【My 320i】

★購入から納車までのお話し
★第一印象
★インプレッション

購入から納車までのお話し

 またまた衝動買いをしてしまいました。
 tiは凄く気に入ってたし、ホームページまで立ち上げたのに・・・最低でも次の車検までは乗り続けて行くつもりでいたのですが、勢いっていうのは止まらないものです。あれよあれよと思う間にE46-320iを買ってしまいました。


日曜日

 それは何気ない暇つぶしから始まりました。
 冷かしのつもりで久しぶりに行った週末フェアで担当の営業さんから勧められるまま320iの試乗車に乗り込み、辺りを一周して来て試乗の感想やら雑談を少々...今月は320iがとってもお買い得らしいという情報を植え付けられた後、「今度見積もり持って行きますね」ということで、その日はE46のパズルをもらって帰りました。

 この時の320iの印象は、まずは「カッコイイ」です。E36はノーマルだといまいち物足りない印象が有り、どうしてもエアロ付けたくなってしまうのですが、E46の場合はエアロほしい病の発病率はかなり低そう?に思えました。
 高級感のある内装(黒メタのパネルがカッコイイ)と剛性感のあるしなやかな乗り心地とスムーズなATが、運転していて落ち着いた気分にさせてくれます。
 そして肝心なエンジンは、吹け上がりに段が無く凄くスムーズで、重い車体を加速するのに十分なパワーがあると感じました。
 第一印象が良好だったので、これなら長く連れ添っていけそうな気がして急に欲しくなってしまいました。帰りに320iのインプレッションが載った雑誌を購入したのは言うまでも有りません。


火曜日

 家に帰ると例の見積もりが届いていました。見るとどういう訳かtiの下取り価格が1年前に査定された時よりも高額になってます(ちなみに前回も今回も実際には車のチェック(査定)は全くしていないので、減点無しのエイヤ!で出た数字です)。更に値引きもまぁまぁだし、金利も安いし、更にバリューローン(5年後に頭金(尾金?)を払う変則ローン)だと月々の支払いも現実に買えそうな額の上に、頭金が無いため現金が全く動かず!?、なんだか急に買えそうな気分になってしまいました(数字のマジックにだまされてる〜っ!!)。

木曜日

 だんだん買う気になって来たので営業さんに連絡取りました。すると、今月中の登録ならCDチェンジャー等のサービスもあるそうで、もし希望の色の在庫が無い場合は来月納車になってしまうためCDも特別金利も無しになってしまうというので、とりあえず雑誌で見て気に入っていた白(アルピンホワイト?人気のシルバーよりスポーティーに思えた)を探してもらう事にして(ってまだ買うとは言ってない!!)、週末またディーラーに行く事にしました。営業さんたら「その気になったら印鑑証明よろしくお願いします」だって。

土曜日

 ここまで来たら買う気まんまんなので印鑑証明を用意して、最後の値段交渉に望みました。とは言っても私は値切るのが苦手なので、結局最初の見積もり時の値引きにもうちょっぴり引いてもらっただけでした。それでも結構満足してポンポンポンと印鑑押してしまいました。
 最終的に色は白(アルピンホワイトV)で、オプションはメーカーオプションの場合は本国発注で3ヶ月もかかるらしいので、サービスのCDチェンジャーだけにしました。ついでに、せっかくだからナンバーを希望ナンバー(なかなか良い番号が思い浮かばないよ!!)にしてもらうことにしました。
 在庫車なので納車は速攻で、2週間後に決まりました(早いなぁ)。

1週間後

 突然営業さんから電話がありました。なんとローン会社とディーラーで金利の行き違いがあって、バリューローンには特別金利(1.9%)が使えなくなったというのです。でも通常の金利(3.9%)だと支払額が大幅にアップしてしまうい、今後の生活が苦しくなってしまいます。「何とかしてよ!」と交渉した結果、利息アップ分の2/3位を追加値引で負担してもらう事になりました。う〜ん、実際は得したのですがなんか損した気分です。でもまぁ誠意のある対応だったので、円満解決ということですね。

