【これってどんなもの?】

 カー用品店に行くと様々な洗車グッズが溢れています。このページではそんな洗車グッズの、特にボディーケア用品の特徴を洗車大魔王なりにまとめてみました。

 ただしここで紹介しているのは、筆者が実際に使用した製品からのみ得た情報であるため、実際にはここでの紹介とは違った特徴の製品もあるかも知れませんので、実際に購入&使用する場合は説明書を良く読み、自己の責任でお試し下さい。トラブルに関しては一切関知しません。悪しからず

 

コーティング剤ってどんなもの?
固形WAXってどんなもの?
ノータッチWAXってどんなもの?
拭くだけWAXってどんなもの?
拭取り無しWAXってどんなもの?
傷消しコートってどんなもの?
水無し洗車ってどんなもの?

コーティング剤ってどんなもの?
 コーティング剤というのはWAXのような油膜ではなく、塗装表面に樹脂系の皮膜を作ることによって塗装面を保護します。ポリマー等の(油膜より)硬い樹脂なので、比較的耐久性があり汚れや傷に強いのも特徴です。艶に関してはややWAXに劣りますが、最近のものは艶の面でもWAXを凌駕するものも出てきています。
 施工直後は保有するシリコン成分による表面張力によって玉状に水を弾きますが、時間経過と共にシリコンが流れてあまり水を弾かなくなるものが多いです。
 この状態になると効果が無くなってしまったと勘違いする人が結構いるようですが、実際はまだまだOKの場合が多いです。見分け方は、洗車した後の水滴の拭き上げ時に一回で水が切れるようならまだまだOKです。本当に効果が無くなった場合、すっぴんの塗装面は親水性が強いので何度拭いても水が切れなくなります。
 それからコーティング剤はWAXと違い塗り重ねることで皮膜が厚くなるため、重ね塗りすることで耐久性や艶を向上することができます。ただし、樹脂が定着するまでに1日以上かかる場合が多いので、重ね塗りする場合は最低1日置いてからの方が効果的です。
 また、コーティング剤は高温にすることで塗装との分子レベルで結合がしやすいらしいので、処理後はできるだけ暑い日光に当ててやることで強く結合して耐久性をUPできます。ですから、処理するのは晴天で暑くなりそうな日の、日光の弱い明け方か、日陰で処理をして処理後は炎天下に放置するのが良いかと思います。炎天下で塗っちゃうとムラになるので、拭取るまでは絶対に炎天下に出さないようにしましょう。
 定着するまでは水分を嫌うので、次の日位までは雨が降らないと確信のある日に処理しましょう。もし夕立でもあったら直ぐに拭取りましょう。

固形WAXってどんなもの?
 固形WAXはクリーナー成分を含まない、天然カルナバ蝋やシリコン等の艶だしを主成分としたものです。ここではカルナバを主成分とする固形WAXについて説明します。
 カルナバを主成分としするWAXの特徴として、艶が良いことが上げられます。ポリマーのようにテカテカの乾いた感じの艶ではなく、しっとり濡れたようなツヤヤカな艶を特徴とします。高級感のある艶だから車好きの人に人気です。
 またクリーナー成分を含まないため塗装に傷を付けにくい特徴があります。しかし、クリーナー成分が無いということは、汚れたボディーや旧いWAXが残っているいる上に塗ると、汚れをいっしょに塗り込んでしまってくすんだ輝きになってしまうので、時々クリーナー等で下地処理をして汚れや旧いWAXを落としてやる必要があります。
 また固形WAXは水によって良く伸びるため、洗車後の多少濡れたボディーにでも処理ができるので便利です。ボディーが乾いている時には、スポンジを適度に湿られると良く伸びます。
 処理直後は水をコロコロの玉状に良く弾き、雨でぬれるとすごく奇麗に水玉が流れていきます。でもそのためにレンズになってウォータースポットを作りやすいので、濡れた後は直ぐに水滴を拭き取る必要があります。ここで裏技ですが、水玉コロコロの濡れたボディーを拭いてる暇がないときは、とりあえず、バケツの水をザッバーッ!と勢いよくかけるとスパッ!と水を切る事ができ、ほとんど水玉が無くなります。
 このWAXはなるべくボディーの冷えた状態が良いので、日陰か朝夕の日差しの弱いときに処理しましょう。炎天下で作業すると、塗った瞬間乾いてしまってものすごいムラになってしまいます。ということはムラにならないためには、乾かないうちに拭き取るのが良いということです。
 固形WAXは液体や半練りに比べると耐久性はありますが、シャンプーやお湯で洗車すると蝋なので油脂が溶けて流れてしまうため、奇麗好きで良く洗車する人ほど耐久性が悪くなってしまいます。
 コーティングは重ね塗りで厚くなると書きましたが、WAXは何度重ね塗りしても厚くならないので無駄なことはやめましょう。同じように厚塗りも無駄なので、なるべく薄く塗るようにしましょう。拭取った後に柔らかいウエスで乾拭きすると、WAX面が平滑になり更に艶が出ます。

