ランチタイム
ランチタイム


お昼。憩いのひととき。
その前にメシ。
とにかく健康的な高校生なら腹を満たすべき、全ての話はそこからだ。

さて、今日俺は屋上何ぞでひとりで食べているのか?
それは巡り巡ってなのだが、話に関係ないので詳細はパスだ。
一つ言っておくが、別に弁当を食う友達がいないわけじゃないからな。

前回は森の広場で食べてたんだが、
人の食べている前におもむろに現れて、青い髪のやつが現れて、何の脈絡もないままヴァイオリンを構えて弾き始めたんだ。
この学園の音楽科の奴は狂ってる。
「ここで練習していいですか」と聞けなんては言わない。
せめて練習するならメシ食って来い。
それとも何か?
やつは昼休み開始後、5分でメシを食い終わったとでも言うのか?
結局午後の授業の始まるギリギリまであそこに居たという事はそう考えた方がいいんだろうな。
俺の平安のために。
メシは人生において一番重要だからな。
おっと、俺としたことが熱くなってしまったぜ。
それはどーでもいい事だったな。まあ、今回屋上で食っている理由はこんなところだ。
普通科の屋上は空いている。
どころじゃなく、誰もいない。
それはそうだろ。吹きさらしの屋上なんて砂埃まみれの弁当が3分で出来上がる。
まあいい、胃が丈夫なのは俺の数少ない取柄の一つだからな。
いただきます。
おっと、何故か屋上の戸が開く音が聞こえたぜ。戸口から離れてて良かった。一人の時間を邪魔されたくはないからな。
大体こんな場所に来たのは誰だ。
ぐほっ、あれは加地とひ、日野!?
お、お嬢さん一体全体どうしてそんな男と一緒なんだいセニョリータ。
その男は絶対君の観察日記をつけている様な男だぜ。
近付くのはどえらく危険だ。ここは一つ、俺と一緒に華麗なランチタイムと洒落込もうじゃないか。
……。
まだ、声も掛けていないだろう。加地。
視線で人を射殺せそうな感じだな、オイ。上のは全部妄想だ。
心配しなくても俺は可愛い女の子は勿論好きだが、命の方が大事だ。
どう猫を被って連れ込んだか知らないが、お前が日野狙いなのは明らか、そう出会った瞬間からな。
俺はお前の幸せは心底どうでもいいが、犯罪行為に走らないことだけ祈っておくよ。アデュー。
そして心優しい俺は狂った森の広場へ足を向けた。




原稿中に何やってるんでしょうね
ちゃんと書いていますよ。

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