松本晁章師について

師は昭和2年3月27日富山県の生まれで、朝鮮を経て北海道に渡る。

 昭和22年から鷗嶋軒小路流二代目樽田隆章師につき尺八を学んだ。師亡き後若干33才で請われて三代目を継承、勤務の傍ら幾多の放送の仕事、後輩の育成、北海道民謡の発掘に努めるとともに刑務所の慰問などボランティア演奏活動も積極的に行ない、それにより法務省の感謝状や札幌市の「文化奨励賞」また、「のど自慢」など芸能番組の向上に尽くし、NHKから感謝状を受賞している。

 海外活動もブラジル、アルゼンチン、西ドイツ、モンゴル、ソビエトと世界各国に及んでいる。昭和57年7月、ブラジル国の名誉叙勲「コメンダトール賞」を受賞した。平成13年には藍綬褒章を受章、同年、財団法人日本民謡協会より民謡尺八名人位を受けた。

 これまで築き上げた芸風は格調高く、華麗巧緻を極め、北海道民謡の真髄を余すことなく伝え、その絶妙なる至芸はまったく余人の追随を許さない。

 



ステージで師の江差追分独奏