短歌集 『方舟』
 

うつぶせでテレビ見ながら寝てしまおう何をやっても行き詰まる日は

いつだってどこだって皆同じこと話題にしていてもうウンザリだ

 

思いつく限り一番悪い日にやって来るのが悪い知らせだ

どれくらい大切なのか知りたけりゃ失う想像してみればいい

*

背も歳も力も知識も負けているのに想いだけ勝ってるなんて

切れそうに細い絆で繋がれた僕たちだから美しいのだ

 

溢れ出る想いを外へ運び出す船を持ってるという幸せ

サヨナラと手を振ったあとまた次の約束があるという幸せ

*

キスをしてアクセル踏んで月にまで行ける気がした二十歳であった

創るためまず壊す日もあるように愛するために憎む日もある

 

真っ白なTシャツを着てもういちど出会った時から始めてみよう

ゆっくりと水出しコーヒー淹れながら二人の距離を縮めていこう
 
 
 

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