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るすでん


  たまに、間違い電話がかかってきます。
  たまに、間違い電話をかけてしまいます。

  人間誰しも間違いはあるものですが、
  それに甘えるというのは大間違いというものです。

  さて。

  最近では留守番電話が普及しきって、
  別に珍しいものではなくなりました。

  私自身も大学に入った時に、ということは、
  実に7年近く前に導入したことになります。
  思えばあの電話も長い付き合いです。

  で。

  応答メッセージに凝ってしまうのが人情というもので、
  私も最初の半年くらいは色々と頭を捻ったものです。

  基本的に「 もしもーし 」で応えて数秒の間を空けて、
  「 留守なんで、伝言お願いします 」とやります。

  普通の人は素直に引っかかってくれますし、
  月に1〜2度更新してやれば微妙に声も変わるので、
  友人知人にも効果絶大です(笑)

  しかし。
  評判が悪いのでやめてしまいました。

       ミ☆

  しばらくすると録音し直すのが面倒になったので、
  初期設定の、
  いかにも合成音声なおねーさんにお任せして現在に至ります。

  すると、面白いもので、
  知らない声のメッセージが残りはじめました。

  プロセスはとっても単純、
  番号を間違えているつもりはない、相手の特定もできない、
  でも留守電なんだからメッセージを入れておこう、と。

  普通に応答メッセージを録音していれば、
  それが流れた時点で間違いに気づきますから。

  もっとも、
  無視して喋り続ける方もいらっしゃいますね、
  特に年配の方々。

       ミ★

  よくあるのは、
  知らない名前で「 ○○です、連絡ください 」。

  似たようなパターンで、
  「 ○○ちゃん? あたしー。えーと、また電話するね 」

  そのくせ1回しか掛かって来ません。
  リダイアル使わないのかな?

  ぶっきらぼうに、
  「 待ってるから早く来い 」
  なんてのも何度かありました。

  こーゆーのはちょっと困りますが、
  間違うほうが悪いということで諦めて頂いています。

  あと、
  「 ○○葬儀社ですが、この度はご愁傷さまで 〜 」
  なんてのは、内容が内容なのでちょっと困りました。

  葬儀の打ち合わせなんて言われても、
  行く訳にもいきませんし。

  幸い、翌日の朝、在宅中に同じ声で電話がかかって来たので、
  なんとか事なきを得ることができました。

       ミ☆

  で、これまでで一番ショッキングだったのが、
  若い女性の声で、

    「 センパイ、今晩泊めてください! 」

  というもの。

  声の感じからして体育会系の大学生、
  身長は160cm前後、
  痩せず太らずの標準的な体形だと思われます。

  きれいで心地よく響く声で、
  たぶん丸顔系でしょう。

  てきとーなことを言っていると思われるかもしれませんが、
  声の質から相手の体形や性格の見当をつける方法が存在します。
  警察でもやってるそうです。

  まぁ、私のは半分以上あてずっぽうですけどね。

  それはそれとして、
  残念ながらその娘はついに現れませんでした。

  って、あたりまえか(笑)


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