テニス (C)NINTENDO                                                             戻る               進む              

     毒々しい。実に毒々しい。
   私が思う定番テニスウェアと言えば清潔感溢れる白が多く、それがまた日焼けした選手の体によく似合い、 テニスのさわやかさを自然と醸し出しているはずなのだが、今から紹介する任天堂のテニスに登場する選手が好んで着ている ウェアの色といったら、ショッキングピンクだの紫だの心理学的に言えば欲求不満そのものなのである。 ウェアだけにとどまっていればまだ救いようもあるものだが、残念なことにソフト自体の色も紫、 りぐ氏と2人でよく通っていたゲーセンにあった任天堂テニスのアーケード機体の色も紫、ふと思い起こせばこれまた任天堂のテニスソフト、 「マリオテニス64」に出演中のワリオのファッションも紫で決めているといった徹底ぶりであり、 異常なまでに紫に固執するその様子から欲求不満度は救いようのないかなりの重症だということが伺い知れる。 ここまで毒々しいと何がそんなに欲求不満なのかと問いかけずにはいられないところではあるが、 ほのかに異臭を放ちつつも美しい汗をダイヤモンドダストの如く煌びやかに輝かせ、 ボールを追うたびにその動きに合わせてゆさぶられる腹の脂肪のたわみを目の当たりにしてしまうと、 つい先程まであんなにも毒々しかった紫もそれなりによく似合っていると感じてしまうから不思議である。
 
Deep Purple(若しくはPurple Haze)なROMカートリッジ
パッケージも初期のものはDeep Purple(若しくはPurple Haze)だ。

Purple‥こいつにはそこはかとなくロックの香がする色だ‥。

あ…。
あ〜…。
あと、ヤンキーの臭いもするネ。これは臭いぞ!気を付けろ!
 
     このように、任天堂テニスを語るうえでひとつのキーカラーとなっている紫であるが、 先日行われた”ミラノコレクション”において、任天堂のファッションリーダーであるワリオ氏は紫についてこう述べている。 「紫というのは実に艶めかしい色だ。秋なすびに代表されるように、あの大胆かつ攻撃的なフォルムは紫でないと表現しきれないんだ。」 さすがにその毒々しい紫ファッションを小粋に着こなしているだけあって、 その答えも我々を納得させるに十分過ぎるほど当を得ているものだった。 なるほど、紫という色は心理学的にいう欲求不満というものではなく、そのあまりに大胆で攻撃的な肢体を引き立てるための表現技法だというのだ。 言われてみれば確かに、アーケードにおける任天堂テニスの機体はその”毒紫”という奇抜な色もさることながら、 2人並んでプレイするにはやや窮屈感のある独特な椅子の配置、 テレビゲーム史において紀前年ソフトであるにもかかわらず当時大人気だった”ストリートファイター”と1プレイの金額がタメをはってるなど、 他のアーケードゲームに比べてもその特異な存在および攻撃性は一際目立っていた様な気がしないでもない。  
  □任天堂〜テニスの歴史□
タイトルハード発売日
テニスFamilyComputer1984/01/14
俗にいうROM版
VSテニスArcade1984/??/??
四人同時プレイが可能
テニスDiskSystem1986/02/21
ROM版と同じもの
テニスGameBoy1989/05/29
通信対戦が可能なのかな?
マリオズテニスVirtualBoy1995/07/21
複数同時プレイできないのが辛い
マリオテニス64Nintendo642000/07/21
高橋兄弟作。
マリオテニスGBGameBoy2000/11/01
そのGB版。カラー専用
     しかし残念なのは、このソフトにおいて毒々しさが溢れんばかりに満ちあふれているのは その外見とキャラのウェアの色だけで、肝心なゲーム内容にまでその毒々しくも妖艶な紫システムが全く浸透していないのである。 これは実にもったいない話ではないか。そこまで狂乱気味に紫にこだわるのなら、 何故にキャラの肌の色からマリオ風審判の履く網タイツに至るまで全て紫に統一しなかったのか。 そんなわたしの紫と任天堂テニスとの関係崩壊疑惑を昇華させるべく、近頃発売された「マリオテニス64」であったが、 実に紫の占有率が少ないことが気にかかる。確かにここ最近、父親の威厳がなくなり、30年前に比べると父親の家庭における占有率は ブラックマンデーの如く暴落気味ではある。しかし、だからと言って任天堂系テニスゲームにおける紫の占有率まで 同率に合わせることはないのではないだろうか。ワリオ氏はこのことについても次のように言及している。 「あぁ、確かに父親の威厳と任天堂テニスには直接的な繋がりはないかもしれないな。 だけどなぁ、任天堂のテニスゲームは父親と息子が一緒に遊べた数少ないソフトのひとつだったんだよ。 今じゃ、そういったテニスゲームですら、システムやら技やらが進化しすぎて父親にとっては能力の範疇外となってしまったからなぁ。 あの時代を忘れて欲しくないというメッセージが、任天堂系テニスゲームに含まれているのさ…。」それ以上彼は言葉を発しなかったが、 晩秋の柔らかな夕日に照らされた彼の目から、何かキラリ☆と光る滴が零れ落ちたような気がした。
 
     そう、かの任天堂テニスで紫色のテニスウェアを好んで着こなしていた彼こそ、このワリオ氏の若かりし姿なのである。 だがその事実は未だ、われわれ国民には知らされていないトップシークレットとなっている。いつか彼自身の口から、 このことが発表される日が来るだろう。その日を夢見て遥か古に封印してしまったファミコンを再度召還し、 懐かしい友人と酒を酌み交わしながら任天堂テニスに興じるのも悪くない。(すくるど)

   
りぐ氏の独り言
   これ‥うちの姉貴が買ってきたソフトなんだよなぁ。いやぁ。懐かしいです。
FC初期の隠れた名作「テニス」の登場でございます。
マジでこれは凄いですよね〜。ボールに影を付ける事によって高さの観念を取り入れる事に成功。
そのおかげでそれまでのテニスゲームとは比較にならない程の”深み”のあるゲームになっています。
また、任天堂特有の”バランスの良さ”と”とっつきの良さ”も健在。
今、プレイしても十二分に楽しめるソフトです。
あえて難を言えば、ダブルスの2P対戦ができないことかな?
   ナニゲに任天堂のスポーツゲームは素晴らしいものが多い。
「ゴルフ」「アイスホッケー」「バレーボール」「プロレス」「スマッシュピンポン(オリジナルはコナミ)」などなど‥
「サッカー」や「ベースボール」など今となってはかなり辛いものもあるが
機会があれば是非プレイして欲しいソフトばかりだ。
そうそれと、最後に関係の無い話ですが、眞鍋かをりも良いゾ。

 

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