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地球と人間のふしぎ
  C地球温暖化について
 グリーランドの氷河を考古学上の方法で調べると、これまでの2000年で海面水位が10センチ上昇していることがわかるらしい。また、2100年には年平均気温が2.8度上昇すると予想されている。年平均気温で2.8度というと今あなたが住んでいる場所を350q南に移動したことになる。
 
 温暖化がなぜ問題になるのか?
 例えば、海面はこれまでの2000年で10センチ上昇したということであるが、今後は極めて加速度的に上昇して2100年までに20〜40センチ上昇すると報告する研究者もいる。この海面上昇は、東京のことで恐縮であるが、両国、北千住といった東京湾に近い地域が海抜0メートル地帯になり、バングラディシュなど現在0メートル地帯に住んでいる数百万をはじめ世界で4千万世帯が家を失うと言われている。
 ここまでのことは、今日温暖化の話題が豊富にあるのでご存じの方が多いかも知れないが、忘れてはならないのは、このコーナーでも取り上げた自然のバランス機構の働きを加えて考える必要がある。
 すなわち、温暖化している地域はどこかというと人間が最も多く活動している中緯度から高緯度地帯である。この地域で暖かくなると言うことは、水蒸気を豊富に上昇させ、雨が多くなるということにつながる。現在、アラスカ、カナダ、北米で降水量が多くなっている。一方、自然のバランス機構でこれまでより雨が少なくなる地域があるはずである。干ばつや砂漠化が起きるということが予想される。この現象は、森林の移動に、森林の移動は動物の分布など生態系の変化に連鎖する。温暖化が深刻である要因はここにある。

 温暖化の主たる原因はなにか?
 1760年イギリスの産業革命(日本は1890年代がこれに相当)の頃が最も温暖だった。それ以降も温暖化は進んでいるが、温暖化は極めて人為的、生産活動と密接に関係している。
 温暖化物質はメタン、オゾン、水蒸気などがあるが、1997年京都で開かれた環境サミットでで温暖化の原因として排出規制の議論が集中したのがCO2である。全世界のCO2は年間34億トン排出されているらしく、その5%は日本が排出国になっている。また、2007年には、温暖化の原因は人為的な温室効果ガスの増加がもたらした可能性がかなり高いという報告が出ている。

 温暖化防止の小さな取り組み 
 温暖化を促進するCO2のほとんどは、生産、エネルギーから排出され、、家庭から排出される量は全体の5%程度と見積もられている。家庭で取り組めるCO2削減は、経済的節約にもつながる。
 電灯をまめに消す15円、給湯器の口火をまめに消す520円、やかんや鍋を沸騰させるとき蓋をする30円、歯磨きのとき水を出しっぱなしにしない95円、洗濯の流しすすぎを溜すすぎに変えると425円、車のアイドリングを止めると55円、買い物を自動車から自転車へ320円、その他に、買い物袋、ビニール袋をもらわないというのもCO2を減らすことにつながる。

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