117. 紙幣の発行年は?


 Bonifacioさんからいただいた疑問です。


コインには発行年があるが、紙幣にはないのはなぜでしょうか?


 えっ、そうなの?
 急いで財布の中を見てみました。

 百円玉には、平成10年とちゃんと書いてありますが、千円札(悲しいかな1万円札が入っていない!)には、通し番号しか書いてあり、ません。

 造幣局か銀行かは知りませんが、お札は通し番号から何年に作ったかはわかるんでしょうけど、われわれ一般庶民にはわかりません。

 不思議といえば不思議な話です。



 新快速さんからの情報です。


 これ、日銀本店にある博物館で質問したことがあります。

 貨幣の年号は、現在は不要なのだが昔の名残で入っている。 紙幣は、寿命が1年程度と短いので、年号を入れる必要性がない。という解答でした。
 「名残とは?」と、もっと突っ込んで質問すればよかった。

 1年で廃棄なら、製造年月日を入れても仕方ないですね。
 ところで、「昔の名残」って、なんでしょうね。 確かに気になりますね。



 話は変わりますが、アメリカのドル紙幣程度(と言ったら語弊があるかもしれませんが)の印刷でも、偽札と区別がつくんだったら、日本の紙幣もあれだけ凝りに凝ったりしなくてもいいように思うんですが・・・・。


 これは「あそこまで凝っているから、日本では偽札事件が世界的に見て随分と少ない」のです。
 アメリカドルはその汎用性(国際基軸通貨だったこともある)からよく偽造されます。
 スーパーKとかウルトラKとか、普通の偽札判別機では反応しないおそるべき偽札が大量に出回っているようです(1、2年前に北朝鮮がらみで話題になった、あれです)。
 しかし、日本でアメリカドルほど大量の偽札が出回ったというニュースは聞いたことがありません。
 これは精巧に作るのに手間暇がかかり、割に合わないからなんです。
 それでも偽札事件があるのは、それなりに世界で通用する通貨の証、というべきでしょうか。
 まあ、アメリカドルに比べればかなり使いづらい通貨ですね、きっと。 
 バブルが崩壊してからはその地位が相対的に落ちたとはいえ、アジア地域では断トツの済力を持っています。
 500円偽造事件(500ウォンと大きさがほぼ一緒。1円=10ウォンくらい)が最近多いのはある意味その証拠なのでは? 
 比較的安価で偽造ができるから、最近増えたのかもしれません。 あ、真似しないでくださいね。 通貨偽造は、結構重い刑罰が待っています。 
 よた話ですが、日本の硬貨をアクセサリにしても一応違法行為になります。 ただ、そんなことでいちいち取り締まる暇がないだけの話で。  

 #その500円は今後改鋳されてますます偽造しにくくなるようです。 
 #2000円札は偽造されるのかなぁ。多分割りに合わなさ過ぎで誰もしなさそうですね。 
 #こういう犯罪行為とそれを取り締まる方とは、いつまでもいたちごっこなんですね。

                                   みぃさん  






 まず日本の通貨について考えます。

 硬貨について 
 明治新政府以降の金属貨幣は、おおむね年号がある。
 例外は「明治一分銀・明治一朱銀・寛永通宝の一部?」のようです。
 明治新政府以前の金属貨幣では・・・ 有名な寛永通宝など元号のあるものがありますが、寛永通宝は寛永時代に作られたものばかりではないようです。
 ただ、初めに作られたときの元号が使われることが多いようです。

 紙幣について(内地紙幣のみ) 
 本題の紙幣についてです。 紙幣は、年号が入れられているものは少ないです。 
 明治通宝以降の紙幣で年号が入れられているのは 
  ・昭和17年から20年の50銭紙幣
    http://member.nifty.ne.jp/nazo-takagi/shihei/shihei/jp/11-61-S18-F.jpg  
  ・昭和13年の50銭紙幣
     http://member.nifty.ne.jp/nazo-takagi/shihei/shihei/jp/11-60F.jpg  
  ・大正時代の小額紙幣(50銭 20銭 10銭)
     http://member.nifty.ne.jp/nazo-takagi/shihei/shihei/jp/11-40F.jpg  
  ・明治15年発行の20銭 でしょう。
 印刷年かどうかは不明です。 

 これらの年号が入っている紙幣は「政府紙幣」であります。
 そう、日本銀行券ではないのです。
 ここで思い出して欲しいのが「硬貨は政府発行」ということです。
 硬貨を見てみましょう。 「日本国」と書いてあります。
 紙幣を見てみましょう。 「日本銀行券」と書いてあります。
 年号が入れられていた紙幣は硬貨の代わりに発行されていたのです。 従って硬貨の一形態と考えられます。

 結論は「でません」。 もうしわけありません。
 確かに担当者が言う昔からの慣習といっても、「昔は何時」であります。
 新政府になってから100年は余裕で経っています。
 外国紙幣では「版」の変更に伴う年号記入はあるようです。
 香港紙幣では発行責任者のサインを毎年変えているようです。

 私の仮説で申し訳無いですが、
 1.紙幣は偽造防止のための精密さにより容易な版変更が難しい。
 2.紙というものに普遍・永久の価値を付ける(祈る)ために年号をつけない。
 3.寿命が短い(1年くらい)ので年号をつけてもしょうがない。 板垣100円紙幣の廃止のときに労働争議が発生したくらい。 要するに硬貨になったら印刷の仕事が無くなるという訳。

 番外1.なんとなくの趣味
 番外2.紙幣を発行するときに年号を付けなかったという「前例至上主義」に忠実なため(役所の憲法=前例)
                                    謎の人さん


 非常に参考になるお答えをいただき、ありがとうございました。
 結論はでていないとのことですが、私は、番外2の「紙幣を発行するときに年号を付けなかったという「前例至上主義」に忠実なため(役所の憲法=前例)」というのがことの真相のような気がしてなりません。
 こんなこと言ったら、しかられるかな?





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