ノータッチWAXってどんなもの?
 これって洗車した後、水滴を拭き取る時に「シュッシュッ!」っとスプレーして、後は普通に拭き取るだけでWAXがかかる便利ものです。
 使い方は洗車した後の濡れたボディーにスプレーして、後は拭くだけです。スプレーした瞬間その部分の水が玉になるので、かけた場所が良く分かります。全体的にスプレーしてから拭取るのではなく、これから拭く部分にスプレーして、拭いたら次ぎの場所を・・・と、部分毎に処理しないとムラになりやすいので注意しましょう。
 とっても簡単なので急いでいる時には重宝します。しかし、耐久性は期待してはいけません。次回の洗車までもってくれれば・・・って感じです。
 処理したてはまあまあの艶が出ます。水もある程度は弾きます。あまり期待し過ぎるとがっかりするかもしれませんが、コーティングや固形WAX処理の上から使用すれば、下のコーティングやWAXの耐久力を補助することができます。
 私はコーティングをして、普段の洗車時に毎回「ゴールドグリター」を使用していますが、これだけで再コーティングまでの間隔が飛躍的に伸びました。「ゴールドグリター」は通常のノータッチWAXとは別物(どちらかというとコーティング剤に近いか?)なので、他のノータッチWAXより効果は高い(値段も高い?)のですが、このように固形WAXやコーティングの補助としての使い方がノータッチWAXの最も効果的な使用法だと思います。
 ただちょっと注意してほしいのは、物よっては濃色車の場合に処理直後に水滴状のムラが出るときがあります(ゴールドグリターは大丈夫です)。もっとも2〜3日で消えてしまいますが......

拭くだけWAXってどんなもの?
 汚れたボディーにスプレーして拭くだけのWAXをCM等でよく見かけますが、実際そんなに便利なものなのでしょうか?
 使用方法は本当に簡単で、洗車もしてないボディーにスプレーして後は拭くだけなんですが、当然汚れがタオルに付きます。で、汚れたタオルでは別の面を処理するときに汚れを付けてしまうので奇麗なタオルに変えなければいけません。だからタオルをたくさん使います。専用に本のページのように何枚もめくれる便利なタオルがあるので、できればセットで使うと良いでしょう。
 仕上がりはまぁそれなりと思ってください。艶はまあまあですが、汚れがひどい時はなかなか奇麗に拭き取るのが難しいです。耐久性も期待しないほうがいいです。どちらかとうとそれほど汚れていない車を短時間で一時的に奇麗にしたいときに使うのが良いでしょう。
 使い方としては、「洗車したばかりなのにちょっと汚れちゃったな、これからデートだからもうちょっと奇麗にしたいけど洗車するほどでもないかな?」なんて時におでかけ前のちょっとした時間に、ササッと吹き上げてピカピカにしてしまいしょう。
 これはWAXというより、それほど汚れていない時の簡易洗車と考えた方が良いかと思います。

