私「…兄が居るそうだが落とせる?」 知人「落とせはしないけどラブラブだよ」 私がPC版のアプリコットをプレイした知人と交わした会話です。 そしてPS版の発売。 来年に回そうと思っていたけど急遽プレイしました。 某ゲームの為にあけてあった体がゲーム発売延期の為、余裕が出来たからです。 前評聞く限り期待40%不安50%若萌え10% オープニングムービー格好良かった。画像は荒かったけど(まあ、PS1ソフトなんてそんなものと思おう) 期待値5%増し 夜。主人公らしき人物が相棒のコウモリ型ロボットに話し掛け、本日が怪盗デビューという事を仄めかせます。そして自分の素性をモノローグでしゃべり始める主人公(=あんず)。 激しく脱力しました。 なんというか、少女漫画にも滅多に見られない「私△月あん○17歳。吹奏楽部の先輩に片思い中」とか説明がある漫画を読んでいる気分といえば分かるでしょうか? その後、回想が行われるのですが、これだけで十分だと思いました。自分の置かれている立場って既存の母との会話、兄との会話+αで十分表現可能だと思います。是非そうして頂けるとありがたかったです。 まあ、いいんだ。シナリオが駄目って話は聞いていたものね。めげちゃいけない。大丈夫前回プレイしたソフトより駄目なゲームって滅多に無いから(自虐的)要はキャラに萌えられればいいのよ。 気を取り直してプレイ再開。 公式サイトを見てもらえれば分かるが、ゲームの目的は指定された五人のハートを盗む事。それが正式な怪盗になる条件だという。 母(あざみ)兄(草)友人(諒子)の登場に引き続き、諒子ちゃんの活躍により五人のターゲットにも接触が可能になった。 この時点でね、突っ込みたいことがね結構あったのだけど、まあいいでしょう疲れるから。 ゲームは昼間、朝昼夕と三回ターゲット(&それ以外)に接触の機会があって夜に予告状を出してターゲットに会いに行く。その中で怪盗度・好感度を上げてEDに向かう形式です。 ゲーム本編に入ってしまうとシナリオの酷さにつらい思いをすることなく、つっこみ所は満載ですがそれはそれで楽しかったです。 ただ、女怪盗という設定が生かしきれてない気がしました。 ターゲットに部屋のかぎは開けておいてくれないと入れないと怒る女怪盗。 あんた、怪盗でしょう? ターゲットがアプリコットを置いて出て行ってしまう。「無用心ね。この隙に私が何かしたらどーするの……やめた。泥棒じゃああるまいしね」 生かしきれてない以前に設定自体を製作サイドが忘れている気がしないでもないです。 そして、驚くべきはもう一つ。 怪盗ものにありがちな黄金パターン怪盗×探偵というのが完璧な脇扱い。 大胆な事するな。と感心しましたが、別に怪盗ものになってないので排除されたのだと了解しました。 イベント自体は4週間と短く、その間行われたイベントは重複しません。 これは結構感動しました。各キャラ全30種ある通常イベントを見終わるとそのキャラクターは出てこなくなります。同じ会話を延々と見せられることはありません。(家族との朝夕の会話は重複しますけどね) そして、一見ただの会話だと思われた部分もアルバムモードで再現可能。なんというユーザーフレンドリー、いや同人フレンドリー。 ただ一つの設定を詳しく考察する為だけにゲームをやり直さなくていいんですよお嬢さん。 うっかり飛ばしてしまったテキストも参照可能になってますし、クイックセーブ・クイックロードなんていう機能もついてます。 草兄のくれる機能で好感度も怪盗度もクリア状況・イベント回数全てチェック可能なのもうれしい機能です。 一周時間くらいですし、とてもやりやすかったです。 システム面で言えばセリフをスキップしてた時、次イベントに移ると初め○ボタンを押さなければ始まらない点と。時々画面切り替えがおかしくなる点くらいでしょうか。 なりますよね(私だけだったらいやだな) そして一通りクリアしてみての総評です。 私が長年愛好してきたゲームはやっぱりシステム悪かったんだなとしみじみ思うほど良かったです。 キャラクターもバラエティーに飛んで、EDもシリアス路線・コメディ路線・ロマンス路線に分かれてて良かったんじゃないかと。 (ただ惜しむらくはPS版での新キャラ追加により、既存のキャラが2人(?)役割を見出せなくなった事でしょうか) 音楽も文句なしです。 ただ、やっぱりシナリオはまずいと思います。 色々矛盾点があったが笑って許せたと前述しました。 イベントや設定の部分の矛盾は本当に沢山突っ込ませていただいてそれはそれで楽しかったのです。 しかし、大きな流れで攻略対象の男性が主人公を好きになっていく描写は納得できましたが、肝心の主人公がターゲットでしかなかった人物をいつ好きになったのか全く理解できませんでした。 |