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曇天


  法隆寺を建てたのは?
  大工さん。

  誰が言ったのか知らないが、この話は大好きだ。

  世の中、特に歴史を眺める時に、
  視点を変える大切さをごくごく自然に教えてくれた。

     ミ☆

  例えば平安時代。

  宮廷文化が花開いたなどと言われ、
  鮮やかな衣装や繊細な和歌など、とにかく雅な印象が強い。

  では、貴族ではない、
  いわゆる庶民の生活はどうだったのか?

  彼らの上前をはねた連中が繰り広げる毎夜の宴会、
  労働のろの字も知らずに遊びふける輩の、
  いわば時代の上澄みに想いを馳せてトリップしてしまうほどに、
  私の脳ミソはイージーには出来ていない。

  別に平安時代に限ったことではないだろうし、
  ごく大雑把に言ってしまえばいつの時代も大差無いのだろう。

  その構造の善悪はまた別の問題である。

  ただ、タイムマシンで1000年前に行けば、
  当然のようにその優雅な暮らしが送れると思っている能天気が、
  ちょっと多すぎやしないかい?

  ってことよ。

  ついでに。

  自分が奴隷になる可能性が絶対にゼロであるのなら、
  奴隷制度に賛成しても良い。
  それが保証されないから反対するのだ、まずは。

  他人が悪いと言うから、じゃない。
  自分が奴隷になったことを想像し、
  奴隷のなんたるかを学び、そして考え、
  自分の脳ミソで判断するんだ。

     ミ★

  隣に家に塀が出来たんだってね〜。

  実家には塀がある。
  大谷石である。

  母屋の周囲を、8割程であろうか。
  残りの2割は川に面しているので生垣になっている。

  生まれた時からあった訳ではない。
  確か私が中学生の頃に作り始めたのだが、
  気がついたらいつの間にやら出来上がっていた。

  お蔭で、
  今までは隣の家まで歩いて30秒程だったのだが、
  今度は2〜3分掛かるようになってしまった。

     # ま、面倒な時は塀に上って飛び降りてしまうが。

  野良犬、野良猫なども見かけなくなった。
  これも痛い。

     ミ☆

  いや〜ん、バンカー。

  その昔、キャディのバイトをしていた。
  客は普通4人で1ラウンド ( =18ホール )

  パー72として全員ボギーペースとすると、
  90×4で、合計で360回ボールを引っぱたくことになる。

     # もっと下手だよん

  1つのホールには平均すると3つくらいのバンカーがある。
  ボールというのは不思議なもので、
  どちらかと言うとフェアウェイよりもバンカーやラフを好む。

  そんな訳で、
  だいたい10回や20回は砂煙が上がることになる。

  と、出てくるのが冒頭のそれである。
  誰が広めたのやら、不思議と皆さんご存じの定番ギャグ(?)。

     ミ★

  とはいえ。

  紳士ヅラしてラウンドするのも勿論良い。

  が、いかにも日本のおとーさんてな感じのおっちゃん連中が、
  お約束のオヤジギャグを連発しつつガニ股であっちゃこっちゃ
  走り回るというのも、それはそれで微笑ましい風景ではある。

  澄ましなどせず、
  一緒にあっちゃこっちゃを走り回って良かったと思う。

  良いバイトだった。

  ゴルフは嫌いだけどね。

     ミ☆

  それにしても。

  男という生き物は、
  いつからオヤジギャグを吐くようになるのだろう?

  そこはかとなく不安ではある。


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