短歌集 『作用・反作用』
 

納豆を一心不乱にかき混ぜる君を一心不乱に見ている
いいことが続いた後は嫌なことが起こるはずだと構えてしまう

あと10キロバイトくらいを吐き出せば少しは自由になれる気がする
好きという気持ちは文字にしてみるとどうしてこんなに陳腐になるの
 

溶けかけし氷の器をかき混ぜて君来るまじき窓見つむれり
「暇だから」電話したんだ絶対に断じて「淋しいから」ではなくて

我が腕はげに無力なり追ってくる君の影すら追い払えない
「どこかにはきっと」と言うほど辛くなる言葉はないよ一体どこなの
 

自分さえ耐えれば万事解決と思うのもまた自己満足で
様々な言葉があるが結局はみんな「私を見て」と言いたい

好きなものを好きだと言ってつるし上げられるのならば本望である
「解なし」と書いて提出した奴が最後に笑う人生ゲーム
 
 
 

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