御伽ファンタ 〜赤ずきん編1〜



本日の配役
本日の走者 もとい赤ずきんメイ
同じく 狼ガゼル
狩人シオン
お祖母さんシルフィス
お母さんキール

設定はあくまでグリム童話(だよね?)
「という訳でお祖母さん〔シルフィス〕が稽古中に怪我をしたそうだから、この万能薬を届けてくれ。」
お母さんにしては態度がとっても大きいね。キール
「お祖母さんて剣の稽古とかするものだったけ?」
わけないだろう。
赤ずきん〔メイ〕は無邪気に(?)返事をした。
「寄り道なんかする暇があったら、さっさと帰って課題に取り組むことだな。」
…一言多いよ いつも
「はいはい、しなきゃいいんでしょ。しなきゃ。」
彼女も負けてはいまい。

さて、時は変わって場所は森の中。
例によって赤ずきん〔メイ〕がお祖母さんの家に向かっている途中。
またまた例によって声を掛けてくる人物と言ったら彼だろう。
「よう、赤ずきん〔メイ〕。向こうに花畑があったぜ。寄って行こう?」
狼〔ガゼル〕である。
「残念だけど、んな暇ないの。早く帰らなきゃお母さん〔キール〕に課題攻めにあう。」
「えー(がっかり)じゃあ、俺も課題手伝うから行こうよ。」
これにはちょっと心が揺れたが、
「狼〔ガゼル〕の手伝いなんてあてに出来ない。」
と言って先に進む。
率直な赤ずきん〔メイ〕の意見は尤もだが、狼〔ガゼル〕はカチンと来たようだ。
前を行く赤ずきん〔メイ〕を追い越し振り返って言う。
「けー、人の事言えんのか?」
べー。と舌も出す。
これには赤ずきんもカチンときた。
前に居る狼〔ガゼル〕を 追い越しざまの捨てぜりふ。
「あんたに言われたくないね。」
すたたたた
すたたたた
ずたたたたたたぁぁぁ
かくして二人はもうもうと砂煙をあげる固まりと化した。
たまたま通り掛かった狩人〔シオン〕。
目の前を瞬く間に過ぎていった者の後ろ姿を見送りながら、 「何だい、ありゃ」
とコメントを残した。 残念だったなシオン。今回君の出番はこれで終わりだ。
文句なら二人に言えよ。


お祖母さん〔シルフィス〕の家。
そのころ彼女は自分の腕の包帯を取り替えていた(笑)
ずたたたたたぁぁぁ
「な、何事!」
慌ててお祖母さん〔シルフィス〕は身構える。
う〜ん。隙が無いぞ。
「お祖母さん〔シルフィス〕!万能薬届に来たよ。」
「わーー、負けた。」
…一体何をしていたのかな?君たちは。
「アイム・チャンピョン」
はいはい、分かった分かった。
「うー。ちくしょう。」
次回に又挑戦しようね。
こうして突然始まったレースは終了できた訳だが、
当初の目的は一体何だったのか?
それは誰も思い出せない。



…早く帰って課題をやろうね、メイ