更に1週間後の日曜日

 いよいよ納車の日です。今日でさよならするti君は、荷物を出しホイールを(E46に使えるので)ノーマルに戻し(エアロ+ローダウンにノーマルホイールはちょっとまぬけです)、最後の洗車をして記念撮影をしました。それからディーラーまでti最後のドライブということになりました。
 ディーラーで320iの車検証とキーを受け取り、一通りの説明を受けtiと並べて記念撮影をして、ついにti君とお別れです。やっぱり別れは寂しいですね。
 ディーラーの皆さんに見送られ、ドキドキしながら320iでの初めの一歩を踏み出しました。まずはウインドフィルムを予約してあるカーショップに向かったのでした。



第1印象(ならし中)

 まずしっかり感の増したシートに座ります。足元は広くなりましたが同じBMW違和感は全然有りません。ただtiではステアリングが少し高い印象があったのですが、位置が調整できるので更に良いです。室内の印象はシンプルです。見方によってはtiよりシンプルに感じます。が、ボリュームのある高級な雰囲気が◎です。シートは相変わらず大きくてサポート悪そうですが、生地が滑りにくいのでしっくり来ます座った感じも硬くて疲れ難そうです。アームレストはうれしい反面、サイドブレーキ操作時やハンドルを大きく切る時に邪魔です。
 走り出して直ぐ気が付くのは、操作系の重さです。tiの軽快感とは違った重々しい感じでのおかげで操作がゆっくりになりスムーズな運転になります。剛性感、静粛性は相当向上しています。救急車のサイレンが聞こえ難くなりました。
 ハンドリングに関してはtiのようなきびきび感は薄いのですが、非常に素直です。tiのリヤサスはコーナーリング中にギャップに乗ると横にぶれる感じが(バンプステア?)しましたが、マルチリンクの為かそれは無いようです。高速でも安定していますが、ノーマルサスでは?多少横風に弱い印象を受けました。また小舵角時のレスポンスがちょっと悪い感じがしますが、これは多分標準のオールシーズンタイヤのせいだと思います。ならし終了後17インチに換える(tiから使い回しする)予定なので解消されるでしょう。
 ならし中の為エンジンはあまり回せませんが、3000rpm以下でも結構トルクが有りストレスなく走れます。フィーリングは大変滑らかで静かです。重々しく滑らかに回ります(変な表現!)。
 まぁ第1印象はこんな感じでほとんど満足ですが、第1印象最悪なことが一つだけありました。純正ステレオの音がダメです。tiはHiFiステレオでサブウーハーまで付いていて、CDの音などなかなか良かったのですが、それに比べると音質自体は奇麗な音なんですが、迫力が全くありません。せっかく静かな車のにこれはちょっと残念です。



インプレッション

エクステリア

 全体的な印象は5シリーズを小さくしたような感じで、E36よりほんのちょっと大きく丸くなってちょっぴり高級な感じになりました。ボディーカラー(白)のせいかデザインのせいなのか実際より大きく感じますが、実は結構コンパクトです。318iだと未塗装部分等で差別化されますが、320iでは外観が323i/328iとほとんど同じなので隣にならんでも悔しくないのも良いですね。
 バンパーやスカート部分がボディー同色で、形状もなかなか凝っているので、アフターパーツに頼らなくても素のままでも充分カッコイイと思います(アフターパーツで更にカッコヨクもなりますが)。サイドステップのフィン状のプレスラインなんてまるでアフターパーツのようで個人的には気に入ってます。雨の日に気が付いたのですが、跳ね上げの汚れがあまり無いんです。きっとこのフィンのおかげでボディー下周りの空力が良くなったのだと思います。

 特徴的なフロンとマスクは、マルチリフレクターでキラキラになったお目々が奇麗ですが、E36のようにレンズが汚れて濁って来ると目立ちそうなのがちょっと恐い気もします(掃除できるのかな?)。ライト下の波目もユニークです。妻は「ネバーエンディングストーリー」の「ファルコン(竜)」に似ててカッコイイと言っていました。
 前から見るとフロントフェンダーの張り出しがかなり大きく、フロントビューが低く平たく見えて少々悪(ワル)入ってるところも良い感じですが、モールの黒は白いボディーにはちょっとコントラストが強すぎです。ボディー同色にすると重たくなりそうですが、ボディーよりちょっと濃い目の同系色(グレー等)の方が雰囲気が良くなると思います。
 フロント以外はそれほど特徴はなくE36を洗練したといった感じですが、質感は確実に上がっています。
 マフラーもE36までは最大排気量車(328i)のみがデュアルだったのが、E46では6気筒全車がデュアルになり、リアビューを引き締めます。

