短歌集「地図」
 

世界地図開けば日本 日本地図開けば東京確かめている

一年前流行った色のキャミソール越えられなかった夏がまた来る
冷え切った身体を満たすレモンティー少し渋くて君に似ている

フリースの暖かそうな胸元に顔を埋めてみたい霜月
一限をサボって君とモーニングセットを食べるような幸せ

遠くから見ているだけで満たされるなんてわたしは中学生か
肩が触れふと見上げるとすれ違うオートバイから庇ってくれてた

戸締まりとガスの元栓気になって眠れずにいる電話来ぬ夜
気付かない振りしてたからの幸せに近づいてくるタイムリミット

何気なく「女なのに」と言う君のその何気なさで凍てついた恋
手に入れた途端にどうでもよくなってしまう露店の玩具みたいに

普免持つ四歳上に焦がれた日アクセル踏みつふと思い出す

 
 

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