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末期症状


  切りのいい数というと、普通は5か10の倍数でしょう。

  買い物をして合計が1000円ピッタリだったり、
  月の電話代が15000円ちょうどだったりすると、
  なんとなく嬉しくなるものです。

    # その請求書自体は全然嬉しくないですけど (^-^;

  ところが。

  世の中にはちょいとベクトルがずれていて、
  2のn乗の数字を好む人達が存在します。

       ミ☆

  先日、居酒屋に行ったときのことです。
  お店の入り口にぞろぞろと団体さん。

  「 いらっしゃいませ〜。何名様ですか? 」
  「 えーと、ちょっと待ってね、
    ひぃ、ふぅ、みぃ……、うん、ちょうど16人だよ 」

  店員さんの表情は見逃しましたけど、
  きっと狐に摘ままれたような顔だったことでしょう。

  0、2、4、8、16、32、64、128、256、
  512、1024、2048、4096、8192。

  その手の人達は、このくらいの数列は余裕で暗記しています。

  でもなぜか、4096か8192を越えると、
  次は65536であって、
  更にその次は16777216だったりします。

  プログラマ経験者なら、
  32768にも反応するかもしれません。

  これは、極端に言うと、
  コンピュータが電圧の高低で動いていることに起因します。

  0と1で動いてるんだよってゆー、あれのことです。

  これを扱うために2進数というものが採用され、
  更にそれを使い易くするために、8進数や16進数が使われます。

  コンピュータの世界では、
  10進数よりも2進数や16進数がハバを利かせているので、
  結果的にあーゆー数字が意味をもってくる訳なんですね。

    # 因みに、対応はこんな具合です。

      16進 10進
 
10 16
100 256
1000 4096
10000 65536

       ミ★

  ただ、ちょっとビョーキが進んでしまうと、
  16進数よりも2進数に興味を持つようで、
  単純なパターンに何者かのメッセージを見い出し始めます。

  例えば道路工事中、道端に並ぶパイロン。
  よく見ると倒れているのがチラホラ。

  はっ! これはもしや!

  叫ぶやいなや工事の基点までもどり、
  8ビット区切りでコードを読みはじめます。

  で、
  よせばいいのにパイロンのほうも8の倍数だったりして。

  41、31、30。
  てぇと、
  えー、いち、ぜろ、A10……えーてん?

  なにぃ、サンダーボルトかぁっ?!!

  んなわきゃねーだろって。

    # 7ビットでも16ビットでも可です :-)


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