インテリア

 ドアを開けて最初に目が行くステップ部分にメッキのモールが入っていて、ドアを開けた瞬間「おっいいね」という気分にさせてくれますが、ステップの位置が高く厚いために乗り込む時少々ズボンのすそが気になります。

 インテリアは全体が黒で統一され(私の場合です)、シックで高級感がありながらもスポーティな雰囲気を持っています。乗り込んだ瞬間、「イイ車だ」と感じさせるオーラのようなものを発しています。ただダッシュボードがリサイクル性を重視しているためにマットでゴムっぽい感じがして素材自体はちょっと安っぽい感じます。シボの入れ方等でがんばって安っぽく見えない努力はしているようですが、もう一頑張り欲しい所です。これはゴールドグリターで磨いたらかなり良い感じになって来ました。
 以前試乗した車では室内を一周するパネルがシルバーでおもちゃっぽく、少々安っぽい感じがして「なんだこりゃ!!」と感じたので、もし自分で買うならウッドパネルに変えようと思っていたのですが、320iの標準車では「黒メタ」の凄く感じの良いパネルとなり、これがウッドよりも断然カッコ良いんです。目立ちすぎずにさり気なく存在感をアピールして嫌味が無く、凄く大人の雰囲気です。これはもう絶対ウッドよりもイイです。欠点は埃と指紋が目立つので、いつも奇麗にしておかないと雰囲気台無しになってしまうこと位ですので絶対お勧めです。

 エアコン、ステレオもダッシュボードと一体感が有り、お決まりのオレンジのイルミネーションもナイトクルーズの雰囲気を盛り上げます。ただ「今時カセットは無いだろう」と思うのは私だけではないでしょう。ラインオプションのCDをディーラーオプションにできないもでのでしょうか?(当然MDもラインナップに加えるべき)。ステレオの音は「第一印象」通り安っぽいけど、だんだん慣れてしまいました。
 オートエアコンは、外気温を考慮したファジーな制御がされていないため、頻繁に温度設定を変更する必要が有りセミオートみたいで面倒臭いので、日本車のようにもっとファジーな制御にしてほしいものです。スイッチの意味も解りにくいですしね。

 車内の小物入れは意外とたくさん有って一見便利なようですが、どれも中途半端な大きさで何を入れるか迷ってしまいます。エアコン下の小物入れなど、奇麗な蓋まで付いているくせに、奥行きが無いので何も入れられません。
 それから不満なのが、ミラーのリモコン受光部が赤くて雰囲気に全然マッチしていません。結構目に入る場所なので目障りです。またリフレクター風にして高級感を狙った感じのルームランプも安っぽくてダサイと思います。

 センターコンソールに目を移すとそこも例の黒メタパネルが貼られ、プッシュ−プルで使い易くなったウインドスイッチとハザード&ドアロックが奇麗に配列してあります。ウインドスイッチはドアにあるよりもよりここほうが解りやすいし、助手席からも全部操作可能で便利だし、しかも余分なスイッチが要らないので合理的ですよね。
 そして真ん中に堂々と鎮座するステップトロニックは、MT風のシフトブーツ付きでスポーティです。操作感も節度が有りグッドフィーリングです。ポジションインジケータがメーターパネル内に付いたのも嬉しいことです。
 その後ろのドリンクホルダーはジュースを置くにはそれなりに便利ですが、使わない時目立ちすぎるし、他に使い道がありませんしアームレストを倒すと1つ隠れてしまいます。なんだか貧乏臭いので、使わない時には蓋を出来るくらいの配慮はしてほしいです。ここがこんな物に占領されていては、カセットを利用する人は一体どこにテープを収納するのでしょうか?。アームレストも楽なことも有るのですが、運転中に時々肘が当たってじゃまです。

ドライバーズシート

 フロントシートは見た目はそれほど大きく無く、表皮がざらっとして丈夫そうに感じる布製で肌触りも良く、モケットのように暑苦しい感じが無くて好感が持てます。ただ、滑り難い素材のせいで埃は付きやすく、黒だと目立つのでエチケットブラシは必需品でしょう。
 シートは剛性が高く、揺すってもガタツキは全く有りません。座った感じもコンパクトの時よりクッションに厚みがあり、適度な固さで座り心地はまぁです。しかしサイドのサポートはあいかわらずダメです。とりあえずコンパクトの時より表皮が滑りにくいのでコーナーであっちこっちずれまくることは少ないでのですが、ホールドが悪いことには変り有りません。
 長時間のドライブでの疲れは皆無と言う訳には行かないまでも、それほどお尻も痛くならないので、とりあえずぎりぎり合格点をあげておきましょう。

