車を寄せる。
  まだ6時台なので、シャッターは降りたままだ。

  自販機にコインを投入。
  フルーツ味のカロリーメイトとファイブミニ。

  なんて素敵な朝食であろうか。

     ミ☆

  摩周湖を眺めるには、
  ざっと標高670mほどまで体を押し上げねばならない。
  位置エネルギーなんて単語が浮かぶのは半ば必然。

  アプローチには西側か南側の道路を利用するのが一般的である。
  それとはまた別に西側に通称裏摩周と呼ばれる、
  少々怪しげなネーミングの場所も存在する。

  前回と同じく西側からの山登り。

  屈斜路湖と摩周湖は、先の川湯温泉駅を挟んで左右、
  いや、西東に並んでいて、
  屈斜路湖畔のキャンプ上から東へ東へと進んでいる。

  前回と同じ道というのはちょっと癪ではあるのだが、
  南側のそれは、とんでもない、それこそ心臓破りの激坂であるので、
  まぁ、インチキチャリダーとしては避けるのが上策であろう、と。

  ま、それは6割くらい冗談として、
  西側の道の雰囲気が心地良かったという、
  そーゆー、それっぽい理由があるのだ。

     ミ★

  到着。
  快晴。

  今日も暑くなりそう、だ、な。

つづく     


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