パッケージにみる絵本そふとの変遷





絵本そふとの歴史
PICOは10年以上もの間、
キッズコンピュータの頂点を独走しました。
その間に販売されたソフトはPICOの絵本そふとを参照♪
ここでは絵本ソフトのパッケージの変遷を紹介したいと思います。



前期の絵本ソフト



比較的初期の頃に発売されたソフト
左上に四角いPICOロゴがプリントされています。
パッケージデザインの統一感は厳密にはない感じだったりします。




製造・販売元はSEGA。
つまり、セガ・エンタープライゼス社。
正確にはセガのTOY事業部なのですが、
この時期のPICOは紛れも無くセガハードだったです。



中期の絵本ソフト



中期の頃に発売されたソフト
特別、初期の頃と代わり映えはしないですね。
パッケージデザインは年を追うにつれ洗練されていきます。




販売元がセガ・ヨネザワのソフト。製造はセガが担っています。
『セガ・ヨネザワ』は、『セガ・ファルコム』級にレアなブランドですね。

セガ・ヨネザワは、老舗玩具メーカーのヨネザワとセガのTOY事業部が
合併してできた会社で、後にセガトイズとなるのは有名な話ですね。

それでは、PICO事業の販売製造をセガ・ヨネザワが行っていたのか
というと。答えは『NO』になると思います。

この1995年〜2000年頃までのセガ周辺の玩具事業は混沌としています。

実はセガトイズの母体となった会社は、
ヨネザワでもセガのTOY事業部でもありません。
セガトイズはエスパルという会社が母体となった会社です。
エスパルはヨネザワの完全子会社でゲーム開発メーカでした。
95年頃、エスパルはヨネザワの本丸である玩具事業部門を吸収します。
経営戦略的なものですが、子会社が親会社を飲み込んだ形です。

それから数ヵ月後、そのエスパルを飲み込んだのがセガであり
セガ・ヨネザワが誕生しました。

セガ・ヨネザワはセガの100%出資の完全子会社ではありますが、
PICO事業を担っていたセガのTOY事業部とは別組織でした。

つまり、PICO事業にとって、当時のセガ・ヨネザワは
ソフト開発メーカのひとつに過ぎない存在だったわけです。
事実、セガ・ヨネザワ製PICO本体は存在しません。
また、セガ製の絵本ソフトもこの時期販売されています。



後期の絵本ソフト



後期に発売されたソフト
セガトイズからの販売・製造に代わっています。
PICOのロゴも四角いものから丸いデザインに変更されています。



販売・製造元がセガトイズになりました。
99年頃、セガのTOY事業部とセガ・ヨネザワが合併し、セガトイズが誕生します。
その際に、セガはPICO事業をセガトイズに移管させます。
セガハードからセガトイズハードになったわけです。
同タイミングで、PICO本体のモデルチェンジも行われています。

尚、画像をよくよく見ると・・セガのライセンス表記が見えるかもしれません。
これは、この絵本ソフトがセガ時代に開発された為だと思われます。



画像の二つのソフト。実は二つとも同じソフトです。
古い絵本ソフトでも人気のタイトルは再販を行うのですが、
セガ時代に発売されたソフトは、セガトイズ仕様にパッケージを変更して
再販を行っていたようです。

同様に、育脳塾用に販売されたソフトも、
ピコソフトとしてパッケージをリニューアルして再販を行っていました。



蛇足になりますが、初期の時代にも絵本ソフトの再販を行っていて、
その際にはパッケージのリニューアルなどはしていないようなのですが、
絵本カートリッジの色は変更されていたようです。



廉価版絵本ソフト


セガサターンにサタコレがあるように・・・
ドリームキャストにドリコレがあるように、
PICOも人気の絵本ソフトはお手頃価格で提供される廉価版が存在します。

まずは、1998年に展開された『はじめまシリーズ』という廉価版。
通常の定価が\3,980〜\4,980で販売されていたタイトルを\2,980で販売。
過去の人気タイトルから6タイトルを厳選して廉価版をリリースしました。



『はじめまシリーズ』という廉価版には
「遊びが学びの、最初の一歩。はじめまシリーズ」というタイトルが打ってある。



2003年〜2004年頃に展開された『10周年記念ソフト』という廉価版。
その名の通り、PICO誕生10周年を記念して販売されたもの。
過去の人気タイトルから厳選して廉価版を\3,129で販売。
これは税込み価格なので、実状「はじめまシリーズ」と同額である
10タイトル前後の存在を確認。

『10周年記念ソフト』という廉価版には
通常のPICOロゴとは異なる10周年記念特製のPICOロゴが
プリントされている。
尚、93年発売された新作ソフトのPICOロゴも10周年記念特製ロゴになっている。



2004年頃から展開された『ベストセレクション』という廉価版。
過去の人気タイトルから厳選して廉価版を\3,129で販売。
これは税込み価格なので、実状「はじめまシリーズ」と同額である
7タイトル前後の存在を確認。
前述の『10周年記念ソフト』が好調だったが故の企画だろう。



『ベストセレクション』という廉価版には
「ピコ ベストセレクション」及び「PICO BEST SELECTION」というタイトルが打ってある。
また、この廉価版シリーズのパッケージは赤色に統一されている。






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