ファイティングバイパーズ (C)SEGA ENTERPRISES,LTD                               戻る               進む
	格闘ゲームの醍醐味は、空中コンボや次々と繰り出される大技などに代表されるように、 激しくぶつかり合う技と技の祭典である。しかし、この「ファイティングバイパーズ」 は格闘ゲームにもかかわらず、映像美に醍醐味を見いだすソフトでなのである。    その発端は、試合の一部始終を誰でも簡単に録画できることにある。美しく聖水の如く 汗の飛び散るその様を、最近気になりだしたビール腹の躍動感溢れるたるみ具合を、昨晩 食した焼きそばの青のりが母に抱き付く乳飲み子の如く歯に付着しているその様を、見事 なまでのカメラワークと映像美で世界中の人々に伝えてくれるのである。ここまで美しく、 かつ華やかに試合の映像を映し出してくれると、プレイする側も必然とカメラの向こうに いる視聴者を意識した立ち振る舞いをするようになるのだから、映像とは実に不思議な魔 力である。    かく言う私も、りぐ氏とともに『ファイティングバイパーズにおける映像美とメディ アリテラシー』という研究のもとに、様々なカメラワーク技術をあみ出したものであった。 残念ながら、その時の研究論文は大阪夏の陣の際に焼失してしまったため、皆さんにお見 せできないが、リングロープの隙間から、仰向けの状態を保ちつつクロスボウの矢の如く 天空を貫くサンマンの生き様、言葉少なくとも目で語る、くまさん及びパンダさんのあま りに魅惑的な眼差し。どの映像も事実を全て正確に伝えているかどうかは、視聴者の判断 に委ねられる範疇ではあるが、少なくとも映像を通してその時代を生きた人々の情景、感 動を感じることはできる。		むさぼり喰らうように攻め立てる クマちゃん2Pパンダちゃんの雄姿。 「大丈夫かなぁ…。」 心優しいパンダちゃんは 例えそれが敵であってもその身を気遣ってあげるのだ。 「うふふ。やり過ぎちゃった♪」 少し反省ぎみのパンダちゃん。ガッツだぜ！
	このサンマンの艶めかしい尻を見た時、 我々二人は、そこに"神"の存在を感じ取ったのだ。		このように、カメラの映像を通してサンマンやくまさん、パンダさんたちキャラクター の姿を見ていると、ワールドカップやオリンピックなどの選手と撮影側の関係と似ている ことに気付く。大舞台で最高の姿を世界の人々に伝えてもらおうと、カメラの前で力の限 りベストを尽くす選手たち。サンマンやくまさんたちもまた命を懸けて、黒ずんでいなが らも適度に緊張している乳首、決して綺麗とは言えないが生命の逞しさを伝えてくれるギ ャランドゥ、水虫に浸食されつつもじっとりと汗ばむことを忘れないつま先など、芸術と も言える様々な癒しを我々に見せてくれていた。そして、そうした選手たちの期待に応え るべく、手に汗握り選手の一挙一動に夢追うカメラマンたち。我々プレイヤーもまた、キ ャラクターの一番美しく華やかなその瞬間をカメラに収めようと、一投入魂の心意気でコ ントローラーを握るのも同じ気持ちなのである。    若干、色物チックな感の否めない「ファイティングバイパーズ」ではあるが、単なる 色物格闘ゲームで終わらせず、映像芸術と格闘ゲームの融合に目を付けたところに開発者 たちの芸術的センスを感じる。まさにこれは格闘ゲームにおけるルネッサンスと言えよう。 (すくるど)
	サンマンの豊満な肉体が、天空(そら)へと環えって逝く瞬間。 画面の上空に浮かぶUFO（未確認飛行物体）こそが、かのサンマンだ。 彼は負けたのではない。 "自由"という名の勝利を手に入れたのだ。 サンマン…FOREVER…。
	りぐ氏の独り言    ついに、ファイティングバイパーズ(以下、FV)の登場です。 いやいや、久しぶりにプレイしてみたのですが…面白い。 VF、鉄拳、DOA、ソウルキャリバー…どの3D格闘ゲームでも味わう事のできない 「破壊の爽快感」を堪能できます。 これはある意味、SHTゲームに似た爽快感です。    それはそうと、FVなんですが、これはアーケードからの移植ものです。 しかし、SS版VF2がハイレゾリューションによるキレイ画像で脅威の移植を果たしたのに対し FVは、ロウレゾリューションによる荒い画像でした。 当時でも、「ちょっとこれは…」な画面だったので、今見るとそれはもう寂しい気分になります。 しかしそれも、グローシェーディングの採用とそれに伴う光源処理の強化により VF2とは違うアプローチでの完全移植を目指した結果でしょう。 というか、FVの派手な演出上、それを表現するのに それしか選択肢が残っていなかっただけとも解釈できますが。    何はともあれ、見た目が良かろうが悪かろうが面白いものは面白いです。 SSには、FVに関連して「ファイターズメガミックス」というソフトも発売されています。 これは、VFキャラクターvsFVキャラクターvsその他大勢というお祭り格闘ゲームです。 土台となるシステムは、FVなので未プレイの方は是非どうぞ。 そうそれと、最後に関係の無い話ですが、僕は広末涼子なんかも大好きです。

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