◆ Re-Birth2001 ◆
 

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【ずぶぬれ】

慌てすぎてたね
認めすぎてたね
気がつけば心を砕き
息切れした記憶しかない
視界を回る喜びと悲しみ
両方消してしまったよ

オトナになりたいの
背伸びをしたいの
そうじゃなくて
今は子供に戻りたい
楽しいだけで生きてみたい

ハシャギすぎてたね
来ないと知っていたのに
限界まで待ち続けて
すぶぬれになって
自分を磨く努力など
しなくてもよかったんだ
信じる努力など
しなくてもよかったんだ

やさしくなりたいの
君を許したいの
そうじゃなくて
今はやさしくして欲しい
君に許されたい

誤魔化し続けていたね
独りを知らずに
独りでも生きていけるなんて
喜びを知らずに
物語は完結したなんて
一歩も先に進めなかったのは
自分のほうだったのに

ハシャギすぎてたね
 

 

【Ich denke】

「ようこそ精神の世界へ」
「ようこそ質料のない世界へ」
言葉だけが徒に踊り
ありのままの景色を覆い隠す

僕らは不完全な存在で
いつか歪みに引きずり込まれてしまう
留まるのではなく引き返すこと
意識的に記憶されたものではなく
無意識的に入ってくるもの
その意味を見直さなければ

「僕はそう考える」
「君はそう考える」
二人で共有できる言葉はこれだけで
近づいたら消えてしまう蜃気楼のように

僕はもう疲れたんだ
愛想のない態度にときめいたのは昔のこと
笑わせてくれるのではなく笑うこと
笑わせないと笑ってくれないこと
与えるだけで満足できた子どもじゃない
目に見えないものは信じられない

「僕はそう考える」
最後の一言を言い放つ
それが最後だ
 

 

【出口】

遠いこと
そして遠いこと
さらに遠いこと
それでも遠いこと
あなたに突き落とされた部屋は
冷たい闇で覆われていて
私は無力さを思い知ったのか
それとも無力だと思い込まされているのか

わからない
期待もできない
落胆もできない
何もわからない
錯覚に負けてはいけない
右に行くべきか左に行くべきか
冷静な頃の私は知っていた
この闇の唯一の出口はあなたなのか
唯一の出口があなただと思い込まされているのか

遠いこと
そして遠いこと
さらに遠いこと
それでも遠いこと
たどり着くためのリスクと
留まることの不安を秤にかける
僅かな触れた明かりに心躍るような
僅かな時間を糧として生きられるのか
全身の神経を尖らせて
一歩ずつ一歩ずつ一歩ずつ
 

 

【10】

ひとつ ふたつ みっつ
時間を費やしたけれど
身体を削り落としたけど
願いごとはまだ叶わない
「結果には原因がある」と教わってきた
「やれば出来る」と教わってきた
だからまだまだ手を離さないで
力を込め続けなくてはいけない
始まりと終わりが結びつくまで
ひとつ ふたつ みっつ
 

よっつ いつつ むっつ
荷物を空にしたけれど
心もすり減らしたけれど
願い事はまだまだ叶わない
「努力が足りない」と叱られてきた
「諦めてはいけない」と叱られてきた
だからまだまだ歩みを止めないで
感覚を麻痺させなければならない
自己否定したくなる気持ちと
戦って探してまた戦って
よっつ いつつ むっつ
 

ななつ やっつ ここのつ
ただっ広い原野に横たわり
変わらない空を眺めていたけど
願いはまだまだまだ叶わない
「不可能は一つの解決法だ」と最後に教わった
だけどそこにたどり着くための道は
誰も教えてくれなかった
他の全ての道が塞がれるまで
ルーティーンの輪は回り続けた
偶然を必然に変える鍵は
本当に存在したのだろうか
私は全てを失ってしまう
私は消えてしまう
ひとつ ふたつ みっつ
よっつ いつつ むっつ
ななつ やっつ ここのつ
とお
 

 

【CODA】

知らないことが多すぎる
持てるものが少なすぎる
そんなの当たり前だ
理性じゃないと分かっているのに
つま先立ちして
一方通行で流れてくる言葉の
真偽を聞き分けている

堪えきれなくて
眠れない夜を過ごしたのは久しぶりだった
気がつけば窓の外は冷え切っていて
私は独りだったことを思い出してしまう

したばたしたって変わらない
待っているしかできない
そんなの当たり前だ
追いつけないと知っているのに
今日も目を見開いて
ただ一つの景色も見逃さないように
軌跡を辿っている

悲しい夢で目覚めたら
真新しい靴を朝露で濡らしながら
芝生の山を駆け上がる
ここにあなたさえ居てくれたら
昨日の意味は変わっただろうか?

欲しいものがあったわけじゃない
知りたいことがあったわけじゃない
ただ、その暖かそうなセーターに
顔を埋めてみたくなっただけ
 

 

【Re-Birth】

「悲しみが見えないの?
 苦しみが見えないの?
 長い間まかり通ってきた嘘が見えないの?」

あなたの鋭い目を
よく鍛えられた筋肉を
広い背中を
せめて行き先を告げて
いつまでも見守らせて
不可能が可能になると
最後まで信じさせて
だけど私は守るために
壊すためじゃなく守るために

「怒りの中へ
 喜びの中へ
 再びカオスの中へ」

どうして遠回りしたのだろう
少しだけ退けないのだろう
そこにあるのは「無」ではないの
拡散して消えてしまうの
目的地が同じなら
分かり合えると信じていた
だけど拠り所となる想いは
繋がったり離れたり

爆発する
爆発する
そして本当に新しいものは?
 

 
 

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