136. 角の3等分線は引けないのだ!


 yoshiさんから数学の疑問をひとつ。

 
中学のとき数学の授業で「定規とコンパスだけで角の2等分線を引く」方法を教わりました。
 そのとき先生がいうには、「角の2等分線は引けるが、3等分線になると 90°とか 180°のような特殊な場合を除き、定規とコンパスだけでは絶対に引けない」そうです。
 本当でしょうか。 なぜ「絶対に引けない」と分かるのでしょうか。


 

 「なぜ引けないの?」と、あらためて聞かれると、困ってしまいますね。
 さて、みなさん! 小学生でもわかるような(私でもわかるような)解説をお願いします。





 お二人の方からお答えをいただきましたが、小学生にはちょっと無理なようです。
 やはり数式から考えていくほかはないようですね。


 これは紀元前からある「図形の3大問題」と言われていた中のひとつで、19世紀に次々と不可能であることが証明されたそうです。
 あとのふたつは、「あたえられた円と同じ面積の正方形を作図する。」「あたえられた立方体の2倍の体積の立方体を作図する。」ということです。 

 私も完全な証明は理解できませんが考え方は次のとおりです。  

 まず定規とコンパスで何ができるか、できる範囲をすべて考え、角の3等分がその中にないことを言います。
 定規でできることは、「任意の直線を引くこと」「ある点を通る任意の方向の直線を引くこと」「あたえられた2点を通る直線を引くこと」。
 コンパスでできることは、「任意の点、あたえられた直線や円周上の任意の点、またはあたえられた点を中心とする任意のまたはあたえられた長さの半径の円を描くこと」。

 こうして直線や円(円弧)の交点を求め、これらの作業を繰り返すことのみができることです。


 さて直線の式は ax + by = 1 であらわされ、
 円の式は であらわされます。

 交点を求めることはこれらの1次または2次方程式を解くことと同じであり、結局上記作業を繰り返すことは、あたえられた点、すなわち数値や任意の数値を含む2次方程式を次々に解いていくことになり、2次方程式の有限回の組み合わせで得られない数値は作図できないことになります。

 角の3等分では sin a (中学校で習った3角関数です)が与えられたとき、 sin a/3 が、円の問題では円周率πが、立方体の問題では3乗根2がそれぞれ2次方程式の組み合わせの解にならないことを証明するのに2000年以上かかったということです。
 2次方程式を組み合わせるとは、ある方程式で求められた解を係数に含む新たな方程式を解くということです。
 2次方程式を組み合わせて sin a/2 や4乗根2を解とする方程式を作るのは簡単で、角の2等分はできるわけです。

 ついでに、無限回の動作を繰り返せばなんでもできそうで、角の3等分も簡単でしょう。実際には同じ作業を5回も繰り返せば実用上十分な精度で、かってな角が3等分できますね。
 また、定規とコンパス以外なら、角を3等分する道具というものもあるそうです。

                                        小西さん



 定規で引ける直線は一次式で、コンパスで書ける円は2次式で表されます。
 従ってその交点を求める「作図」からは二次方程式を解いて得られる値を座標に持つ点しか得られません。
 「任意の角θを3等分する」とは、点(0,0)と点(1,0)および長さcosθを与えた時に、
長さcos(θ/3)を得ることと同じです。
 三角関数の公式cosθ=4(cos(θ/3)の3乗)−3cos(θ/3) より、それは3次方程式を解くことになります。

 したがって、cosθから作図によって得られる値だけを係数に使ってこの3次方程式が
 (一次方程式)×(二次方程式)の形に因数分解できない限り、作図によってはこの値を座標に持つ点は得られません。
 cosθ=-1(θ=π)等、特別な値の場合はもちろん解けます。

                                       矢野哲夫さん



 小学生には無理どころか、私にも無理でした。
 勉強してみたい方のために、朝凪さんが本を紹介して下さいました。


 作図可能性については、難しい代数の理論で証明されているようです。
 不勉強なので私には、説明できないのですが、簡単な説明が欲しければ、 BLUE BACKSの「定木とコンパスで挑む数学」を読まれるといいと思います。

       ブルーバックス B-986
        「定木とコンパスで挑む数学四則演算から作図不能問題まで」
         1993.10.20 著者:大野栄一






 とりあえず、三等分したい人のために・・・


 少しそれますが、折り紙で三等分したというのを聞いたことがあります。そのやり方で確かピーターフランクルさんに誉められていた記憶があるんですが・・ 
            (紹介不要)

 ところで、ピーターフランクルさんて、一体誰なんでしょうか。 有名な人だったらごめんなさい!






 “絶対に”引けないと言う事はありませんよ。 証明までには行きつきませんでしたが、3等分線を引く事が出来ました。 一つの方法は良く知られた方法です。 そしてもう一つの方法はオリジナル版です。
                                                 cabin-Xさん


 良く知られた方法というのは、紙を3つに折る方法でしょうか。 それから、オリジナル版というのは一体どんな方法なのでしょうか。 是非知りたい者です。



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