結婚式 葛藤編
■ 7月18日(日) つづき
1時間前に到着。
指定されたフロアへ行ってみるが、
さすがに早すぎた模様。
受け付けににじり寄ると「 もうちょっと待っててね 」。
ガランとしたソファーで暇を潰す。
情報によると、主役たちは式を済ませ、
ちょうど記念撮影をしているのではないか、だそうだ。
ぼーーっと、あらぬ方向を眺め続ける。
ミ★
受付を済ませ、結婚披露宴と題された冊子を貰う。
出席者名簿に目を通していると、どこかで見たような名前。
はて? と、問題を保留状態にして式次第を眺めると、
「 来賓お祝辞 」に「 新郎の大学時代の恩師 」とある。
あ、N先生……か。
おもむろに周囲に視線を走らせる。
まだいらしていないようなので、とりあえず隠れる (違うだろ)
ミ☆
と、ザワメキが大きくなる。
見ると、金屏風の前に和服姿の新郎新婦がいた。
新郎、遠目にも緊張が明らかで、
なかなか微笑ましい。
新婦のほうも顔を合わせるのは3度目だが、
見事にツノが隠れている。
去年の夏に見た時にはまだ小娘という感じだったのだが。
受け付けに促されて会場へ。
ミ★
お色直し、ケーキ入刀、キャンドルサービス、
余興のカラオケ等の定番行事が続く。
それにしても、
日本の結婚式はいつからこんな風になってしまったのだろう?
どーにもこーにも意味不明だし、
なんとも慌ただしくて宜しくない。
なんか、違うよな。
生まれてからこれまで、この手の披露宴を3セット経験したが、
そのたびに「 アホやこいつら 」と、何度も口の中で呟いた。
果たして。
本当にこーゆーのが良いのか?
大いに疑問なのだが、
もしかしたら妖怪みんなの仕業なのだろうか?
とまれ、イベント自体は滞りなくお披楽喜となり ( ヤンキー用語かいな ) 、
2次会の会場で、と、解散。
ミ☆
出席者は、新郎御友人側で新郎+男5人、
新婦御友人側でも同じく6人。
うまく数字が合ってしまったので、
ハタからは合コンに見えただろうし、
主催側もそれなりに企んでいた模様である。
が、披露宴のときの様子でそのヒトトナリは大体見当がついていたので、
最低限の付き合いだけで済むように整流し、
飽くまで今日は2人が主役なんだからね、って顔で、無視。
ま、もっとも、
あちらさんも同じことを考えていた可能性も高いのだが。
隣のM氏 ( 同じ教室にいたはずだが初対面 ) とローカルな話題に興じつつ、
水面下の不毛な濁流を浄化するように、
いつの間にか注がれるワインを胃袋に流しこみ続けるのであった。
出身は徳島なんですよ〜
え、徳島のどの辺です?
市内の、南のほうなんですが……
つーと、港のあるあたりから国道を南下して……
お?
…… ローソンのある辺り?
ああ、そのちょっと先ですね、って、なんで、そんな?(笑)
いや、まぁ、ちょっと、色々、ねぇ(笑)
ミ★
3次会はカラオケ。
基本的に大っ嫌いなので、てきとーに誤魔化して時間を潰す。
歌は嫌いじゃないが騒音は嫌いだ。
# でもノイズってジャンルは好き
日付が変わる頃に本格的にお開き。
宿泊先のホテルごとに何隊かに別れ、
夜の札幌を5人ほどでそぞろ歩く。
大都市の夜はどこでも同じようなものらしい。
ハンズではないが、道端には若いのがタムロしている。
少々以外だったのが、
辻々に、楽器を抱えた音楽家の卵がゴロゴロしていたこと。
やはり目指すは第2のGLAYなのだろうか?
でも、彼らかはなんとなく、
関東のそれと比べると「 健康的 」な気がした。
気候のせいかもな、脳ミソの中で呟くが、
そもそもからして空論なので、まぁ、深い意味はない。
ラーメンを食べそこねたのに気付いたのは、
ホテルのベッドに倒れ込んでしばらくしてからであった。
2人のこれからに幸多からんことを☆