 シートポジションは細かく調整できるうえ、ステアリングにはコンパクトには無かったチルト&テレスコ調整が付いたのでベストなポジションを選ぶのが容易になりました。でも相変わらずステアリングが少し中央寄りにオフセットされているので、どうしても体が捻れるような違和感は有ります。これは何とかならないものでしょうか?。今のサイドサポートの甘いシートならなんとか許容範囲ですが、バケットシート等を付けたらかなり辛そうです。
 各装置はシートに座って姿勢を崩さずに自然に手が届く範囲に有る為、ほとんどブラインドで操作することが出来ます。手を下ろした位置にあるシフトノブもマニュアル操作が自然に出来て楽しめます。

 メーターパネルはシンプルで文字も大きいので視認性は良好ですが、ステアリングをちょっと低めにすると陰になってしまうので、私はベストポジションよりちょっと上にしています。

 前方視界は大変良好で、包まれ感のある室内である為スピード感覚が低いので、高速でも疲労が少なく、安全確認もしやすいです。このおかげで高速やワインディングでの安心感が違います。
 それに比べて後方視界はあまり良くなく(とうより悪い)、その上ドアミラーの視界も狭いので死角が多く、車線変更等では目視を怠ると恐い目に合いそうです。これはコンパクトの時から同じですが、全く慣れません(逆に慣れたら危険かも?)。

 それから、ステアリングやアクセルの操作は重いです。ちょっと重過ぎる感じもしますが、軽くて軽薄な感じがするよりはこのほうが高級感と落ち着きがあって良いのかもしれません。すぐ慣れますし。

リヤシート

 リヤシートはドアが小さくステップが高いのでちょっと乗り込みにくいですが、座ってしまえば広くて快適です。ドライバーズシートを私のベストポジションにしても膝前の余裕はたっぷりで、爪先もシート下に入るので足元のゆとりはかなりのものです。頭上もOKだし、アームレストもあるので、同乗者から文句が出ることはないでしょう。唯一スピーカーが耳元でうるさいようです。

駆動系

 さて、運転開始です。アイドリングは静かでエンジンの存在をあまり主張していません。そこからアクセルを軽く踏み込むと、スルスルとスムーズに発進します。2Lの排気量でも低速トルクはそこそこ有り、発進でもたつくようなことは有りません。通常の加速ですと大体3000rpm位で変速して行きますが、エンジンは静かに振動も無くスムースに回転を上げて行くのでストレスは全く感じません。エンジンルームから「シューン、シューン」と心地よいノイズを発しながら気持ち良く流れに乗って行きます。
 それでは、フル加速した時はどうでしょう。それはもうスパースムーズ&スーパーレスポンスで、それはそれは鋭くレッドゾーンまで「シュパーッ」っと吹け上がります。ほとんどトルクの山を感じないフラットな吹け上がりです。特に高回転時ではDOHCらしくカムに乗ったエンジン音に変り、全く抵抗感の無い吹け上がりのスムースさは感動で「カイッカン!」の世界です。この瞬間だけでもこの車の価値を充分語れてしまうと言っても良いでしょう。
 1.4t超の重い車重に2Lではちょっと非力なイメージがありますが、なかなかどうして立派なものです。ググッと来るトルクフルな加速は望めませんが、吹け上がりが軽いので気が付けば流れをリードしています。上り坂では少々力不足を感じてしまいますが、回わして乗れば問題無しです。回してもノイズも振動も全然無いので苦になりません、逆に気持ち良いくらいです。

 5速ATもこのスムーズなエンジンの特性に合ったもので、なかなか優秀です。常に最適なギヤを選択しようと努力しているのが良く解ります。やたらとちょこまかと変速するのはちょっとうっとうしい時も有りますが、コーナーやアクセルオフでも余計なシフトアップはしないし、フル加速ではレッドゾーンまできっちり引っ張ってくれるので、ほとんどの場面でDレンジで十分です。またスポーツモードやMTモードで高回転をキープしている場合のギアのロックアップ率が高いのでコーナーリング中のアクセルレスポンスがMTなみに楽しめます。
 ステップトロニックは面白いのですが、「MTっぽくも運転できますよ」程度のものです。ちょっとスポーツ走行したい程度の時はMTっぽく楽しめますが、キックダウンはするしレッドゾーンまで引っ張るとシフトアップもしてしまいます。また高回転でシフトアップさせようとすると2速アップしてしまいます。慣れてくると癖がわかって面白くなりましたが、ギヤをキープして走りたい場合や、シフトダウン専用装置としての使い方がベストだと思います。
 このATは変速がなかなかスムーズで、スリップも少な目なのでダイレクトな感触で無駄が少ない感じがします。当初私の車は時々ショックが大きくなるといった不具合もありましたが、AT交換後は素晴らしくフィーリングの良いATだと感じています。