拭取り無しWAXってどんなもの?
 拭取り無しWAXっていうのは、チューブに入っていて洗車後塗り込むだけで拭取りがいらないっていうあれです。WAXって塗り込みより拭取りが意外と面倒なんですが、こいつはその面倒な拭取り作業を省略できるというものです。
 使い方は、洗車した後水滴を拭取りWAXをタオルに付けて拭くだけです。拭いてる最中は白っぽく跡が残る感じですが、直ぐに乾いて跡は消えてしまいます。ほとんどムラにもなりません。
 WAX自体がスベスベした感じで良く伸びるので、作業自体も大変らくちんです。だたタオルに取った感じはベトベト系なのでタオルは2〜3枚はあった方が良いかもしれません。1枚目で塗り伸ばして、乾いたタオルで仕上げをすると奇麗に仕上がるかと思います。
 艶もシリコン系のテカテカした艶が出て、ちょっと安っぽいけどまあまあ良い感じです。耐久性も半練りWAX位はあります。このWAXの良いところは、拭取りがいらない分ボディーを傷つけにくいということです。WAXの拭き上げほどボディーに傷を増やす作業はありませんから、これが省略できるのは結構なメリットでもあります。
 とりあえず手間をかけずにお手軽にWAXかけたい人には結構お勧めできますね、これは。

傷消しコートってどんなもの?
 洗車&WAXを繰り返しているとどうしても細かい洗車キズができてしまいます。これを取るにはコンパウンド等で塗装の表面を削って磨いてあげなければ消すことができませんでしたが、素人処理では磨きすぎて下地が出てしまったり(そんなやつはいない?)かえってキズを増やしたりしてしまうので、また時間と体力もたくさん必要なため、なかなかここまでは手を出しにくい領域でした。
 ところが、削らずにキズを埋めて目立たなくする「キズ消しコート」があります。これなら素人でも失敗が少なく、例え失敗しても落とせばいいだけなのです。
 使い方は、WAXやコーティングと同じように塗って拭くだけなので、時間と根気さえあれば誰でも洗車キズを目立たなくすることができます。
 傷消しコートには主に2種類あって、一つはボディーカラーに近い色の顔料を傷に塗り込んで傷を消すもので、これはボディーカラーによってそれに近い色のものをチョイスします。ですから他のボディーカラーの車に使用不可です。もう一つは、クリア塗装のようなコーティング剤を傷に埋め込んで消すものです。こちらはボディーカラーを選びません。
 また、顔料系の方はタオルが汚れます。気を付けないと洋服も汚れます。私が試したものは拭取りもかなり大変でした。キズは結構消えるのですが、個人的には好きではありません。このタイプはクリア塗装していないソリッド塗装と相性が良いようです。
 クリア系の方はコーティングと同じ感覚で使用できるので、慣れていない人はこちらの方が使い易いです。細かい洗車傷はほとんど消すことができます。これだけでもコーティング効果はありますが、できれば上から別のコート剤やWAXを塗るほうが良いでしょう。こちらはメタリックやマイカのようにクリア塗装がしてあるものと相性が良いようです。
 どちらの場合もパネル毎に部分処理して、塗ったら直ぐ拭きとるようにして処理すると奇麗にできます。拭き残しは後で目立ってしまうのでよーく拭取りましょう。

水無し洗車ってどんなもの?
 究極の簡単洗車?。WAX成分を含んだ特殊な繊維でできたウエットペーパーで、拭くだけで汚れを落とし、WAX効果も得らるというもの。確かに拭くだけです。ウエットペーパー自体はかなり大きいので1枚で1台は十分です。常に綺麗な面を出すようにして使用すれば傷も大丈夫そうですし、仕上がりも瞬間的にはまあまあ満足できるレベルですが、耐久性は期待してはいけません。、汚れが多い場合は、汚れを伸ばしてしまって1枚では綺麗にできないし、汚れを引きずって傷つきそうなので、それほど汚れていない車を即席で綺麗にしたい時に、時間もかからずに良いのではないでしょうか?。傷に神経質な人にはあえてお勧めしませんが、いざという時には便利だと思います。