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ハイビスカスとは           ハイビスカスの系統についてへ移動

 ハイビスカスはアオイ科Hibiscus属の植物です。一般にハイビスカスという場合は、熱帯性花木のHibiscusの交配種群の呼称を総称します。ハイビスカスの原種で交配可能な種はリリビスクス節に含まれるものだけで、わずかな種数です。ハワイでは州花、マレーシアでは国花となっています。

 Hibiscus属について

 世界各地の熱帯から温帯に約200〜250種が知られており、12節に分けられます。高木や低木、草本など様々で、観賞用の他に食用(オクラ)や繊維用などに栽培されます。

 Hibiscus属に含まれる種には、鑑賞用としてはムクゲH.syriacus、フヨウH.mutabilis、アメリカフヨウH.moscheutos、重要な繊維作物のケナフH.cannabinus などがあります。オクラも仲間です。沖縄の海岸沿いに咲いているオオハマボウ(ユウナ)は英語名はBeach Hibiscusともいいます。

 

ハイビスカスの特徴

 ハイビスカスは、赤や黄色、白、ピンク、オレンジなど原色の鮮やかな花色が魅力の熱帯花木です。花は基本的に一日花で、朝開いた花は夜に閉じてしまいます。私たちが一般に楽しんでいるのは、鉢植えのハイビスカスです。市販されている鉢植えは、ほとんどに矮化剤が散布されているので、高さ30cm程度のものが多く見られます。しかし沖縄などで地植えされている株は3メートル程度まで大きく伸びます。

ハイビスカスの系統としては

原種 アフリカからのフウリンブッソウゲ、ロバッツ、ベドントゥス

   ハワイの原種 コキオ、ワイメアイ、アーノッテイアヌス、

コーラル系

オールド系  (園芸品種)

ハワイ系、ここ三十年ぐらいに育種された大輪のハイビスカスです。

現在は、さまざまな交配がなされて、区別は難しくなっています。

<<沖縄の赤花=ブッソウゲについて>>

沖縄で広く植えられているブッソウゲ H.rosa-sinensisは、アカバナの名でも親しまれ,ハイビスカスの基本種とされます。リンネは八重咲きのものをrosa-sinensisと命名しましたが、現在では広く一重咲きのものを指します。ブッソウゲは熱帯アジア原産といわれますが、その来歴は実は明らかになっていません。中国南部原産という説や、原種ではなく交配種であるなどという説など様々です。

 <<育 て 方>>

栽培のポイント

○日光によく当てる。

○成長期は水を十分にあげる。

○成長期は肥料を切らさないようにする。

○害虫がつきやすいので注意する。

○真夏はできるだけ涼しい環境で

○植え替えは1〜2年ごとに行う。

○品種の系統によって性質が異なる。

 

置き場

 ハイビスカスは日光を好む植物です。蕾が開花寸前なら日陰に置いても咲きますが、後が続かなくなります。そのためできるだけ日光の当たる場所に置いてください。

 ハイビスカスは熱帯のイメージがありますが、多くは亜熱帯のものなので、日本の夏は暑すぎます。そのため真夏は開花する花数が少なくなったり、花の大きさが小さくなったりします。夏に株の調子がよくない場合は、午前中だけ日が当たる場所に置くか、30パーセント程度の遮光下に置いてください。また鉢をコンクリートなどの上に直接置くと、照り返しによる高温のために株が弱ります。棚などの上に鉢を置くなどして、できるだけ風通しがよく涼しい場所に置くなどの工夫をしてください。

 

水やり

 春から秋の成長期は鉢土をあまり乾かさないようにし、水を与えるときは鉢底から水が流れ出すまでたっぷり与えてください。水切れさせると、蕾が落ちる原因にもなります。夏は夕方にも鉢土が乾いている場合があるので、そのような場合は1日に2回与えてください。冬に温度が保てない場合は鉢土の表面が乾いてから水を与えます。

 

肥料

 ハイビスカスは新しく伸びた枝に花をつけるので、新芽がよく伸びていないと花つきが悪くなります。そのため肥料の3要素が同じ割合の肥料を与えるのが基本ですが、あまり生長させたくない場合などはリン酸分が多めの肥料を与えてもよいです。ハイポネックスの新しい配合は、リン酸分がおおくなっていますので、液肥料としては最適です。

生育期 (5月〜10月、最低温度15℃以上)は新芽をよく伸ばすために肥料切れを起こさないように注意します。固形の醗酵済みの骨粉入り油粕などを月に一回程度の割合で与えるか、緩効性の化成肥料を注意書きをよく読んで与えてください。よく開花しているときは肥料も多く必要としているので、やや薄めの倍率にした液体肥料を併用して与えてもよいでしょう。

夏にすこし元気がない株には、規定よりやや薄めの液体肥料を葉面散布すると調子がよくなることが多いです。ただし猛暑が続く時は施肥のために害を受けることが多いので肥料は控えたほうが安全です。また冬など新芽が生育していない時や株の調子が悪い場合は、肥料を与えないようにしてください。

 

ハイビスカスは通常の肥料の他に、微量元素の鉄分が不足しやすいです。特に牛糞などを多用したアルカリ性の強い土で起こる確率が高くなります。チッソ分が不足の場合は新芽から葉色が悪くなりますが、鉄分欠乏の場合は下葉からまんべんなく葉色が悪くなります。毎年植え替える場合はあまり問題ないですが、2年間隔で植え替えを行う場合は2年目に数回程度鉄分を補給するとよいです。鉄分入りの微量元素肥料を与えるか、種苗店に相談してみてください。

