コンパクトってどんな車?

概要

 318ti compact は簡単に言えば、3シリーズ(E36)の一番末っ子で、兄貴達のお尻をちょこっと短くしてハッチバックにしてみましたって感じの車です。末っ子といえども中身はきちんとBMWとして作られています。
 最大の特徴はオーバーハングの短いハッチバックスタイルで、E30_M3ゆずりの足回りに318isと同じスポーツ4気筒エンジンを搭載したちょっと前にはやったホットハッチってやつかな?やっぱりクラス唯一のFRってことですか?


スタイリング

 全体の構成としては、ほとんどの部分はE36セダンと共通です。Aピラーから前は完全に共通で前から見たら他のE36と区別付きません。ホイールベースもいっしょなので室内空間もセダンと同様十分なスペースを確保できています。ドアの部分は同じ2ドアでもセダンの派生モデルであるためか、クーペとは違ってサッシのあるドアを用いています。
 大きく違うのはドアから後ろの部分で、コンパクトはセダンのトランク部分を約23cm短く切り取ってハッチバック形状に変更しています。リアのオーバーハングが極端に短いので、人によってけっこう好き嫌いの別れるデザインといえます。
 ちなみに318tiのtiと「はツーリング」でその昔BMWのスポーツハッチバックに付けられた伝統のバッチなのです。


インテリア

 インテリア、特にダッシュボードは他のE36と違い、コンパクト専用のデザインになってます。デザイン的のはセダン等の重厚な雰囲気とは違い、E30に良く似たあっさりとしたライトな雰囲気です。見方によってはコストダウンかも知れませんが、細かく見ると質感、精度も高くかなり良い出来だと思います。装備だって、エアコンが左右別に設定できないのとコンピュータが無い位で結構充実しています。
 リアシートは可倒式で、トランクはあまり広くないけど大きい荷物を載せる時などとっても便利です。
 また発売当初は内装色えおブルーやレッドなど広く選択でき、ボディーと合わせてかなりポップなカラーリングを楽しむことも出来ました。
 ドライビングポジションについては他のE36と全く同じなので何の問題もありません。シートもセダンと同じ物で、ハイト調整等細かく調整可能なのでどんな体格の人でもちょうど良いドライビングポジションをとることが可能です。でも欲を言えばもう少しホールドしてほしいです。後席も広さは他のE36と同じで広くはありませんが大人2人が十分乗れる広さを持っています。


フットワーク

 コンパクトが他のE36と大きく違うのは、リヤのサスペンションをマルチリンクからセミトレに変更している点です。これはトランク等の室内空間を確保するためと、軽量化やコストダウンのためです。セミトレなんて旧いからだめなんて言われてますが、このサスはE30_M3で熟成された伝統のサスだし、コンパクトより後にもオープン2シータースポーツのZ3にも流用されています。
 重量配分は52:48で50:50にほぼ近い理想的な値を保っているため、コーナリングは極めてコントールしやすく車中も軽いため、相当のスピードでコーナーリングすることが可能です。ただし積極的にアクセルで向きを変えるほどエンジンパワーはありません。
 このクラス唯一のFRである事はコンパクトのハンドリングの良さにかなり貢献していると思います。前輪は舵に専念しているので、路面からの情報量も多くハンドルからいやな振動もなくハンドルを切るのが楽しくなるようなフットワークを感じることが出来ます。


エンジン

 エンジンは318isと同じM42型1.8L4気筒4バルブDOHCは、140ps/6000rpm,17.8kgm/4500rpmの出力&トルクを発生する。低回転でのは物足りないが、レッドゾーンが近づくほどに出力が向上し滑らかに吹き上がり、4気筒ではあるがBMWのエンジンを感じさせるものです。
 エンジンパワーは物足りないが、めいっぱい使って走れるというのも一つの魅力何だろうか。このエンジンはアイドリングから結構なメカノイズがするタイミングベルトではなくタイミングチェーンなので仕方が無いがもうちょっと質の良い音なら良かったのに。でもたしかに高回転のふけあがりは良いのできっと良いエンジン何であろう。
 でもATは滑るし、変速のタイミングも悪くあまり好きではない。ATの学習機能もあまり頭は良くない。



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