まどかの自己満足的思い出話
第1弾 「私とMSX」


第8回 「The しょうか誕生秘話(?)」


 「The しょうか」の原型である「ハメットくん」を何とか完成させた私は、だんだんとパズルゲームを創るということにハマっていきました。

 (注)この思い出話は、私が専門学校のころ、仲間と私のMSXゲーム代表作であるパズルゲーム「Theしょうか」をベースにゲームを創ろうとした時に書いたものなので、少々説明不足があるかもしれませんが、どうかご了承ください。


 「ハメットくん」の時に思いついた「ブロック移動システム」(思いついたと言うより自分でこのシステムを実現できたと言った方が正しいかな?)を応用して何かパズルゲームを創れないものかと、アイディア出しに悩む日々が続きました。

 今までに無いをモットーにいろいろ考えてました。
 今までに無いと言ってもその当時の記憶にない程度ですが、一生懸命悩んだことを憶えています。

 ここら辺の所はなぜか記憶にないのですが、突然のひらめきの様に、本当に突然に「ブロックとブロックをぶつけてパワーアップさせる」という、ひとつのルールを思いつきました。これが「The しょうか」の最大の特徴と言えるのではないでしょうか。

 そして間をおく暇もないくらい突然に「消火」というテーマを思いつきます。

 「そうだ、火を消そう!!」

 まさにこんな感じです。当時から自分の創るゲームでみんなに正しい意識を持ってもらおうと思い、そういった内容のゲームを創りたいと思っていたので、その時にTVでやっていたポイ捨て火事や放火などのニュースを見て思いついたんでしょうね。おそらく。

 「テーマ」と「要のルール」が決まってからはすごい速さで作業が進み、数週間で「The しょうか」の初期ヴァージョンが完成しました。
 
 この「The しょうか」は自分の技術を確認するにはもってこいの材料で、自分のプログラムレベルが上がる度に作り直していました。

 同じ内容なのですが、段々見栄えが良くなり、処理も高速化され、ランキング処理やパスワードなど、どんどん進化していく「The しょうか」を見ていると自分の歴史を
見ているようで嬉しくなってきます。実際に歴史を記したものなので、当たり前ですね。

 こうして、「The しょうか」シリーズは全部で6種類生まれました。簡単に紹介しますと、「The しょうか」・「Theしょうか2」・「The しょうか3」・「The しょうかパーフェクト」・「ショーカリス(テトリスに影響された落ちモノ)」、そして「The しょうかNVヴァージョン」です。
 このNVヴァージョンというのは北海道のMSXサークル「Syntax」さんの発行している「NVマガジン」というディスクマガジンで持ち上がった企画で作成したモノです。

 これをみるとホントに単純な思いつきで創ってたって感じですね。その分すごく楽しかったですけど。
 
 このように、「The しょうか」のリニューアルはもとより、その当時流行ったものを真似して、いろんなモノを創っていました。
 
 「ストリートファイター」が出ればハエや蚊が戦う「フライファイター」なる格ゲーもどき(当時としては初めての空中戦あり)を創ったり(これはヴァージョンアップして「超FlyFighter2’たーぼ JET PLUS」までいきました。そして「FlyFighter3」を少し創って止めました。なかなかスト3が出ないので、勝手に3を創ってたんです(^^;)

 「伝説のオウガバトル」が出れば、「伝説の王がバトル」なんていう、名前だけパクリくそゲーを創ったり、「ぷよぷよ」もどきの「けしけし」や、映画「とられてたまるか」を見て、泥棒アクションゲーム「とってみぃろ」など、自分一人で創って楽しんで、友達にやらせて感想を聞いたりしていました。

 こうして、私はプログラムのとりこになったのです。

 そして高校2年の夏に一大決心をすることに……。
 それは進路として「ゲーム業界」を目指すかどうかということでした。

 当時パソコンソフトの自動販売機として「TAKERU」というものが存在していました。それはメーカーの市販作品だけではなく、同人ソフトも(審査に受かれば)販売されていました。

 この「TAKERU」はその当時既に無くなりかけていたMSX用ソフトを入手する手段として大変貴重な存在でした。
 しかも、自分で作ったソフトも売ることが可能です。

 私はこの時思いました。

 「自分のゲームが審査に受かったら、ゲーム業界をめざそう」

 こうして、私の代表作品である「The しょうか」を当時最高の技術で作り直し始めます。

 そして、BASICと憶えたてのマシン語を駆使して「The しょうか」は生まれ変わりました。その期間なんと8ヶ月。
 予想以上にマシン語関係でトラブルがあり、開発期間がのびてしまいました。
 
 そして、運命の作品投稿。
 
 A4の用紙がまるまる入るでかい封筒に説明書と応募用紙、そして段ボールに挟まれた1枚のフロッピーを入れて郵便局へ。

 受かることを願いつつ、数週間。

 結果が返ってきました。


 と、いうところで続きは次回に…… 


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