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貴方は高血圧


  ぷー太郎をやめてから数日、
  毎朝てくてく駅まで歩いています。

  距離にして……は、測ったことがないので不明。
  時間では約10分てところですか。

  玄関から出ると、右に曲がって20メートルほど進み、
  そこで左を向いた後は、
  右、左、右、左、右、左、右、左、右、右、左、右、
  このくらい方向転換をすると駅の改札前に出られます。

  一番簡単なルートだと、
  玄関から、右、左、左、右、左、右、右、左、右。
  こんな具合です。

  こんな感じで、遠まわりせずに普通に歩いても、
  結構な数のルートが存在します。

    # 毎日別の道を通ると誘拐や暗殺の対策になりますけど、
      必ず通る道があるので、あまり効果は期待できません。

       ミ☆

  今朝は、普段はあまり通らない道を選んでみました。

  すると、
  どこからともなく甘い香り。

  さては年ごろのおねーさんでも居るのかな?
  などと考えるほど壊れてはいません。

  あまり利かない私の鼻でもすぐに判別できました、
  キンモクセイですね、漢字で書くと金木犀。

    # 因みに、花の白い銀木犀というのもあるそうですが、
      悔しいことに、私はまだ見たことがありません。

  見上げると、
  濃いめの葉っぱの間にちらほらと、
  オレンジ色の小さい花。

  意識して匂ってみると、
  それはまさしくトイレの香り。

  そうか、金木犀は秋の花だったんだ。

       ミ★

  歩きながら思い出したのは小学校、
  その校庭の片隅には1本の金木犀がありました。

  校舎は当時でも珍しい木造平屋建てで、
  使い込まれた床は磨き上げられて鈍い光を放ち、
  天井のシミからは100年の歳月が感じられました。

  すぐ裏手には校歌にも歌われている小高い山、
  トトロでも棲んでるんじゃないかと疑いたくなるような、
  こんもりした、良い感じの小山です。

  いま思えば、
  そういう木の温もりの中で6年間を過ごせたというのは、
  この上ない幸運だったのでしょう。

  あ、中学校も木造でしたから、
  合計で9年ですね。

  まぁ、
  今では両方とも味気のない鉄筋校舎になっちゃいましたし、
  思い出深い金木犀も行方不明ですけれど。

変なタイトルのヒントはこちら   
HereGoes( ^^)o
    


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