 加速した後は停止ですが、ブレーキは利きフィーリング共に申し分ありません。踏み始めからしっかりとした手応えが有り、踏み込んだ時もその感じは変りません。BMWはみんなブレーキが安心して踏めますね。でも相変わらずホイールはすぐ真黒になってしまいます。

フットワーク

−快適性−

 さてフットワークのお話しですが、「E46はマイルドになった」とよく言われてますが、個人的にはそれほど「マイルド」だとは思ってません。確かに快適性能は上がっていると思いますが、それが「マイルド」側に振られた結果だとは思いません。フットワーク性能はそのままに、更に快適性も向上しているのだと思います。
 快適性については、十分満足できるレベルです。ロードノイズはやや大き目ですが、これはタイヤで変って来るものなので、このくらいなら文句を言う人はいないでしょう。
 ボディ&サスペンションの剛性が高いので余計な振動は皆無で、サスの動きも非常にスムーズなのが良く解ります。基本的には乗り心地は良いレベルですが、低速走行時には多少突き上げを強く感じることも有ります。
 市街地では、大きさの割に非常に小回りが利くのに驚きます。コンパクトでもちょっときつかった狭い路地を余裕で曲がって行けるのでビックリしました。

−高速道路−

 高速での安定性は相変わらず素晴らしいです。フラットな乗り心地は快適で、ハイスピードでの走行も全然苦になりません。超高速域ではコンパクトより更に安定しているようで、手のひらの汗の量が減りました。高速域での走りは、さすがBMWと感じさせるもので満足してます。

−コーナーリング−

 コーナーリングはちょっとハイペースで走る程度では非常にスムースで、ハンドル操作と車の動きがぴったりとリンクしています。コーナー入り口からノーズが思った通りにスーッと切り込んで行くフィーリングで、非常にしなやかにロールを発生して、ロールと気持ちが一つになれる瞬間はこれまた「カイッカン!!」です。
 コンパクトと比べるとややフロントヘビーな感じで、コンパクトの鋭い切り込みは無くなってしまいましたが、落ち着きのあるコーナーリングが可能です。
 どんどんペースを上げて行ってもしなやかさは変らず、非常に安定しています。が、6気筒はノーズが重いのでコーナーの進入速度を上げて行くに従ってノーズの入りが悪くなり、しかもノーマルサスではロールが大きくなるので、車自体は余裕で安定したコーナリングをしていても、運転する立場としては徐々に不安が大きくなって行きます。
 やはりノーマルサスではある程度のスポーツ走行位なら不安無く走れる位の余裕が有りますが、気合を入れて走るにはちょっと心もとないです。ショックの容量は十分(まだ新車だから?)なので、スプリングのバネレートをあと少しだけ上げてやると、街中&ちょっと飛ばす仕様(通勤快速仕様?)となってGoodかもしれません。

総評

 E46-320iは、E36コンパクトから比べると、品質面では格段に向上しました。各部の作り、エンジン、AT、サスペンション全てにおいて洗練されたものとなっています。そのスムーズさは運転するのがとても気持ちの良い車であるといえます。
 でも確かに気持ちの良い車なのですが、なにか一つ物足りないのも本音です。コンパクトにあった「楽しさ」が少々足りないのです。車としての完成度を上げた変わりに、自分の手で補うことの楽しさというんでしょうか、「おりゃ、おりゃ」って感じが希薄になってしまった気がします。意のままに操れるというBMWとしての本質は変らないのですが、意のままになりすぎてしまって物足りないというのでしょうか。もう少し汗かく部分があっても良いと思います。
 機械、道具として車を見た場合はE46の勝ち。玩具として見た場合はコンパクトの勝ち。そう思います。あとは乗り手がどちらを好むかですね。
私?私は・・・・・