ピットファイター (C)TENGEN,LTD
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「3人のキャラから一人を選び、10試合を勝ち抜いていく格闘アクションゲーム。」
このゲームを簡単に説明すると、上記の文章のようになるのだが、これだけだと、
何故にここで紹介されるのか不思議なくらいに実にごく普通のコメントである。
事実、これを推敲しているわたしもこの文章を読んで、ここでの紹介は
不適切だと想い、筆を置いたほどである。しかし、このゲームの魅力を表現するのに、
この文章だけでは不適切なのも同時に事実なのである。 それでは、このゲームの魅力の数々を順次紹介していこう。 この紹介を全て終えたとき、あなたは「ピットファイター」の暖かく、 それでいて厳しくもある、まるで母親のような母性を感じることであろう。 まず、このゲームの魅力の一つとしてあげられるのが、 いまいちこれといった特性及び個性が見えてこない3人のキャラであろう。 3人の中から好きなキャラを選べるのはいいのだが、 どのキャラをえらんでしまっても、結局はパンチとキックだけの力押しだけでクリアは できてしまうし、何しろキャラが小さいので3人とも同じキャラに見えてしまうのである。 これでは、キャラに対して好きも嫌いもあったものではない。 そうなると、このゲームに必要なのは、どのキャラを選んだのかではなく、 プレイヤー自身の勢いと熱い心意気、そして己自身の確立されたアイデンティティー と言えよう。 |
メガドライブ版ピットファイター。 |
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メガドライブ版ピットファイター。 その裏ジャケット。 TENGENの思いの丈が、ぎっしり詰まっている。 |
ステージはとある寂れたバーかクラブの店の中。
薄明かりの中、現代社会のしがらみに疲れ切った自分を癒すかのように、
プレイヤーの戦士ぶりを肴に酒を酌み交わす男と女たち。
まさに、そこに見られるのはハードボイルドな大人の世界観。
勢いでプレイできるためか、そこそこの心地よい爽快感もある。
二人同時プレイであれば、勢い疲れた時は闘いを仲間に任せ、
バーボングラスに照らし出される女性を見つめながら、
遠い未来に夢を馳せることも可能なのである。 しかし、これは可能であるというだけの話であり、それが出来るかどうかは 別問題であるということを付け加えておこう。 これは私がプレイしたときの話であるが、最初の勢いを飛ばしすぎたせいか、 思ったよりも早く疲労感に襲われたことがあった。幸いなことに、その場には 友人も同席していたため、闘いを彼に任せてとりあえず自分はバーボンを 取りに席へ戻ろうとした。その時の私には明らかに戦意はなかったし、 相手の漢たちも私からは離れた場所で、己の力を余すことなく披露していた。 しかし、私は攻撃という刺激を感じたのである。 時には、鋭利な刃物で刺されるような感覚を感じたこともあった。 「何故だ?」 そう呟きながら周りを見渡すと、そこにはナイフを持った女がいた…。 そう、私は闘士にではなく、バーの客である彼女に襲われたのだ。 自分の闘いぶりがあまりにふがいないと、客にも襲われる。 そこには敵も味方もない。 まさに四面楚歌。 頼りの仲間にも嬉しいことに…いや、迷惑なことに、当たり判定が 設定されているため、態度次第では全てを的に回すこともあり得るのだ。 |
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気の休まることのないゲームではあるが、ケンカとバイクと女が全てだった
勢いだけで突っ走っていたあの頃の自分を重ねながら、
勝利の後、フォークリフトの荷台で拳を天に高く突き上げ、
祝福されるのも悪くないだろう。 深い眠りから目を覚ますと俺はまた、違う女を抱いていた…。 う〜ん、ビバっ、ハードボイルドちっくっ♪(すくるど)
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あまりにも有名な「残虐行為手当」…これが伝説の始まりでした。 | |||||
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