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野口英世から学ぶ、「いじめに負けずに生きる姿」

作成:TOSSアンバランス福島 鈴木 正和

福島県にゆかりのある、野口英世(幼名:野口清作)を授業する。
野口英世は、幼い頃のやけどにより、左手が使えなくなった。
そのことで、周りからいじめられた経験を持つ。
しかし以後、手術で左手を回復し、熱心に勉強を積む。
医者の道を志し、諸外国で細菌学の研究を進め、多くの人々の命を救った。
野口英世の生き方を子どもたちに伝えたい。
本授業では、エピソードに迫る発問とともに、語りを加える。
野口英世の生き方を通して、夢に向かって強く生きる在り方を授業する。

・お茶碗を持つこと
・鍬を持って、畑を耕すこと

・鉄棒
・縄跳び

・かわいそう
・自分だったらいやだ

 野口英世です。福島県猪苗代町で生まれました。
 英世は幼い頃、大きな事故に遭いました。
 いろりに左手を突っ込んでしまったのです。
 たいへんな大火傷。当時は家にろくなお薬がありません。
 母親は泣きながら、神様に必死にお祈りしました。
 何日も何日もお祈りを続けました。
 しかし、母親の祈りもむなしく、英世の左手はくっついたままになってしまったのです。
 発問 家ではどんなことができなくなりますか。ノートに書きなさい。
 発問 学校ではどんなことができなくなりますか。ノートに書きなさい。
 発問 このような英世の姿をどう思いますか。ノートに書きなさい。
 発問 でも、小学校時代の英世のクラスメイトは、そのようには考えませんでした。
     どうしたと思いますか。ノートに書きなさい。

・英世をいじめた。

 発問 このような境遇で、あなただったら学校へ行けますか、行けませんか。
     行ける人はノートに○、行けない人は×と書きなさい。理由も書きなさい。
 発問 この後、英世はどうなったと思いますか。

※ 指名なしで発表させる

・学校へ行けなくなった。
 英世は学校に通い続けました。
 母親は、いじめられる英世を必死で励まし続けました。
 英世はいじめに負けず、雨の日も、雪の日も、勉強を一生懸命がんばりました。
 やがて英世は、恩師である小林先生に出会います。
 当時は、身分に限らず、勉強すれば世にはばたくチャンスがある明治時代です。
 小林先生は英世の才能を見出し、家が貧乏だった彼に、進学しても勉強するお金を出してくれたのです。
 進学してからも、英世はますます勉強に励みました。
 夜遅くまで、ときには、かまどの火を明かりに本を読んで勉強しました。
 その後英世は、より多くの人々を救いたいと考え、世界中で細菌の研究を重ねました。
 もちろん、すべてがうまくいったわけではありません。
 挫折や困難を乗り越え、ときには人の助けを得て、研究に励みました。
 「梅毒スペロヒータ」という細菌を見つけたときは、非常に多くの人々が救われました。
 歴史上の大発見です。
 ノーベル賞の候補にもなったほどです。
 指示 医者を目指し旅立つ際、英世が家の柱に残した言葉です。全員で読みなさい。
 一心不乱に勉強に打ち込む英世の姿に、先生や同級生は胸を打たれました。
 お金の援助を得て、英世は左手の手術を受けます。 
 結果、手術は無事成功し、左手は動くようになりました。
 感動した英世は、医者を志します。
 夢に向かって、勉強に励んだのです。

・「志を得ざれば 再び此地を踏まず」(※引用@)

 指示 アメリカにある、英世のお墓には次のような言葉が書かれています。
     全員で読みなさい。
 その後、アフリカへ自ら向かい、黄熱病という恐ろしい病気の研究をしました。
 志半ば、英世はその黄熱病にかかり死んでしまいます。
 アフリカのガーナでは、野口英世を称える銅像が作られました。
 日本では、今では千円札の顔になっていますね。

・「博士は科学への献身により、人類のために生き人類のために死せり」(※引用A)

 発問 野口英世が大切にしていた言葉が3つあります。
     それぞれ漢字2文字。予想して書きなさい。
     1つでも書けたら、見せにいらっしゃい。
 発問 英世がこのように人生を歩むことができたポイントは、一体なんだったのでしょうか。
     ノートに書きなさい。

・母親の励まし
・先生やクラスメイトの助け
・夢に向かって勉強し続けたこと
・成功するまでふるさとには帰らないという強い決意

・「忍耐」「努力」「勉強」の3つである。(※引用B)

 指示 授業の感想を書きなさい。

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参考文献 ・『野口英世 最後のたたかい』中山達郎著 文芸社
       ・『野口英世の生き方』星亮一著 ちくま書房
       ・『野口英世は眠らない』山本厚子著  集英社

参考URL ・野口英世記念館(http://www.noguchihideyo.or.jp/)

引用文献 ・@・・・『野口英世』井出孫六著 岩波新書 p58
       ・A・・・『満点人物伝 野口英世』井出孫六監修 集英社 p192  
       ・B・・・『満点人物伝 野口英世』井出孫六監修 集英社 p195