HB101は、微量元素が成分の補助食品のようなものです。値段は高いですが、効果もあります。

     <<植え替え>>

 ハイビスカスは生育旺盛なので、すぐ根詰まりして生長が衰え、花付きも悪くなります。また蕾が落下したり、突然立ち枯れするなどのトラブルが多くなります。1〜2年ごとに植え替えしてください。

 

1、鉢の大きさを変えない場合

枝葉を半分から3分の1程度剪定して、鉢土も3分の1程度落とします。時期は5月中旬から6月がよいでしょう。作業後は午前中だけ日が当たるような場所や30%程度の遮光下に置き、新芽が勢いよく生長を始めたら日光によく当てます。肥料も2週間程度は施さないようにします。

 

2、鉢を大きくする場合

 時期は春から秋の生育期か、冬に最低温度が十分に保たれている場合はいつでも可能です。用土を足すだけでかまいませんが、太い根が鉢底で巻いていたら切り、余分な枝も少し剪定してください。また鉢は1〜2まわりくらい大きな鉢にしますが、5号鉢から10号鉢に替えるような極端に鉢のサイズを大きくするのはよくありません。作業後は株のダメージがないので、通常の管理と同じです。

  <<ハイビスカスを買ってきたら>>

 買ってきた株は鉢がやや小さい傾向があり、根詰まりしていることが多いです。そのような状態では葉や蕾を落としてしまうことがあります。一回り大きな鉢に植え替えたほうが水管理も楽でトラブルも起きにくいので、鉢替えを行うことを勧めます。また、小さな育成用の土は、ピートモスや赤土が入っている場合があります。ハワイ種などの場合は、高温下で蒸れやすく根が腐りやすいので、よい土に変えましょう。

      用土

 オールド系、コーラル系のハイビスカスは、他の植物と比較して用土を選ばず生育します。ハワイアン系の品種や性質の弱い品種は、立ち枯れで失敗することが多く土壌の線虫に弱いので、清潔な用土を使うことを勧めます。また立ち枯れを第一に予防したい場合は、粒子の粗いものなど水はけのよい用土を使うようにします。

 用土の例としては、赤玉小粒土に腐葉土を3割くらい混ぜたもの、パーライトと鹿沼土とピートモスを等量ずつ混ぜたものなどがあげられますが、水やりを頻繁にやれる場合や株が大きくなるにしたがって赤玉土や鹿沼土、パーライトを粒子の粗いものを使っていくようにします。

買ってきた株に使われている用土はピートモス主体のものがおおく見られます。ピートモス主体の用土の利点は、水持ちや肥料持ちがよくて生長が早く、小さい株には最適ですが、夏の高温下では蒸れやすく、立ち枯れをおこしやすいです。

 

用土例

 ○赤玉土7割 + 腐葉土3割 (赤玉土を2割程度鹿沼土にしてもよい)

 ○パーライト1 : 鹿沼土1 : ピートモス1

 ○友野氏のスペシャルブレンド土

    コイアーピート        30%  ココヤシを砕いたもので、国華園などで販売しています。

    JT広葉樹100%腐葉土 30%

    牛糞堆肥・くん灰入り   10%  (2:1で自作混合)

    パーライト          20%  大粒〜中粒

    バーミキュライト      10%

    元肥 マグアンプK 適量

 

 

     <<剪定>>

 剪定の時期は、開花しなくなる冬の前に剪定することがお勧めです。剪定してコンパクトな樹姿にしたほうが管理しやすくなります。剪定する目安としては全体の丈の半分くらいから、大きい株は3分の1程度まで切り詰めてください。

 伸びすぎた枝はいつの時期でも切ってかまいません。調子が悪い株も、枝を切り詰めたほうが調子がよくなる場合が多いです。ただし生育中に全体を強く切ると長期間咲かなくなるので注意してください。

 

 

  <<冬越し>>

 3℃以上あれば冬越しが可能で、オールドタイプの品種の中には一部の地域で戸外でも冬を越します。しかし多くの地域では戸外の冬越しは困難であり、越冬しても株の衰弱が激しいので室内で管理します。また3℃以上で冬越しが可能といっても7〜8℃以下に温度が下がると葉が落葉してしまいます。落葉させないためには最低10℃以上が望ましく、15℃以上保てば花も咲きます。

 室内に入れる前に伸びた枝葉は剪定してかまいません。かなり強めに切っても大丈夫です。

温度が保てず新芽が成長しない時は、用土を過湿にすると立ち枯れをおこすことがあるので十分注意してください。肥料は新芽が伸びていない場合は施しません。

 

露地栽培での冬越しについて

 沖縄県では、ハワイ種は冬の方が綺麗に咲きます。

 海沿いなどの無霜地域では、露地で越冬できる場合があります。その場合の条件を以下に列記します。

 

1、品種

 耐寒性が強いのはオールドタイプの品種に多く、一般的なブリリアントなどの品種が露地で越冬しているのが見られます。オールドタイプの品種でも弱い性質のものがあるので、その中でも強い品種を選んで植えることがよいと思われます。

 

2、植える場所

 無霜地帯でも冬の風がよく当たる場所は避けたほうがよいです。風があまり当たらない陽だまりのような場所に植えると、成功する確率が高くなると思われます。

 

3、植える場所

 春に植えて冬までにしっかり地面に根を張らします。ただし購入したばかりの株は矮化剤がかかっていて根が伸びないので避けたほうがよいでしょう。

 

種の系統による育て方の違い

 同じハイビスカスでも品種によって性質が異なります。特に品種の系統によって育て方の若干の差があるので注意が必要です。ただし以下の表はあくまでも大まかな目安で、同じ系統でも性質の弱いものや、どの系統に属するかよくわからないものもあるので注意してください。